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ポルシェ整備 964カレラ2 ハイパワー車独特のクラッチのつなぎ方
2013.12.14


本日は、ポルシェ964など軽量でハイパワー車独特のクラッチのつなぎ方をご紹介いたします。

写真は、ポルシェ 964 カレラ2のクラッチです。

ポルシェ 整備 ポルシェ 整備


ポルシェは車重が軽く、エンジンパワーがあるため、スタート時にアクセルを吹かしてクラッチをつなぐ必要がなく、アイドリング状態でクラッチをつなげます。

ポルシェで一般的なマニュアル車と同様にアクセルを吹かしてクラッチをつなげると余計な負荷がかかり、クラッチを痛めてしまいます。

一般的なマニュアル車では
「アイドリング⇒アクセルを吹かす⇒半クラッチ⇒車が動きだす⇒クラッチをつなげる」

というスタート手順となりますが、ポルシェは
「アイドリング⇒半クラッチ⇒車が動き出す⇒クラッチをつなげる⇒アクセルをふむ」

という発進手順となっています。

ポルシェ整備 964 エンジンのクランクケース組付けのチェックと準備 その3
2013.12.13

本日もオーバーホール中のエンジンのクランクケース組付けまでの確認と準備作業をご紹介いたします。
下記の写真は、オイルラインの洗浄作業を行っているところです。


ポルシェ 整備


ポルシェのエンジンは、スルーボルトの穴がエンジンオイルの通り道となるオイルラインを兼ねているため、
中に溜まったカーボンを丁寧に落としていきます。

ポルシェ 整備


エンジンのオーバーホールは、多くの作業時間を個々のパーツの洗浄に割きます。
オーバーホールの作業を大きく区分けいたしますと

【車体からエンジンを取り外後】

分解→【洗浄】→測定

【クランクケース単品】

【洗浄】→点検→加工(接合面などの磨き)→仕上げ→【洗浄】


となり多くの作業時間を【洗浄】に割いていることがお分かりいただけます。

この洗浄こそが、オーバーホール後トラブルなく長くポルシェを乗っていただくための秘訣のひとつです。

ポルシェ整備 964 エンジンのクランクケース組付けのチェックと準備 その2
2013.12.12

本日もオーバーホール中のエンジンのクランクケース組付けまでの確認と準備作業をご紹介いたします。

クランクケースの各合わせ面の砥石を使って丁寧に磨く前と後の比較写真をご覧ください。
それぞれ左が前、右が後の写真となります。

ポルシェ 整備 ポルシェ 整備


ポルシェ 整備 ポルシェ 整備


ポルシェ 整備 ポルシェ 整備

表面に付いたオイルの汚れはもちろんのこと、表面が平らに綺麗に磨かれているのがお分かり頂けます。
すべてのパーツに対して丁寧に、ポルシェのエンジンを知り尽くした匠の技です。

明日に続きます。

ポルシェ整備 964 エンジンのクランクケース組付けのチェックと準備 その1
2013.12.11


本日より数回に渡ってオーバーホール中のエンジンのクランクケース組付けまでの確認と準備作業をご紹介いたします。本日はクランクケースの左右の接合面の確認作業をご紹介いたします。


ポルシェ 整備

クランクケースを左右の接合面は、両面とも凹凸なく平らな面になっていなければいけません。
ほんのわずかでも凹凸があると、左右のクランクケースがきちんと接合されず、後々その箇所からオイル漏れがする可能性が非常に高くなります。

ポルシェ 整備


そのためムラタチューンでは、凹凸(特に凸)部分がないか接合面の表面を表面を磨きながら丁寧に確認を行っております。
非常に細かく時間のかかる作業ですが、今後ポルシェに長く乗っていただいた際にオイル漏れトラブルの発生を少なくするために必須となる作業です。

ポルシェ 整備


明日に続きます。

ポルシェ整備 96カレラ2 経年劣化によるオイルフィラーキャップの膨張
2013.12.10


ポルシェ 964 カレラ2 オイルフィラーキャップの交換をご紹介します。


オイルフィラーキャップは、エンジンオイルの注ぎ口を閉めるキャップのことです。
ペットボトルのキャップ等と同じようにスクリュー式に回転させて、閉める形となります。

ポルシェ 整備


お客様が持ち込まれたポルシェ 964 カレラ2を点検する中で、オイルフィラーキャップを
開け閉めを行なうとうまく閉まらないことが度々発生しておりました。

オイルフィラーキャップを外して調べてみると新品の状態に比べて口が広っていることが
確認できました。写真の左側が新品、右側がお客様のポルシェに付いていたものです。
若干ながら、大きさが異なることがご確認頂けます。

ポルシェ 整備 ポルシェ 整備


エンジンルーム内という非常に高温な環境にあること。また長年開け閉めすることで、
オイルフィラーキャップの口が広がってしまい、発生したトラブルです。

緊急性のあるトラブルではございませんが、ここからエンジンオイルが漏れる可能性もございます。
また他のパーツに比べ、安価で新品に交換できることもあり、お客様に新品への交換をお勧め致しました。