新着情報

ポルシェ整備 73S〜964への進化 素材 マグネシウムとアルミ
2013.10.03

 ポルシェ 911 73S〜964のエンジンに使われている素材の進化をご紹介いたします。



ポルシェ 911 73Sのクランクケースは、マグネシウムを使用して
鋳造(型と型を合わせて間に熔けた金属を流す方法)で作られています。


ポルシェ 整備


マグネシウムは加工しやすい金属で、鋳造に適した素材です。
しかしながら、マグネシウムは以前にもご紹介したように長い年月が経つと表面がサビでボロボロになり、
またひずみやすいため、クランクケースには必ずしも適した素材とは言えません。

そこで、ポルシェ社ではポルシェ 964のエンジンの主要なパーツには、
マグネシウムの代わりに、より耐久性の高いアルミを用いるようになりました。

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73Sが発売された当時はまだ加工技術力が乏しかったため、マグネシウムが用いられておりました。

ポルシェ整備 964カレラ2 頻繁に見かけるトラブル箇所
2013.10.02


ポルシェ 964 カレラ2に装着されているポルシェ純正のショックアブソーバーです。

ポルシェ 964 カレラ2はコイルスプリング、ショックアブソーバーを一体型に組み合わせたコンパクトなストラッド式サスペンションが採用されています。

ポルシェ 整備 ポルシェ 整備
写真左は平常時。写真右のようにピストンを押しても上に戻る力が無くなっている。

ショックアブソーバーの中にはピストンとオイル、ガスが入っており、路面から受ける振動を減衰する装置です。

ポルシェ 964 カレラ2が発売されたのは今から21年前の1990年。発売から21年も経過しておりますので、中のオイルが無くなったり、ガスが抜けたりしてショックアブソーバーが正常に機能しない場合が多く、ポルシェ964のトラブルが発生しやすい箇所のひとつです。

ポルシェ整備 964 エンジンの異音を知らせるノッキングセンサー
2013.10.01

 本日は、エンジンの異常を知らせるノッキングセンサーをご紹介いたします。


エンジンのシリンダー内部で何らかのトラブルが起こり、異常燃焼が発生すると
「カリッカリッ」というような金属がこすれるような音がしたり、エンジンから振動が発生します。

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それを感知するのが、ノッキングセンサーです。
ノッキングセンサーは、それぞれのシリンダーヘッドに取り付けられており、
珍しい緑色のコネクタが使われているのでわかりやすいパーツです。

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ノッキングセンサーは、発生した音や振動を電圧に変え、コンピュータに伝えます。

コンピュータはその情報を元に空気と燃料の調整や点火タイミングの変更などを行って、
異常燃焼を抑制し、正しく燃焼するように補正します。

ポルシェ整備 964 エンジンをバランスよくスムーズに回すために
2013.09.30


ポルシェ 964エンジンの個々のピストンの重量合わせをご紹介いたします。


ピストンの重量は、エンジンをバランスよくスムーズに回すためには、
すべてのピストンが同じ重量であることが望まれます。

そのため、予め定められたピストンの重さを基準にして、その他のピストンを削ります。
写真は、ピストンの裏面を削っているところです。

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ただピストンのどこを削ってもよいというわけではありません。

ピストンの燃焼室側を削るとエンジンの圧縮比が変わってしまうため、
ピストンの裏側など、機能や性能に影響のない部分を削っていきます。

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ポルシェ整備 993ターボ 予防整備 ターボ特有のトラブル
2013.09.29


本日は、ポルシェ 993 ターボのプレッシャーホースの予防整備をご紹介いたします。


プレッシャーホースはインタークラーからタービンまでを繋ぐ、
ターボ搭載車には欠かすことのできないパーツで、走行中常時、高い圧力がかかっているパーツです。

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プレッシャーホースは、ゴム製パーツのため、
経年劣化や熱による疲労によってひび割れや切れてしまうことがあります。

特にインタークーラーとタービンとの接続部分にひび割れが多く発生します。
ひび割れが発生してりまうとその箇所から圧力が抜けてしまい、ターボ本来のパワーが発揮されません。

そこで、ムラタチューンでは、プレッシャーホースの接続部分の上に
熱に強いオレンジ用のホースを巻き付けてる予防整備を行っております。

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加えて固定するためのホースバンドを幅9mmから幅12mmに変更し、
接地面の面積を増やし力を分散させるようにしております。