ポルシェ整備 993 用途別に色分けされた純正ショックアブソーバー 2015.04.19
本日は、ポルシェ 993の足回り「ショックアブソーバーの交換」をご紹介いたします。
今回のポルシェ 993の整備内容は、お客様のご希望で、ショックアブソーバーをスポーツタイプのものに交換いたします。
このショックアブソーバーは「オプションコード M-030」と呼ばれるスペシャルシャーシに搭載されるショックアブソーバーで、ポルシェ純正スポーツタイプのショックアブソーバーです。
写真はノーマルと並べたところです。左側がノーマル、右側の赤いものがスポーツタイプのショックアブソーバーです。色で区別されていて一目で区別がつくようになっています。
続いての写真はショックアブソーバーに取り付けられるコイルスプリングです。
左側がノーマル、右側が今回のスポーツタイプに取り付けるコイルスプリングです。
スポーツタイプのコイルスプリングは車高落とすために上部が細く、下部が太くなっています。
これはコイルスプリングの遊びを減らすために長さを保ちつつも、車高を落とすためのポルシェ社の工夫のひとつです。
ポルシェ整備 928GTS 冷却ファン〜ヒューズのトラブル その2 2015.04.18
昨日に引き続き、ポルシェ 928 GTSの冷却ファン~ヒューズのトラブルです。
冷却ファン以外のトラブル確認を行ったところ、冷却ファンへの電気を制御するヒューズが熱で熔け、焦げて
いるのが確認できました。ヒューズは助手席の奥に取り付けられています。
ヒューズが熔けた原因は、冷却ファンにトラブルが発生したことによって
ヒューズへの負荷がかかり、熱が発生したためです。焦げて黒く変色していることが確認いただけます。
熔けたヒューズは正常に電気が流れなくなるため、冷却ファンへの電気が供給されず、
冷却ファンが回らなくなる原因となっていました。
今回発生したポルシェ 928 GTSの冷却ファン~ヒューズのトラブルの
一連の流れは以下の通りです。
●冷却ファンにトラブルが発生
↓
●ヒューズに負荷がかかり熱が発生、ヒューズが熔けた
↓
●ヒューズが熔けたことにより、電気が流れなくなり冷却ファンに電力が供給されなくなる
↓
●冷却ファンが回らなくなる
↓
●冷却が十分に行われなかったため、冷却水が吹き上げた
今回のポルシェ 928 GTSはトラブルの発見・修理が早かったため、
ヒューズ・冷却ファンの交換で済みました。
しかしながら、修理せず放置したままだとエンジン本体
にも深刻なダメージを与える恐れがあったトラブルです。
ポルシェ整備 928GTS 冷却ファン~ヒューズのトラブル その1 2015.04.17
ポルシェ 928 GTSの冷却ファン~ヒューズのトラブルです。
ポルシェ整備 964 足回りの肝となるテンションプレート 2015.04.16
ポルシェのアライメント調整を行うテンションプレートをご紹介します。
ポルシェ 964のテンションプレートはリアタイヤの内側、アップライトと車体を繋ぐように取り付けられています。アライメント調整できるようにボルト穴が複数空いているのがご確認いただけます。
お客様が持ち込まれたポルシェ 964から取り外したテンションプレートです。
車体側に固定するピローボール部分をご覧ください。ゴム製のダストブーツが劣化してひび割れ、塵が点いていることがお分かり頂けるかと思います。トラブルが発生する可能性が非常に高いのは明らかです。
テンションプレートは、ピローボール部分だけを交換することはできませんので、テンションプレートごとのアッセンプリー交換となります。しかしながら、テンションプレートは非常に高価なパーツのため、交換が必要な場合はお客様に詳細をご説明を行った上で、テンションプレートの交換を行います。
お客様が持ち込まれたポルシェ 964から取り外したテンションプレートです。
車体側に固定するピローボール部分をご覧ください。ゴム製のダストブーツが劣化してひび割れ、塵が点いていることがお分かり頂けるかと思います。トラブルが発生する可能性が非常に高いのは明らかです。
テンションプレートは、ピローボール部分だけを交換することはできませんので、テンションプレートごとのアッセンプリー交換となります。しかしながら、テンションプレートは非常に高価なパーツのため、交換が必要な場合はお客様に詳細をご説明を行った上で、テンションプレートの交換を行います。
ポルシェ整備 964カレラ2 燃料タンク内にあったサビの原因 2015.04.15
ポルシェ 964 カレラ2 フューエルゲージをご紹介します。
フューエルゲージは、燃料タンクの中に挿入されており、中に入っているセンサーが
燃料の残量に合わせて上下することで、運転席にある燃料計にガソリンの残量を伝えています。
お客様が持ち込まれたポルシェ 964 カレラ2は、燃料計が指し示すガソリンの残量が
残り半分程になるとまだガソリンが残っているにもかかわらず「残量ゼロ」と表示されてしまう
トラブルが発生しておりました。
フューエルゲージを外して調べてみるとフューエルゲージの底がさびていることが確認できました。
この錆が、燃料計が指し示すガソリンの残量にトラブルが出ていた原因であると考えられます。
また今回のお客様は、過去に同様のトラブルから数回フューエルゲージを交換されておりました。
普段はガソリンに浸かっている部分のため、錆が発生しにくい部分です。
何度も錆が発生している原因を探すため、燃料タンクのガソリンを全て抜いて中を確認しました。
すると粉状の錆が燃料タンクに沈殿しており、その数度のトラブルを引き起こした原因と断定できました。
今後、同様のトラブルが発生しない様、燃料タンク内を丁寧に洗浄し、新品のフューエルゲージに交換しました。