新着情報

ポルシェ整備 993 エンジンマウントによるフィーリングの差 その1   
2016.08.31

ポルシェ 993のエンジンマウントの違いをご紹介いたします。


以前に「ポルシェ 968のエンジンマウント 」のブログでもご紹介いたしましたが、エンジンマウントを変えることで、エンジンの軽快さや加速感などまるでエンジンチューニングをしたかのようにフィーリングが変わります。

写真はポルシェ 993 カレラのエンジンマウントです。
シルバーの盛り上がった部分にはショックを吸収するクッション機構となっております。
 
ポルシェ 整備

続いてポルシェ 993 RSのエンジンマウントです。
ショックを吸収するクッション機構が小さなっています。
 
ポルシェ 整備

最後に、ポルシェ社純正のレーシングタイプのエンジンマウントです。
これはリジットマウントと呼ばれ、クッション機構がまったくなく直接車体に取り付けられる形となっております。
 
ポルシェ 整備

明日に続きます。
 

ポルシェ整備 多くの車種 パーキングブレーキのトラブル症状例   
2016.08.30

本日はパーキングブレーキ(サイドブレーキ)の減りについてご紹介いたします。

特にポルシェ 964やポルシェ 993近頃、件数が多くなってきたトラブルのひとつです。

パーキングブレーキを引いた際に

■異音がする
■効きが悪い
■引き白が多い

といったような症状が出ている場合は、パーキングブレーキがすり減っていると考えられます。

パーキングブレーキの減りは外からはチェックすることができないため、どの程度減っているのかすぐに確認することができません。
上記の症状が出ているお客様は、一度点検に出されてはいかがでしょうか。


ムラタチューンでパーキングブレーキを交換されたお客様の写真をご紹介いたします。

パーキングブレーキのブレーキシューです。
このブレーキシューがブレーキローターの内側に接触することで、ブレーキがかかります。

写真をご覧いただくと表面が劣化し、ヒビ割れているのがお分かりいただけます。
 
ポルシェ 整備


次に左右のブレーキシューを並べた写真です。
先程のブレーキシューは劣化しているものの、まだシューが残っておりましたが、もう片方はシューが完全になくなってしまっております。
 
ポルシェ 整備 ポルシェ 整備

またブレーキシューが無くなっていた方のブレーキローターの写真です。
接触面が削れて傷があることがお分かりいただけます。
 
ポルシェ 整備

ポルシェ整備 996 カレラ 足回り:ベアリングの経年劣化         
2016.08.29

本日はポルシェ 996 カレラの足回りのベアリング交換をご紹介いたします。


ベアリングは、以前紹介したバンプラバーの上部、アッパーマウントの下に取り付けられています。
このベアリングが取り付けられていることによって、ハンドルを切るとアップライトに一緒にショックアブソーバー自体が動き、
スムーズにハンドルを切ることができます。
 
ポルシェ 整備

ベアリングの中は、

■グリスが入っており、年月が経過すると硬くなってしまう。
■走行中のタイヤハウジング内には非常に多くの塵や埃が舞っており、それがベアリングの中に入る。

ことにより、年月が経つと正常な働きを行えなくなってきます。
 
ポルシェ 整備  ポルシェ 整備


それのよりショックアブソーバーなど足回りを交換する際には、同時に交換することが多いパーツです。
 

ポルシェ整備 964 ポルシェの技術紹介・・・合理的に設計されたエンジン その2   
2016.08.28

昨日に引き続き、ポルシェのエンジンがいかに合理的に設計されているか、をご紹介いたします。

昨日のブログでボルト穴がオイルラインを兼ねているとご紹介しましたが、
アンカレージボルト(スルーボルト)とエンジンブロックの間からエンジンオイルが漏れることが無い様、
Oリングが取り付けられ、隙間を密封します。
 

ポルシェ 整備



このOリングはゴムでできているため、年月の経過によって劣化しやすいパーツになります。劣化したOリングは密閉性が無くなってしまうことから、エンジンオイルが漏れやすくなります。ここはポルシェのエンジンの中でトラブルの原因となりやすい個所となります。

 

ポルシェ 整備

ポルシェ整備 964 ポルシェの技術紹介・・・合理的に設計されたエンジン その1   
2016.08.27

ポルシェ 964の空冷エンジンを通してポルシェのエンジンが

いかに合理的に設計されているか、をご紹介いたします。

写真は、ポルシェ 964のクランクケースへアンカレージボルト(スルーボルト)を通した状態です。
写真を見て頂くとクランクケースとアンカレージボルトの間に隙間があるのが確認できます。
 
ポルシェ 整備

この隙間はエンジンオイルが流れる個所となります。
もう少し詳しく書くと、ポルシェのエンジンでは、ボルト穴がオイルラインを兼ねているのです。
 
ポルシェ 整備  ポルシェ 整備

下の写真はオイルラインに懐中電灯を当てています。ボルト穴を見ると光が漏れ、
オイルラインとボルト穴が繋がっていることが確認できます。


このようにポルシェのエンジンは、合理的に設計されています。