新着情報

ポルシェ整備 993・エンジン エアインテークの変形原因〜修理 その2   
2018.05.28

本日は、ポルシェ 993のエンジンの診断・修理を行います。ブーツから取り外したインテークをチェックすると上部が変形していることが確認できました。
引き続き、ポルシェ 993のエンジンのインテークの診断・修理を行っていきます。

インテークは、シリンダーヘッドに取り付けられたままでは見えない下部の部分にヒビが入るトラブルが頻繁に発生します。
 

ポルシェ 整備



まずは点検鏡を使用して、取り付けた状態で上部からは見えないインテーク下部のチェックを行っていきます。何らかの異常が見受けられるとインテークをシリンダーヘッドから外して実際に確認を行います。
 

ポルシェ 整備



今回のポルシェ 993のエンジンにはヒビは発生しておりませんでしたが、ヒビが発生したインテークは写真のようになります。
 

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ポルシェ整備 993・エンジン エアインテークの変形原因〜修理 その1   
2018.05.27

本日は、ポルシェ 993のエンジンの診断・修理をご紹介いたします。

 

ブーツから取り外したインテークをチェックすると上部が変形していることが確認できました。
 
ポルシェ 整備


インテークにつきましては、以前にご紹介しましたがエアクリーナーから吸われた空気を密閉された状態でシリンダーヘッドに送り込むものであるため、このよ うに変形してしまうとブーツと変形したインテークの間にできた隙間から余分な空気が入ってしまう恐れがあり、トラブルのもととなります。
 
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考えられる要因としましては「熱による変形」または、「ブーツを締める際に必要以上の力が加わったこと」が考えられます。

明日に続きます。

ポルシェ整備 964 → 993 空冷エンジンの進化 その3  
2018.05.26

引き続き、ポルシェ964とポルシェ993のエンジンの違いからエンジンの進化をご紹介します。ポルシェ964とポルシェ993のエンジンでは、ロッカーシャフトのカムハウジングへの固定方法も異なります。

ポルシェ964はシャフトの両端をボルトで締めることで、シャフト両端の太さが増してカムハウジングとの隙間を埋め、固定されます。
 

ポルシェ 整備



一方のポルシェ993はボルト2本でカムシャフトに直接固定されます。
 

ポルシェ 整備



このようにカムハウジングからロッカーシャフト、ロッカーアームの小さな部分を比較しても964から993へより効率的になるようエンジンが進化しているのがお分かり頂けたかと思います。

ポルシェ整備 964 → 993 空冷エンジンの進化 その2  
2018.05.25

昨日に引き続き、ポルシェ964とポルシェ993のエンジンの違いから空冷エンジンの進化をご紹介します。

ポルシェ964とポルシェ993のエンジンでは、
カムシャフトから押されるロッカーアームの先に付いたタベットの取り付け方法が異なります。
 

ポルシェ 整備



ポルシェ964は調整式となっており、エンジンを組む際に定められた位置で締めて固定します。一方のポルシェ993はバルブとのクリアランスを最適に保つよう油圧式となっています。
 

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仮にカムシャフトが何らかの原因で減って、ロッカーアームのタベット部分を押す力が減っても993の油圧式ですとクリアランスをある程度一定に保つことができます。

明日に続きます。

ポルシェ整備 964 → 993 空冷エンジンの進化 その1  
2018.05.24

本日から数回に渡って、ポルシェ964とポルシェ993のエンジンのカムハウジング違いから、

空冷エンジンのエンジン技術の進化をご紹介します。


ポルシェ964とポルシェ993のエンジンの違いのひとつで、
ロッカーアームとロッカーシャフトにエンジンオイルを供給する方法が異なります。
 
ポルシェ 整備


ポルシェ964はロッカーアームにエンジンオイルが吹き付けられ、
ロッカーアームのオイル穴に溜まったエンジンオイルがロッカーシャフトに供給されます。
 
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一方、ポルシェ993はカムハウジングからロッカーシャフトに直接オイルラインが通っており、
ロッカーシャフトからロッカーアームへとエンジンオイルが伝わります。
 
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ロッカーシャフトの表面に常にエンジンオイルが付着している必要があるので、993ではロッカーシャフトに直接エンジンオイルが供給されるように964からの改良が施されています。

明日に続きます。