新着情報

ポルシェ 整備 964 オイルジェットの噴霧不具合
2013.10.28


本日はポルシェ 964のエンジンのオイルジェット不具合をご紹介致します。
オイルジェットとは、燃料をシリンダー内に噴霧状態にして噴射させる装置のことです。
写真の赤丸のパーツがオイルジェトです。

ポルシェ 整備


正常であれば、下記写真のような形で燃料が噴射されるのですが、お客さまが持ち込まれた964のエンジンは、
2番ピストンに噴射するオイルジェットが不具合を起こしている状態でした。

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可能な限りの処置を施しましたが、噴霧状態が改選されなかったので、オイルジェットの交換を行いました。
下記が交換を行って取り外したオイルジェットの本体です。

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燃料を圧力でボールがバネを押すことによって、燃料が噴霧状態になりシリンダー内に噴射されるのですが、
内部で不具合が起こっており、燃料が正常に噴射されていませんでした。

ポルシェ整備 964 トラブルを防ぐ予防整備RPMセンサー
2013.10.27



本日は、ポルシェ 964 カレラ2のRPMセンサーを通してトラブルの予防整備をご紹介致します。

RPMセンサーはエンジンの回転数を計測するセンサーです。
RPMは「Revolution Per Minute」の略で「1分間の回転数」を意味しています。
RPMセンサーは、フライホイールの回転を元にエンジンの回転数を計測 しています。

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今回お客様が持ち込まれたポルシェ 964 カレラ2のRPMセンサーは、
コードの付け根部分を覆う樹脂でできたカプラーの一部が割れていました。

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現時点ではコードに損傷は見られず、トラブルは出ておりません。
ですが、今後この部分からコードが損傷し、RPMセンサーからコンピュータに
正しい信号が送られなくなるトラブルが発生することが予見できます。

コンピュータは、RPMセンサーで得られた回転数を元に
エンジンの燃料噴射量を導き出しています。

そのため、正常な信号が送られませんとエンジン不調、
または最悪の場合エンジンが始動しなくなる恐れがございます。


このようにムラタチューンでは、現時点でトラブルは出ていなくても、
今後トラブルにつながる要因を洗い出す予防整備を徹底しております。

ポルシェ整備 993 カレラS ホーンのプレートのトラブル
2013.10.26


ポルシェ 993 カレラSのホーンが鳴り続けるトラブルです。
今回お客様が持ち込まれたポルシェ 993 カレラSは一度ホーンを鳴らすと音が鳴りやまなかったり、
症状が酷い場合は、ホーンを押していないにも関わらず車の振動で音が鳴るような状態になっておりました。

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ハンドルを開けて原因を探ったところ、ハンドルの中にある「ホーンパッドプレート」が原因であることがわかりました。ホーンパッドプレートはエアバック付のポルシェにあり、写真のようにハンドルの中に取り付けられています。

ポルシェ 整備 ポルシェ 整備


ホーンパッドプレートを裏返して写真を撮りました。
ハンドルに固定される部分がゴムブッシュになっており、ハンドルを押すとホーンパッドプレートが奥に向かって押し込まれ、裏側に付いた電極と車体側についた電極が触れ合って、ホーンが鳴る仕組みとなっております。

ポルシェ 整備 ポルシェ 整備


今回のポルシェ 993 カレラSはゴムブッシュの部分が劣化しており、ちょっとした振動で電極同士が触れ合う状態になっておりました。
エアバック付の車で、同様の症状がみられる場合はホーンパッドプレートのトラブルの可能性が高いと思われます。一度点検に出されてみてはいかがでしょうか。

ポルシェ整備 964 簡単にできるブレーキパッドの目視チェック
2013.10.25


ポルシェ 964 カレラ2のブレーキパッドをご紹介します。


ポルシェ 整備

写真をご覧ください。赤丸で囲んだ部分がブレーキパッドの減りをドライバーに伝える
ブレーキパッドセンサーです。パッドが減り、ブレーキパッドセンサーと同じ厚みになると
運転席にあるメーターの警告灯が点く仕組みになっております。

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昨日ご紹介したブレーキホースと同様にこのブレーキパッドも発売から約21年間交換されておりませんでした。
したがいまして、ブレーキパッドの厚みがブレーキパッドセンサーとほぼ同じ厚みになるまで
摩耗しており、ブレーキパッドセンサーにもブレーキローターに擦れたような跡があるのが
写真からお分かりいただけます。

ポルシェ 整備

ブレーキパッドの摩耗具合は、ホイールの隙間から中を覗いていただくとブレーキパッドの側面を
見ることができますので、目視で摩耗具合を確認することができます。

日頃の簡単なメンテナンスとしてぜひチェックしてみてください。

ポルシェ 整備 ポルシェ 整備

左の写真は、今回ご紹介したポルシェ 964 カレラ2のブレーキパッド。
右の写真は、ポルシェ 996のブレーキパッドの写真になります。

ルシェ整備 928 冷却水の吹上トラブルの原因 その2
2013.10.24

昨日に引き続き、ポルシェ 928 GTSの冷却ファン〜ヒューズのトラブルです。


冷却ファン以外のトラブル確認を行ったところ、冷却ファンへの電気を制御するヒューズが熱で熔け、焦げて
いるのが確認できました。ヒューズは助手席の奥に取り付けられています。


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ヒューズが熔けた原因は、冷却ファンにトラブルが発生したことによって
ヒューズへの負荷がかかり、熱が発生したためです。焦げて黒く変色していることが確認いただけます。

熔けたヒューズは正常に電気が流れなくなるため、冷却ファンへの電気が供給されず、
冷却ファンが回らなくなる原因となっていました。

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今回発生したポルシェ 928 GTSの冷却ファン〜ヒューズのトラブルの
一連の流れは以下の通りです。

●冷却ファンにトラブルが発生

●ヒューズに負荷がかかり熱が発生、ヒューズが熔けた

●ヒューズが熔けたことにより、電気が流れなくなり冷却ファンに電力が供給されなくなる

●冷却ファンが回らなくなる

●冷却が十分に行われなかったため、冷却水が吹き上げた


今回のポルシェ 928 GTSはトラブルの発見・修理が早かったため、
ヒューズ・冷却ファンの交換で済みました。

しかしながら、修理せず放置したままだとエンジン本体
にも深刻なダメージを与える恐れがあったトラブルです。