ポルシェ整備 993足回り 純正スポーツ仕様へのチューニング
2016.03.26
ポルシェ 993の足回りのショックアブソーバーの交換をご紹介します。
このショックアブソーバーは、「オプションコード M-030」と呼ばれるスペシャルシャーシに
搭載されるもので、ポルシェ純正スポーツタイプとなります。
写真はノーマルと並べたところです。性能・目的別に色で区別されていて、
一目でどのショックアブソーバーなのか区別がつくようになっております。
またショックアブソーバーに取り付けられるコイルスプリングは車高落とすために上部が細く、
下部が太くなっています。
これはコイルスプリングの遊びを減らすために長さを保ちつつも、車高を落とすためのポルシェ社の工夫です。
ポルシェ整備 964 バランスよくスムーズにエンジンを回すための加工
2016.03.25
ポルシェ 964エンジンの個々のピストンの重量合わせをご紹介いたします。
ピストンの重量は、エンジンをバランスよくスムーズに回すためには、
すべてのピストンが同じ重量であることが望まれます。
そのため、予め定められたピストンの重さを基準にして、その他のピストンを削ります。
写真は、ピストンの裏面を削っているところです。
ただピストンのどこを削ってもよいというわけではありません。
ピストンの燃焼室側を削るとエンジンの圧縮比が変わってしまうため、
ピストンの裏側など、機能や性能に影響のない部分を削っていきます。
ポルシェ整備 993エンジン トラブルの診断と修理 その3
2016.03.24
引き続き、ポルシェ 993に搭載された最後の空冷エンジンの診断・修理をご紹介いたします。
本日は、シリンダーにつながるインテークです。
ブーツから取り外したインテークをチェックすると上部が変形していることが確認できました。
インテークにつきましては、以前にご紹介しましたがエアクリーナーから吸われた空気を密閉された状態でシリンダーヘッドに送り込むものであるため、このように変形してしまうとブーツと変形したインテークの間にできた隙間から余分な空気が入ってしまう恐れがあり、トラブルのもととなります。
考えられる要因としましては「熱による変形」または、「ブーツを締める際に必要以上の力が加わったこと」が考えられます。
ポルシェ整備 993エンジン トラブルの診断と修理 その2
2016.03.23
引き続き、ポルシェ 993に搭載された最後の空冷エンジンの診断・修理をご紹介いたします。
昨日交換を行ったプラグコードに繋がっているディストリビューターです。ディストリビューターはイグニッションコイルから送られる高ボルトの電流を、各シリンダーコンバータに分配するとても重要な役割を担うパーツです。
ポルシェ 993のエンジンではインテーク側とエキゾースト側の2つのディストリビューターが付いたツインプラグになっています。これは燃焼効率を良くするためであるとともに、燃え残ったガスを燃やしマフラーから排出される排ガスをクリーンにする効果もあります。
明日に続きます。
ポルシェ整備 993エンジン トラブルの診断と修理 その1
2016.03.22
本日より、ポルシェ 993に搭載された最後の空冷エンジンの診断・修理をご紹介いたします。
本日はまずは診断の際に見つかったプラグコードのひび割れの修理・交換を行います。プラグコードはゴム製のパーツのために、ほかのパーツに比べ劣化しやすく、ひび割れ等が起りやすいパーツのひとつです。
ひび割れたプラグコードを交換せずにそのまま使用し続けていくと、水分などが付着した際にリークを起こしてしまう恐れがあります。劣化したプラグコードはディストリビューターのキャップを除き、すべて新品に交換します。
明日に続きます。