新着情報

ポルシェ整備 996GT2 トランスミッションの不具合原因 その3 
2014.11.16

本日も引き続き、ポルシェ 996 GT2 トランスミッションの不具合箇所の確認を行います。

本日はカウンターシャフトの確認を行います。

ポルシェ 整備


カウンターシャフトはトランスミッション内部でメインシャフトと並行に取り付けられ、組み付けられたギヤの働きによってメインシャフトと逆方向に回転するとても重要なシャフトです。

カウンターシャフトの確認を行ったところ、カウンターシャフトを固定・支持しているベアリング部分にガタが見られました。固定・支持しているベアリングにガタがあるということはカウンターシャフトの回転にブレが生じ、ギアを痛めてしまう原因の一つとなります。

ポルシェ 整備



明日に続きます。

ポルシェ整備 996GT2 トランスミッションの不具合原因 その2 
2014.11.15

本日も引き続き、ポルシェ 996 GT2 トランスミッションの不具合箇所の確認を行います。
本日はシンクロナイザリングの確認を行います。


ポルシェ 整備



ギアチェンジを行う際、現在のギアと繋ぐ方のギアはギアの回転数が異なっており、ふたつのギアを回転の異なったまま繋いでしまうとお互いのギアに大きな負荷がかかり、最悪の場合トランスミッションが壊れてしまいます。

それを防ぐのがこのシンクロナイザリングです。ギアがつながる直前に現在のギアからシンクロナイザリングが押し出され、これから繋ぐ方のギアの回転にブレーキをかけることで、ギア同士の回転を合わせます。

シンクロナイザリングがあることでスムーズなギアチェンジが可能になります。

今回のポルシェ 996 GT2は「変速時に三速に入りにくい」症状が出ておりますので、三速と四速のシンクロナイザリングを比較しました。

ポルシェ 整備 ポルシェ 整備


正常な四速のシンクロナイザリングに比べ、三速のシンクロナイザリングは一部が摩耗しています。
これも「三速に入りにくい」という症状の原因のひとつだと考えられます。

ポルシェ整備 996GT2 トランスミッションの不具合原因 その1 
2014.11.14

本日より数回に渡ってポルシェ 996 GT2 トランスミッションのギアチェンジ時の不具合箇所の確認をご紹介いたします行います。今回確認を行うポルシェ 996 GT2は「変速時に三速に入りにくい」という症状が発生しています。

まずは、3速と4速のシフトフォークのシャフトを支えるベアリングの確認を行いました。ベアリングは、シフトフォークのシャフトが滑らかな動きをするように取り付けられています。

ポルシェ 整備 ポルシェ 整備


ベアリングが正常に働いているかどうかを確認するため、シャフトを取り外しベアリングに指を入れて力をかけ、シャフトの動きと同じようにベアリングを指で動かしてみました。するとベアリングの内側に何かしら抵抗があるような感触があり、滑らかな動きをしていませんでした。

ポルシェ 整備


そこでベアリングを取り外し、ベアリング内側を確認してみると傷があることが確認できました。
「変速時に三速に入りにくい」という症状の原因のひとつだと考えられます。

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明日に続きます。

ポルシェ整備 996カレラ 足回りからの振動/異音の発生原因の一例  
2014.11.13


本日は、ポルシェ 996 カレラの足回りの「スタビリンク」の交換をご紹介いたします。


スタビリンクとは、下記写真のようにサスペンションとショックアブソーバーを繋ぐ棒状のパーツのことで、スムーズに動く様、上下の取り付け部分はボールジョイントになっております。

ポルシェ 整備


ボールジョイント部分はゴムブーツでシールされておりますが、
経年劣化によってブーツが破れる等してボールジョイントが正常に働かなくなり、
トラブルが発生しやすい箇所のひとつです。

ポルシェ 整備


ちなみにボールジョイント部にトラブルが起こると走行時にガタガタという振動や異音が発生しますので、
もし愛車のポルシェからそのような振動や異音を感じた場合は、まず点検に出されることをオススメいたします。

ポルシェ整備 993エンジン トラブル減らす適度な走行  
2014.11.12

本日は、あまりポルシェに乗らなかったことによるエンジンの虫食いをご紹介いたします。


写真は、お客様が持ち込まれたポルシェ993のエンジンのロッカーシャフトとロッカーアームを見たところです。
取り外してカムシャフトを見ると表面に大きな傷があることが確認できました。

ポルシェ 整備


これは「虫食い」と呼ばれるトラブルで、エンジンを十分に動かしていなかったために、
カムシャフトの表面からオイルコーティングが取れ、表面が腐食してしまいます。


カムシャフトは磨くことができませんので、新品に交換しました。
このようにポルシェは適度にエンジンをかけ、走行してあげることも長くトラブルなく乗る秘訣の一つです。