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ポルシェ整備 996・GT2 ギアチェンジの不具合の原因と修理 その4  
2016.12.26

ポルシェ整備 ギアチェンジ不具合の原因 4

テーマ:ブログ


本日も引き続き、引き続き、ポルシェ 996 GT2 トランスミッションの不具合箇所の確認を行います。本日はテーパーローラーベアリングとデフのサイドカバーのレース部分の確認を行います。
 
ポルシェ 整備



テーパーローラーベアリングは、エンジン⇒トランスミッション⇒デフと伝わり、デフをスムーズに回転させドライブシャフトに伝える重要なパーツで、走行中は非常に大きな力がかかります。

テーパーローラーベアリングが組み付けられるのが、デフのサイドカバーのレース部分です。デフのサイドカバーのレース部分を見るとテーパーローラーベアリングが触れる部分が白くなっており、摩耗していることが確認できます。

 
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この部分に摩耗が発生すると回転のロスが発生し、エンジン⇒トランスミッション⇒デフと伝わってきた回転がデフへ正常に伝わらなくなります。

明日に続きます。
 

ポルシェ整備 996・GT2 ギアチェンジの不具合の原因と修理 その3  
2016.12.25

本日も引き続き、ポルシェ 996 GT2 トランスミッションの不具合箇所の確認を行います。
本日はカウンターシャフトの確認を行います。
 

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カウンターシャフトはトランスミッション内部でメインシャフトと並行に取り付けられ、組み付けられたギヤの働きによってメインシャフトと逆方向に回転するとても重要なシャフトです。

カウンターシャフトの確認を行ったところ、カウンターシャフトを固定・支持しているベアリング部分にガタが見られました。固定・支持しているベアリングにガタがあるということはカウンターシャフトの回転にブレが生じ、ギアを痛めてしまう原因の一つとなります。
 

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明日に続きます。

ポルシェ整備 996・GT2 ギアチェンジの不具合の原因と修理 その2  
2016.12.24

本日も引き続き、ポルシェ 996 GT2 トランスミッションの不具合箇所の確認を行います。
本日はシンクロナイザリングの確認を行います。

 

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ギアチェンジを行う際、現在のギアと繋ぐ方のギアはギアの回転数が異なっており、ふたつのギアを回転の異なったまま繋いでしまうとお互いのギアに大きな負荷がかかり、最悪の場合トランスミッションが壊れてしまいます。

それを防ぐのがこのシンクロナイザリングです。ギアがつながる直前に現在のギアからシンクロナイザリングが押し出され、これから繋ぐ方のギアの回転にブレーキをかけることで、ギア同士の回転を合わせます。

シンクロナイザリングがあることでスムーズなギアチェンジが可能になります。

今回のポルシェ 996 GT2は「変速時に三速に入りにくい」症状が出ておりますので、三速と四速のシンクロナイザリングを比較しました。
 

ポルシェ 整備 ポルシェ 整備



正常な四速のシンクロナイザリングに比べ、三速のシンクロナイザリングは一部が摩耗しています。
これも「三速に入りにくい」という症状の原因のひとつだと考えられます。

ポルシェ整備 996・GT2 ギアチェンジの不具合の原因と修理 その1  
2016.12.23

本日より数回に渡ってポルシェ 996 GT2 トランスミッションのギアチェンジ時の不具合箇所の確認をご紹介いたします行います。今回確認を行うポルシェ 996 GT2は「変速時に三速に入りにくい」という症状が発生しています。


まずは、3速と4速のシフトフォークのシャフトを支えるベアリングの確認を行いました。ベアリングは、シフトフォークのシャフトが滑らかな動きをするように取り付けられています。
 
ポルシェ 整備  ポルシェ 整備


ベアリングが正常に働いているかどうかを確認するため、シャフトを取り外しベアリングに指を入れて力をかけ、シャフトの動きと同じようにベアリングを指で動かしてみました。するとベアリングの内側に何かしら抵抗があるような感触があり、滑らかな動きをしていませんでした。
 
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そこでベアリングを取り外し、ベアリング内側を確認してみると傷があることが確認できました。
「変速時に三速に入りにくい」という症状の原因のひとつだと考えられます。

ポルシェ整備 エンジンルーム外に搭載されたバッテリー・928
2016.12.22

昨日のポルシェ カイエンに続きましてポルシェ 928のバッテリー搭載位置をご紹介します。

ポルシェ 928もポルシェ カイエンと同じようにバッテリーはエンジンルームの中に収められておりません。
ポルシェ 928のバッテリー搭載位置は後部の車体下に取り付けられています。写真は車体下部から見たバッテリーケースです。
 

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ジャンピングやバッテリーに充電が必要になった場合の端子は、エンジンルームの中にあります。
写真赤丸部分がプラス端子です。マイナスは端子は設置されておらず、ボディ自体がマイナス端子の役割を果たします。
 

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