ダウンサスの弊害 2020.03.18
先日入庫した997にはダウンサスが組み込まれていました。
ダウンサスとは純正のスプリングより全長が短いスプリングで、手軽に車高を下げることが出来る部品です。
ドレスアップのつもりで装着する方がいますが、弊社は以下の理由でダウンサスの装着を疑問視します。
ダウンサスは純正と比較してショックの伸縮する部分が低い位置になります。
純正と異なるストローク位置でショックを装着するため、ポルシェ本来の減衰特性を楽しむことができなくなります。
また、車高が下がることでストラットの特性上キャンバーが余分についてしまうので、当然適正なアライメントが取れなくなります。
更に、車高が下がることでバンプラバーや、ロッドを覆うブーツなどの部品が早く消耗します。
トータルバランスの基にセッティングがなされているので、オリジナルのままでドライビングを楽しむことをお奨めします。
スポーツ志向をご希望の方には別途ご相談下さい。
ボクスター ドライブシャフトブーツの交換 2020.03.17
ドライブシャフトはデフからの動力をハブに伝える部品です。
ハブはサスペンションの上下動や、ステアリングを切る際の舵角によって変化するため、
ドライブシャフトにジョイントを設ける必要があり、その動きを円滑にするためのジョイント部はグリスが充填されゴムブーツで覆われています。
先日入庫した車両は、ゴムブーツが劣化し痩せたことで、固定しているバンドの間に隙間が生じ、グリスが滲んでいました。
ジョイント部分のグリスが漏れると焼き付きにより折損する恐れがあります。
定期点検を行うことで、グリス漏れが事前に防止でき万一、亀裂が所見された場合、早期に交換する事でその先に発生するであろう費用を最小に抑えることができます。
ボクスター デフフランジシールの劣化 2020.03.17
自動車は旋回時に左右のホイールに回転差を発生させるためにデフがあります。
デフは歯車の集合体ですので、当然内部にはオイルが入っています。
車軸と連結するフランジと呼ばれる部分からオイルが漏れないようにフランジシールという部品が取り付けられていますが、ゴムでできているため、劣化すると密閉性が保てなくなりオイル漏れが発生します。
この状態を放置すると、デフケース内のオイルが減少しデフが焼き付き走行不能に陥りますから、定期点検を心がけましょう。
ボクスター ベルト切れ-2 2020.03.17
前回の記事の続きです。
ベルト切れの原因を探るためチェックしたところ、ウォーターポンプのプーリーにガタがあることがわかりました。
分解すると内部のインペラーが砕けていました。
こまめな点検を実施していれば、冷却水の噴き出しは防げました。
今回は幸運にも弊社から1.2kmの浅草でファンベルトが切れたことで自走で入庫できたことです。
ボクスター ベルト切れ 2020.03.17
ポルシェに乗られている皆様は、こまめな点検を心がけていますか?
点検を怠ると、時には走行不能に陥る重大なトラブルが発生します。
今回はその一例を紹介します。
写真は先日入庫した車両の下回りです。
ご覧のとおり、ベルトが切れて垂れ下がっています。
このベルトはファンベルトで、冷却ファンを回転させます。
ファンベルトが切れると冷却ファンが回転しないため、オーバーヒートが発生し走行不能に陥ります。
原因はベルトの劣化ですが、今回の事例は他の部品の不具合から引き起こされたトラブルでした。
詳細は次回紹介します。
上の丸印の画像はエンジンルームの上部から覗いたものですが、切れたベルトの破片が絡まっています。