新着情報

ポルシェ整備 993ターボ 熱膨張によるハブベアリングの組み付け 
2014.10.26

ポルシェ993ターボの足回りの修理をご紹介いたします。

ハブベアリングのアップライトへの組み付けを行います。

写真をご覧ください。これがハブベアリングです。
ハブベアリングは、ホイールを固定するセンターハブとアップライトの間に組み付けられており、
ホイールをスムーズに回転させながらも、しっかりと車体に固定することができる仕組みとなっています。

ポルシェ 整備

ハブベアリングのアップライトへの組み付けにはヒートガン等を使ってアップライトに十分な熱を加え、
組み付け部をハブベアリングの直径以上に熱膨張させます。

ポルシェ 整備


アップライトの温度が下がると金属が収縮し、自然にハブベアリングを締め付けるため、
強固に固定することができます。

ポルシェ整備 964 劣化が進むエンジンの防音シート
2014.10.25

 ポルシェ 964のエンジンルームの上部に取り付けられている防音シートをご紹介します。

防音シートはスポンジ状の素材でできているため、長くポルシェに乗っていると熱で硬くなったり、経年劣化によって亀裂が入るなどし、本来の防音効果を得ることができなくなってきます。

ポルシェ 整備


防音シートはエンジンの上に取り付けらえれているため、エンジンオーバーホールなど車体からエンジンを取り外した状態でないと交換することができません。

ポルシェ 整備


エンジンを下す際、防音シートが傷んでいれば交換をおすすめしております。

ポルシェ整備 964 インターミディエイトシャフトキャップからのオイル漏れ  
2014.10.24

ポルシェ 964 カレラ2のインターミディエイトシャフトキャップからのオイル漏れをご紹介します。

インターミディエイトシャフトキャップは写真の赤い丸の部分です。
その名が示す通り、インターミディエイトシャフトをキャップするカバーです。

ポルシェ 整備


インターミディエイトシャフトキャップに近づいて写真を撮りました。
キャップの周りが黒くなっていることがお分かりいただけます。ここからオイル漏れが発生していることを示しています。

ポルシェ 整備

インターミディエイトシャフトキャップを取り外しました。
キャップの内側にオレンジ色のゴム製Oリングが取り付けられております。

ポルシェ 整備


今回オイル漏れが発生していた原因はこのOリングの経年劣化によって、
インターミディエイトキャップとクランクケースの間に隙間が生じたため、
発生しておりました。

ポルシェ整備 ミッドシップエンジン車の衝突安全装置  
2014.10.23

ポルシェの車体についている衝突安全装置をご紹介します。


本日ご紹介するのはポルシェの衝突安全装置のひとつで、
車体下部に取り付けられ、後部から衝突された際に衝突の衝撃でエンジンが
座席部分にまで押し出されるのを防止します。

乗員保護を目的としたパーツです。

ミッドシップエンジンのポルシェ ボクスターは
車体のクロスメンバー部分から出たワイヤーが衝突安全装置となります。

ポルシェ 整備

後部からの衝突時、このワイヤーがエンジンを引っ張ることで、
エンジンが座席部分にまで押し出されるのを防ぎます。

またリアエンジンのポルシェ 911はトランスミッションの上に
取り付けられたシルバーのパーツが衝突安全装置の役割を果たします。

ポルシェ 整備


後部からの衝突時に車体側に引っかかることで
エンジンが座席部分にまで押し出されるのを防ぎます。

ポルシェ整備 997GT3 エンジンスタータートラブルの原因調査  
2014.10.22



本日は、ポルシェ 997 GT3 スターターの単体点検をご紹介します。

スターターとは、エンジンを始動させるためのパーツです。
エンジン始動の指令がコンピュータからスターターに送られるとスターター内部のモーターが回転し、モーターの先に取り付けられたギアがフライホィールを回すことで、エンジンが始動する仕組みになっています。

ポルシェ 整備


お客様が今回持ち込まれたポルシェ 997 GT3はエンジンがかかりにくいトラブルが発生しておりました。
コンピュータやエンジン本体など様々な原因を探った結果、スターターに問題がある可能性を考え、車体から取り外して、スターターの単体点検を行いました。

ポルシェ 整備


単体点検とは、スターターの電極に電流を流して、エンジン始動の状態を再現し、スターター内部のモーターが正常に動くかどうかを確認する点検方法です。

ポルシェ 整備


単体点検を行ってみたところ、やはりスターターは動かず、スターター自体に問題があったことがわかりました。