新着情報

ポルシェ整備 993・ターボ 熱膨張によるパーツの組み付け      
2018.04.25

ポルシェ993ターボの足回りの修理をご紹介いたします。

ハブベアリングのアップライトへの組み付けを行います。

写真をご覧ください。これがハブベアリングです。
ハブベアリングは、ホイールを固定するセンターハブとアップライトの間に組み付けられており、
ホイールをスムーズに回転させながらも、しっかりと車体に固定することができる仕組みとなっています。
 
ポルシェ 整備

ハブベアリングのアップライトへの組み付けにはヒートガン等を使ってアップライトに十分な熱を加え、
組み付け部をハブベアリングの直径以上に熱膨張させます。
 
ポルシェ 整備


アップライトの温度が下がると金属が収縮し、自然にハブベアリングを締め付けるため、
強固に固定することができます。

ポルシェ整備 993 ブレーキホースの経年劣化〜交換    
2018.04.24

ポルシェ993のブレーキホースの交換を行います。

 

ポルシェ 整備
 

通常はゴムのブレーキホースが取り付けられていますが、ステンメッシュのホースに交換します。ステンメッシュのブレーキホースの利点は、ゴム製のブレーキホースに比べ耐久性が高いことがあげられます。

 

ポルシェ 整備
 

また性能面からも、ゴム製のブレーキホースですとブレーキを踏んだ時にブレーキホース内に満たされたブレーキフルードに加わる圧力をブレーキホース自体が膨らんで、吸収してしまうため、ブレーキを踏んだ力がそのままブレーキに伝わるとは限りません。

 

ポルシェ 整備
 

ステンメッシュホースですとブレーキホース自体が膨らむことがほとんどないので、よりダイレクトなブレーキフィーリングを得られます。

ポルシェ整備 968・エンジン マウントの経年劣化修理によるエンジンフィールの変化
2018.04.23

ポルシェ 968 エンジンマウントの交換をご紹介します。

お客様が持ち込まれたポルシェ 968はエンジンマウントにガタがある状態でした。

エンジンはエンジンマウントによって車体に固定されています。
ポルシェ 968の場合ですと、矢印の左右2箇所にエンジンマウントがあります。
 
ポルシェ 整備

車体からエンジンマウントを取り外しました。ゴムの部分が劣化していることが写真からお分かりいただけます。
 
ポルシェ 整備 ポルシェ 整備


新品のエンジンマウントに交換し、お客様に車をお返しいたしました。
交換後、ポルシェ 968に乗られたお客様からは

「エンジンが軽くなった」
「アクセルを踏んだ時の加速感がよくなった」

という声を頂きました。


なぜ、エンジンマウントを交換しただけでこのような効果が得られたのでしょうか。
※今回は、他の部分は修理・交換は行っておりません。

エンジンの内部ではクランクシャフトが回転し、その回転がトランスミッションなどを通じてタイヤに伝わり、車体が動きます。ここで注目して頂きたいのは、クランクシャフトの回転はエンジン自体をクランクシャフトの回転方向に動かそうとしている力を発生させていることです。
 
ポルシェ 整備


エンジンマウントで固定することにより、エンジンがクランクシャフトの回転方向に動こうとする動きを抑制していますが、今回のようにエンジンマウントにガ タが出るとエンジンの力が、タイヤに伝わる力とエンジン自体を回転方向に動かす力に分散されてしまうので、エンジンの本来持つべき力が発揮されないことに なります。

エンジン自体にトラブルはないけど、エンジンの調子が悪いという方は一度ぜひ診断をお勧めいたします。

ポルシェ整備 996 カレラ・足回り ベアリングの経年劣化の症例     
2018.04.22

本日はポルシェ 996 カレラの足回りのベアリング交換をご紹介いたします。


ベアリングは、以前紹介したバンプラバーの上部、アッパーマウントの下に取り付けられています。
このベアリングが取り付けられていることによって、ハンドルを切るとアップライトに一緒にショックアブソーバー自体が動き、
スムーズにハンドルを切ることができます。
 
ポルシェ 整備

ベアリングの中は、

■グリスが入っており、年月が経過すると硬くなってしまう。
■走行中のタイヤハウジング内には非常に多くの塵や埃が舞っており、それがベアリングの中に入る。

ことにより、年月が経つと正常な働きを行えなくなってきます。
 
ポルシェ 整備  ポルシェ 整備


それのよりショックアブソーバーなど足回りを交換する際には、同時に交換することが多いパーツです。

ポルシェ整備 964/993 燃料タンク内のもうひとつのフューエルフィルター     
2018.04.21

ルシェ 964、ポルシェ 993の燃料タンク内にあるもうひとつのフューエルフィルターをご紹介します。

フューエルフィルターというと通常は、エンジンルームの中にあるものを指します。写真中央、銀色のパーツがフューエルフィルターです。
 
ポルシェ 整備

ポルシェ 964、ポルシェ 993には、燃料タンクから燃料を外に出す穴の部分がフューエルフィルターの形状をしており、この部分である程度粒の大きい塵を除去します。
 
ポルシェ 整備


ポルシェ 964、ポルシェ 993の燃料タンクからエンジンまでの燃料の供給ルートをご説明しますと

【燃料タンク→燃料ポンプ→フューエルフィルター→エンジン】

という流れで、エンジンに燃料が送られます。

燃料タンクと燃料ポンプの間にはフューエルフィルターがないため、燃料ポンプに粒の大きい塵が入らないように考えられて設計されています。