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ポルシェ整備 エンジンのフルオーバーホールの判断ポイント
2013.11.07


ポルシェのエンジンのフルオーバーホールの判断ポイントをご紹介します。

写真は、ポルシェ 964のエンジンです。スルーボルトの隙間からオイル漏れを起こすことが多く、
ここまでの状態ですとエンジンの通常のオーバーホールとなります。

ポルシェ 整備


今回お客様が持ち込まれたポルシェ 964エンジンは多くの走行距離を重ねているため、
コンロッドをひとつ取り外してみて、フルオーバーホールを行う必要があるか判断をいたします。

ポルシェ 整備


コンロッドに取り付けられているコンロッドメタルをご覧ください。傷が付いていることがお分かりいただけます。

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コンロッドメタルに傷があるということは、すなわちエンジンオイルの中に金属片など不純物が混じり、
それがエンジン内部に滞留しているということが判断できます。フルオーバーホールを行うことを判断するポイントの一つです。

ポルシェ整備 走行中のドアミラー振動原因
2013.11.06


ドアミラーの固定ボルトをご紹介いたします。

ドアミラーはこの固定ボルト1本で固定されているため、ゆるみが発生しますと走行中ミラーが振動を起こし、
後方確認に支障をきたす場合がございます。

ポルシェ 整備

ムラタチューンへ入庫されたポルシェは必ずドアミラーがガタガタしないか必ず確認を行っております。

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また、固定ボルトのサビを防止するために本来は黒い樹脂のキャップがついているのですが、キャップが無くなっているポルシェを非常に多く見かけます。

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お乗りのポルシェをチェックして頂いて、キャップが付いているか確認されてみてはいかがでしょうか。

ポルシェ整備 964 組付け時に塗布するシーリング剤
2013.11.05


エンジンブロックを組み付ける際には、アンカレージボルトやボルトで締めるだけでなく、部材同士の隙間からエンジンオイルが漏れないようにシーリング剤を塗布します。



ポルシェ 整備

エンジンブロックの片面側のみに塗布していきますが、エンジンオイルが漏れやすい部分に関しては写真のように両面にシーリング剤を塗布します。またシーリング剤が、内側にはみ出しエンジン内部に入ってしまうとトラブルの原因になりかねないため、塗布厚を微調整しながら丁寧に塗布していきます。

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ポルシェ整備 964 隙間を密封するOリング
2013.11.04


ボルト穴がオイルラインを兼ねているとご紹介しましたが、アンカレージボルト(スルーボルト)とエンジンブロックの間からエンジンオイルが漏れることが無い様に、Oリングが取り付けられ、隙間を密封します。



ポルシェ 整備

このOリングはゴムでできているため、年月の経過によって劣化しやすいパーツになります。劣化したOリングは密閉性が無くなってしまうことから、エンジンオイルが漏れやすくなります。ここはポルシェのエンジンの中でトラブルの原因となりやすい個所となります。

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ポルシェ整備 964 合理的なエンジン
2013.11.03


先日ご紹介したアンカレージボルト(スルーボルト)をエンジンブロックに通した状態です。写真を見て頂くとエンジンブロックとアンカレージボルトの間に隙間があるのが確認できます。


ポルシェ 整備

この隙間はエンジンオイルが流れる個所となります。すなわち、ボルト穴がオイルラインを兼ねているのです。下の写真はオイルラインに懐中電灯を当てています。ボルト穴を見ると光が漏れ、オイルラインとボルト穴が繋がっていることが確認できます。


このようにポルシェのエンジンはとても合理的に作られています。