新着情報

ポルシェ整備 993・ターボ ミッションのオーバーホール その7           
2017.10.21

 
引き続き「ポルシェ 993ターボ ミッションの修理」をご紹介していきます。
デフを分解していき、LSDの内部ディスクを取り出しました。ポルシェ 993ターボは、4枚のLSDの内部ディスクが取り付けられています。
 
ポルシェ 整備 ポルシェ 整備


それぞれのディスクの厚みを測定します。新品の状態ですと厚みは3mmありますが、今回のポルシェ 993ターボは最小で2.6mmと摩耗が進行してることがわかりました。
 
ポルシェ 整備

またLSDの内部ディスクは、写真の通り黒色の素材でできたパーツです。ミッションオイルの変色および、ミッション内部の内壁に付着していた異物はこの LSDの内部ディスクの摩耗によって発生した異物がミッションオイルとともにミッション内を潤滑することにより発生したと考えられます。
 
ポルシェ 整備

明日に続きます。
 
 

ポルシェ整備 993・ターボ ミッションのオーバーホール その6           
2017.10.20

引き続き「ポルシェ 993ターボ ミッションの修理」をご紹介していきます。

バックラッシュの確認までご紹介いたしました。

本日は、デフの分解をご紹介いたします。トランスミッションのメインケースから、サイドカバーを取り外したところです。先日ご紹介した内壁と同じように中はデフ、その周りの内壁も真っ黒に変色していいます。
 
ポルシェ 整備 ポルシェ 整備

デフを取り外しました。メインシャフトをよく見てみると傷があることが確認できました。
真っ黒に変色したミッションオイルの中にある異物が傷つけたと考えれます。
 
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明日に続きます。

ポルシェ整備 993・ターボ ミッションのオーバーホール その5           
2017.10.19

引き続き「ポルシェ 993ターボ ミッションの修理」をご紹介していきます。

ミッションの作動確認までご紹介いたしました。
 
 

続いてバラす前の作業としまして、以前ご紹介したピニオンとリングギアのバックラッシュの測定 を行います。
バックラッシュはギアとギアのかみ合わせ部分にできるわずかな隙間のことで、これが定められた数値になっていないと力のロスが発生したり、ギアを痛めてしまう原因となります。
 
ポルシェ 整備 ポルシェ 整備

バックラッシュを測定したところ、基準値の2倍の数値になっていることがわかりました。
ピニオンまたはリングギア、もしくはその両方が摩耗具合していることがわかります。

明日に続きます。

ポルシェ整備 993・ターボ ミッションのオーバーホール その3          
2017.10.17

引き続き「ポルシェ 993ターボ ミッションの修理」をご紹介していきます。
フロントケースの取り外しまでご紹介いたしました。

これからトランスミッションをバラシしていく前に必ずミッションの作動確認を行います。


シフトフォークを支持するシャフトを手動で操作し、1速→2速→3速→4速→5速→6速のシフトアップ、
そしてその逆のシフトダウン、バックギアとスムーズに変速可能かどうか確認します。
 

ポルシェ 整備


明日に続きます。

ポルシェ整備 993・ターボ ミッションのオーバーホール その2           
2017.10.16

昨日に引き続き「ポルシェ 993ターボ ミッションの修理」をご紹介していきます。

昨日はフロントケースの接合面からのオイル漏れまでご紹介いたしました。

トランスミッションのパーツを順番に取り外していく前にトランスミッション内に残ったミッションオイルを抜く必要があります。写真はトランスミッション下部にあるドレーンボルトからミッションオイルを抜いているところです。
 
ポルシェ 整備

溜まったオイルをご覧ください。本来は黄金色をしているはずのミッションオイルが、真っ黒に変色しているのがご確認いただけます。
 
ポルシェ 整備

続いてトランスミッションのケースの内壁の写真をご紹介します。こちらも本来であれば、外壁と同じ銀色の表面をしているはずですが、ミッションオイルと同じように真っ黒に変色しています。
 
ポルシェ 整備

以上のことから、トランスミッションの内部で何らかのトラブルが発生していることがわかります。

明日に続きます。