新着情報

ポルシェ整備 964 ピストンリングのクリアランス測定
2013.11.24


シックネスゲージを用いて、ポルシェ 964エンジンのピストンリング合口のクリアランス測定を行います。ピストンリングは2枚のコンプレッションリングと1枚のオイルリングがあり、ピストン外周に装着します。

コンプレッションリングは、燃焼室からクランクケース側へと圧力を逃がさないようにし、またオイルリングはシリンダについているエンジンオイルをかき落とし、ピストンの焼きつきを防止します。


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ピストンリングにはピストンに装着するために一部分に合口があります。エンジン内部は非常に高温となり、ピストンリングも熱で膨張するため、合口には適度なクリアランスが必要となります。
クリアランスは、厚みの異なるシックネスゲージを順に差し込み、測定します。

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ポルシェ整備 964/993比較 タイロッドの進化
2013.11.23


ポルシェ 964 とポルシェ993の足回りに取りつけられているタイロッドの比較です。

タイロッドは、ハンドル操作に合わせてフロントタイヤを左右に動かすために、ステアリングラックからアップライトまでを繋ぐロッドです。

写真上部がポルシェ964のタイロッド、下部がポルシェ993のタイロッドとなります。

ポルシェ964のタイロッドはステアリングラック側とアップライト側からそれぞれボルトが出ており、そこに両端にナットがついた筒状のタイロッドを取り付けます。タイヤから受ける力をそのままハンドルに伝えます。

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一方、ポルシェ993のタイロッドはゴムダンパーが取り付けられており、タイヤから受ける力はゴムダンパーを経てハンドルに伝えられます。ゴムダンパーがあることによって、より滑らかなハンドリングを得られるようタイロッドが進化しています。

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ポルシェ整備 993ティプトロ オイルパンの分解・洗浄
2013.11.22


ティプトロニックトランスミッションの下部に取り付けられているギアオイルのオイルパン(金色のパーツ)の分解・洗浄を行います。


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ティプトロニックトランスミッションの中を流れるギアオイルは一度このオイルパンに集められ、オイルパン上部に取り付けられたオイルフィルターを通って再びティプトロニックトランスミッション内を循環しています。


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オイルパンの中にはオイルフィルター以外にも不純物を除去するため、3か所に磁石が取り付けられています。


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分解・洗浄が終わったらオイルパンを再び組み付けます。

これで、一連のティプトロニックトランスミッションの修理が完了しました。

ポルシェ整備 993ティプトロ ギアオイル漏れ箇所の診断
2013.11.21

ポルシェ 993のティプトロニックトランスミッションのオイル漏れの修理を行っていきます。


オイルがティプトロニックトランスミッションの表面に黒くベッタリと附着していて、トランスミッションのいずれかの箇所からオイル漏れが発生していることがわかります。


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オイル漏れ箇所を詳しく診断したところ、

 

・左側のデフのフランジシール


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・ピニオンシャフトのシャフト側


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からギアオイルが漏れていることが確認できました。ひとつひとつ丁寧に分解・洗浄し、再びオイルが漏れないようしっかりとシーリングを行います。

 

明日に続きます。

ポルシェ整備 987ボクスター ステアリングラックブーツのオイル漏れ
2013.11.20


ポルシェ 987 ボクスターのステアリングラックからのオイル漏れをご紹介します。

お客様が持ち込まれたポルシェ 987 ボクスターの点検を行うとステアリングラックのゴムブーツからオイルが滴っていることが確認できました。

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ステアリングラックの中はオイルで満たされており、そこからなんらかの原因で外にオイルが漏れだしたものと考えられます。走行中は常に左右に動く部分となりますので、このままオイル漏れを放置しておくとハンドルを切る毎にオイルが外に押し出され、オイル漏れが進行していきます。

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ステアリングラックは、個々のパーツ交換が行うことができないため、ステアリングラックごとの
アッセンブリー交換となるため、非常に高価なパーツです。

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しかしながら、重大なトラブルにつながる可能性があるため、お客様に症状を丁寧に説明し新品への交換を行いました。