ポルシェ整備 空冷エンジンの進化 1 2012.02.29
本日から数回に渡って、ポルシェ964とポルシェ993のエンジンのカムハウジング違いから、
空冷エンジンのエンジン技術の進化をご紹介します。
ポルシェ964とポルシェ993のエンジンの違いのひとつで、
ロッカーアームとロッカーシャフトにエンジンオイルを供給する方法が異なります。
ポルシェ964はロッカーアームにエンジンオイルが吹き付けられ、
ロッカーアームのオイル穴に溜まったエンジンオイルがロッカーシャフトに供給されます。
一方、ポルシェ993はカムハウジングからロッカーシャフトに直接オイルラインが通っており、
ロッカーシャフトからロッカーアームへとエンジンオイルが伝わります。
ロッカーシャフトの表面に常にエンジンオイルが付着している必要があるので、993ではロッカーシャフトに直接エンジンオイルが供給されるように964からの改良が施されています。
明日に続きます。
ポルシェ整備 ハイパワー車独特のクラッチのつなぎ方 2012.02.28
本日は、ポルシェ964など軽量でハイパワー車独特のクラッチのつなぎ方をご紹介いたします。
写真は、ポルシェ 964 カレラ2のクラッチです。
ポルシェは車重が軽く、エンジンパワーがあるため、スタート時にアクセルを吹かしてクラッチをつなぐ必要がなく、アイドリング状態でクラッチをつなげます。
ポルシェで一般的なマニュアル車と同様にアクセルを吹かしてクラッチをつなげると余計な負荷がかかり、クラッチを痛めてしまいます。
一般的なマニュアル車では
「アイドリング⇒アクセルを吹かす⇒半クラッチ⇒車が動きだす⇒クラッチをつなげる」
というスタート手順となりますが、ポルシェは
「アイドリング⇒半クラッチ⇒車が動き出す⇒クラッチをつなげる⇒アクセルをふむ」
という発進手順となっています。
ポルシェ整備 オーバーホール~エンジンチューニング 2012.02.27
本日は、ポルシェ964のエンジンのチューニングをご紹介いたします。
写真はオイル落としとバリ取りを行った状態のエンジンブロックです。
エンジンオーバーホールと言われる作業は、通常このオイル落としとバリ取りまで行うことをです。
しかしながら今回のポルシェ964のエンジンはブロックを加工してエンジンオイルの流れを改善し、
駄肉を落とす等、エンジン内部の更なる機能効率向上を図る為の加工を施しています。
エンジン内部の加工は、長年に渡ってポルシェエンジンを加工し培われた経験が不可欠になります。
ムラタチューンこだわりのチューニング方法のひとつです。
ポルシェ整備 オーバーホールは洗浄の繰り返し 2012.02.26
本日は、ポルシェ 964のエンジンのクランクケースの洗浄をご紹介いたします。
写真は、加工が終了したのクランクケースです。アルミ本来の光沢感が出ていることがお分かりいただけます。
また写真を詳しく見て頂くと銀色のアルミテープと緑色の養生テープが貼ってあることが確認いただけます。
これは加工時に出るアルミの削りカスがオイルラインに入るのを防ぐためです。
加工後、一旦クランクケース全体を専用の洗い油で洗浄するため、
この過程でほとんどの異物を除去することができます。
しかしながら、少しでもオイルラインに異物が入らないように加工前からテープでオイルラインを塞いでいます。
ポルシェ整備 合理的に設計された空冷エンジン その2 2012.02.25
昨日に引き続き、ポルシェのエンジンがいかに合理的に設計されているか、をご紹介いたします。
昨日のブログでボルト穴がオイルラインを兼ねているとご紹介しましたが、
アンカレージボルト(スルーボルト)とエンジンブロックの間からエンジンオイルが漏れることが無い様、
Oリングが取り付けられ、隙間を密封します。
このOリングはゴムでできているため、年月の経過によって劣化しやすいパーツになります。劣化したOリングは密閉性が無くなってしまうことから、エンジンオイルが漏れやすくなります。ここはポルシェのエンジンの中でトラブルの原因となりやすい個所となります。
























