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ポルシェ整備 964〜993エンジン 空冷エンジンの進化 その2
2013.12.29

昨日に引き続き、ポルシェ964とポルシェ993のエンジンの違いから空冷エンジンの進化をご紹介します。

ポルシェ964とポルシェ993のエンジンでは、
カムシャフトから押されるロッカーアームの先に付いたタベットの取り付け方法が異なります。

ポルシェ 整備


ポルシェ964は調整式となっており、エンジンを組む際に定められた位置で締めて固定します。一方のポルシェ993はバルブとのクリアランスを最適に保つよう油圧式となっています。

ポルシェ 整備



仮にカムシャフトが何らかの原因で減って、ロッカーアームのタベット部分を押す力が減っても993の油圧式ですとクリアランスをある程度一定に保つことができます。

明日に続きます。

ポルシェ整備 964〜993エンジン 空冷エンジンの進化 その1
2013.12.28


本日から数回に渡って、ポルシェ964とポルシェ993のエンジンのカムハウジング違いから、

空冷エンジンのエンジン技術の進化をご紹介します。


ポルシェ964とポルシェ993のエンジンの違いのひとつで、
ロッカーアームとロッカーシャフトにエンジンオイルを供給する方法が異なります。

ポルシェ 整備


ポルシェ964はロッカーアームにエンジンオイルが吹き付けられ、
ロッカーアームのオイル穴に溜まったエンジンオイルがロッカーシャフトに供給されます。

ポルシェ 整備


一方、ポルシェ993はカムハウジングからロッカーシャフトに直接オイルラインが通っており、
ロッカーシャフトからロッカーアームへとエンジンオイルが伝わります。

ポルシェ 整備


ロッカーシャフトの表面に常にエンジンオイルが付着している必要があるので、993ではロッカーシャフトに直接エンジンオイルが供給されるように964からの改良が施されています。

明日に続きます。

ポルシェ整備 964エンジン バランスよくスムーズにエンジンを回すために
2013.12.27


ポルシェ 964エンジンの個々のピストンの重量合わせをご紹介いたします。


ピストンの重量は、エンジンをバランスよくスムーズに回すためには、
すべてのピストンが同じ重量であることが望まれます。

そのため、予め定められたピストンの重さを基準にして、その他のピストンを削ります。
写真は、ピストンの裏面を削っているところです。

ポルシェ 整備


ただピストンのどこを削ってもよいというわけではありません。

ピストンの燃焼室側を削るとエンジンの圧縮比が変わってしまうため、
ピストンの裏側など、機能や性能に影響のない部分を削っていきます。

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ポルシェ整備 928エンジン アイドリング状態が維持できないエンジントラブル 3
2013.12.26

本日も引き続き、ポルシェ 928 エンジン不調のトラブルをご紹介します。
今回、問題があった「スロットルセンサー」を分解しました。

ポルシェ 整備


アクセルを踏んだ時、その開度に合わせてスロットルセンサーの中央が回転仕組みとなっており、
全閉時にはマイクロスイッチを。全開時には、接点同士が触れ合う仕組みになっております。
左が全閉時、右が全開時の写真となります。

ポルシェ 整備 ポルシェ 整備


分解してみると全閉時のマイクロスイッチが正常に働いていないことがわかり、
トラブルの原因がはっきりとわかりました。

ポルシェ 整備

ポルシェ整備 928エンジン アイドリング状態が維持できないエンジントラブル 2
2013.12.25

本日も引き続き、ポルシェ 928 エンジン不調のトラブルをご紹介します。
ポルシェ 928のエンジンルームです。今回、問題があった「スロットルセンサー」は写真のインテークマニホールドの下にあります。したがいましてスロットルセンサーを取り外すためにはインテークマニホールドを取り外す必要があります。

ポルシェ 整備


インテークマニホールドやスロットルセンサーなどを取り外した状態の写真です。


ポルシェ 整備



ムラタチューンではトラブルに直接関係ない箇所であっても、
一旦車体から取り外したパーツは必ず分解・洗浄を行っております。


ポルシェ 整備 ポルシェ 整備




明日に続きます。