新着情報

ポルシェ整備 997 ブレーキ交換 その1
2013.08.09

本日よりポルシェ 997 GT2 RSのブレーキローター交換を通じて、

997 GT2 RSに装着されている特殊なブレーキローターの構造をご紹介致します。

写真が、ポルシェ 997 GT2 RSに装着されているブレーキローターです。

ポルシェ 整備


ブレーキローター内側のベル部分をご覧ください。
ベルの内側で色が変わり、2層構造になっていることがお分かり頂けます。

ポルシェ 整備



外側の銀色の部分は一般的なスチール製ですが、内側の黒い部分はカーボンセラミックでできています。
これは「ポルシェ セラミック コンポジット ブレーキ」(略してPCCB)と呼ばれる特殊なブレーキシステムのパーツです。

100%スチールで作られているブレーキに比べて、このPCCBは非常に軽量で、耐久性に優れ、レスポンス性も優れています。F1などレースの世界では一般に使用されているカーボンブレーキを、市販車に利用できるようポルシェが開発した画期的なブレーキシステムです。

ポルシェ整備 996 エンジンを回すことで防ぐオイル漏れ
2013.08.08

ポルシェ 996 カレラのエンジンのブローバイバルブからのオイル漏れの修理をご紹介いたします。


ブローバイバルブは、クランクケース内等に溜まる「ブローバイガス」の圧力を一定に保つためのパーツで、
エンジンルーム右リア奥に取り付けられています。

ポルシェ 整備

このブローバイガスの中には、エンジンオイルの他に微量のガソリンが混じっており、
このガソリンがオイル漏れの原因となります。

オイル漏れを防ぐためには、定期的にサーキットなどで高速走行を行う等、
エンジンを十分に温める(油温を上げる)必要があります。

ポルシェ 整備


そうすることによって、ブローバイガスの中からガソリンが蒸発してなくなるため、
トラブルの発生を防ぐことができます。

定期的に高速走行を行ってあげることも、愛車のポルシェをトラブルなく長く乗っていただく秘訣です。

ポルシェ整備 ボクスター オイルフィーラーネックのつなぎ目からのオイル漏れ
2013.08.07


ポルシェ 986 ボクスターのオイルフィラーネックからのオイル漏れ修理です。ポルシェ 986 ボクスターはエンジンが車体の真ん中にあるミッドシップレイアウトのポルシェです。

ポルシェ 整備 ポルシェ 整備


ポルシェ 986 ボクスターのエンジンオイルの給油口がリアのトランクの中にあり、給油口からエンジンまでは
長い管で結ばれています。この長い管がオイルフィーラーネックです。

ポルシェ 整備


オイルフィーラーネックのつなぎ目部分からオイル漏れを起こすことが非常に多いパーツです。
またエンジン上部をオイルフィラーネックが通っている(写真参照)ため、漏れたエンジンオイルがエンジンルーム内に溜ってしまい、オイル漏れが発見しにくい箇所です。

ポルシェ 整備



ポルシェ整備 964 要点検!ブレーキフルードのエア抜きバルブ
2013.08.06


本日は、ポルシェ 964 カレラ2 ブレーキフルードのエア抜きバルブをご紹介します。車検の時に洋点検していただきたい箇所です。
ブレーキフルードのエア抜きバルブは、ブレーキフルードの中に入った空気を抜くためのバルブです。
写真のようにブレーキキャリパーに取り付けられています。

ポルシェ 整備


お客様のポルシェ 964 カレラ2から、ブレーキフルードのエア抜きバルブを取り外しました。
写真を見て頂くとバルブの中央部分がサビていることがお分かり頂けるかと思います。

ポルシェ 整備


この状態のまま放置しておくとサビが進行していきくと、エア抜きバルブが折れてしまう可能性があり、
ブレーキキャリパーから取り外すことができなくなります。

ブレーキフルードのエア抜きバルブは、ブレーキフルードを交換するときに外す必要がありますので、
折れてしまうとブレーキフルードの交換そのものができなくなってしまいます。

ブレーキフルードは2年に1度の車検の際には、必ず交換しなければいけませんので、
その際に ブレーキフルードのエア抜きバルブにサビがあれば早めに新品に交換して頂くことをオススメします。

ポルシェ整備 964 クランクケース組付けのチェックと準備 その3
2013.08.05

本日もオーバーホール中のエンジンのクランクケース組付けまでの確認と準備作業をご紹介いたします。
下記の写真は、オイルラインの洗浄作業を行っているところです。


ポルシェ 整備


ポルシェのエンジンは、スルーボルトの穴がエンジンオイルの通り道となるオイルラインを兼ねているため、
中に溜まったカーボンを丁寧に落としていきます。

ポルシェ 整備


エンジンのオーバーホールは、多くの作業時間を個々のパーツの洗浄に割きます。
オーバーホールの作業を大きく区分けいたしますと

【車体からエンジンを取り外後】

分解→【洗浄】→測定

【クランクケース単品】

【洗浄】→点検→加工(接合面などの磨き)→仕上げ→【洗浄】


となり多くの作業時間を【洗浄】に割いていることがお分かりいただけます。

この洗浄こそが、オーバーホール後トラブルなく長くポルシェを乗っていただくための秘訣のひとつです。