新着情報

ポルシェ整備 996GT2 ギアチェンジトラブルの原因事例〜修理 その10     
2017.02.13

本日も引き続き、ポルシェ 996 GT2 トランスミッションの不具合箇所の確認を行います。
本日はエンドケースから分配されたミッションオイルの供給先の残りのメインシャフト、カウンターシャフトをご紹介します。
 

ポルシェ 整備
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メインシャフト、カウンターシャフトとも中空になっており、この中にエンドケースから運ばれたミッションオイルが溜まります。
 
ポルシェ 整備
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またメインシャフト、カウンターシャフトともにデリバリーパイプと同じように各所に穴が開いており、シャフトが回転したときに発生する遠心力によってミッションオイルがギアやベアリング部分に供給されます。
 
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明日に続きます。

ポルシェ整備 996GT2 ギアチェンジトラブルの原因事例〜修理 その9     
2017.02.12

本日も引き続き、ポルシェ 996 GT2 トランスミッションの不具合箇所の確認を行います。本日はエンドケースから分配されたミッションオイルの供給先のひとつであるデリバリーパイプをご紹介します。

デリバリーパイプは写真のようにエンドケースに組み付けられます。高い圧力がかけられたミッションオイルがデリバリーパイプの中を通ります。
 
ポルシェ 整備
 
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またデリバリーパイプ表面の各所には写真のように穴が開けられており、それぞれの穴はデフのピニオンやギアのかみ合わせに位置にミッションオイルが吹き付けられるように考えられ、設計されています。
 
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明日に続きます。
 

ポルシェ整備 996GT2 ギアチェンジトラブルの原因事例〜修理 その8     
2017.02.11

本日も引き続き、ポルシェ 996 GT2 トランスミッションの不具合箇所の確認を行います。本日はミッションオイルがどのようにトランスミッション内に供給されているか、その供給ルートをご紹介します。

トランスミッション内部を循環するミッションオイルは最終的にデフケース内に送られます。

 

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デフケースの中には、ミッションオイルを吸入するオイルポンプがあり、再びトランスミッション内部に
循環するためオイルポンプがミッションオイルを集めます。

オイルポンプは、カウンターシャフトの回転よってポンプに取り付けられたピニオンが回転し、
その力でミッションオイルを吸入しています。

オイルポンプの先には昨日ご紹介したミッションオイルクーラーが接続されています。

 
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ミッションオイルクーラーを経たミッションオイルはオイルラインを通じてトランスミッションのエンドケースに送られます。エンドケースにはミッションオイルが3か所に分かれるように設計されており、それぞれデリバリーパイプ、メインシャフト、カウンターシャフトにミッションオイルが分配され、再びトランスミッション内部にミッションオイルが循環する仕組みになっています。

 
ポルシェ 整備
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ポルシェ整備 996GT2 ギアチェンジトラブルの原因事例〜修理 その7     
2017.02.10

本日も引き続き、ポルシェ 996 GT2 トランスミッションの不具合箇所の確認を行います。本日は水冷式のミッションオイルクーラーをご紹介します。
 

ポルシェ 整備


ミッションオイルクーラーはデフケースのサイドに取り付けられており、、
エンジン冷却用の水を循環させて温度管理が行われております。


「クーラー」という名称からミッションオイルを冷やすためのパーツと思われますが、
ミッションオイルクーラーは、ミッションオイルが正常に働く温度域を保つために取り付けられています。


ミッションオイルは定められた温度まで熱せられないと正常な働きを行うことができません。

たとえば冷間始動時ミッションオイルが硬い常温のまま走行すると
トランスミッションに負担をかけ、痛めてしまう事があります。

それを防止するため、エンジンの冷却水がミッションオイルクーラーを循環する構造になっています。
エンジンを始動することで、エンジンの冷却水が温められ、その熱がミッションオイルに伝わってスムーズに働く温度域になります。

明日に続きます。

ポルシェ整備 996GT2 ギアチェンジトラブルの原因事例〜修理 その6     
2017.02.09

本日も引き続き、ポルシェ 996 GT2 トランスミッションの不具合箇所の確認を行います。本日はクラッチのプレッシャープレート、クラッチディスクの確認を行います。クラッチの確認はトランスミッションを外した際には必ず行っている作業です。

クラッチは消耗パーツのひとつです。今回のポルシェ 996 GT2も約5万キロ以上の走行距離を重ねており、
プレッシャープレート、クラッチディスクともに摩耗が見られました。

 

 


プレッシャープレートは、本来は表面が平らになっていなければいけません。
物差しを置いてみると写真のように内側がすり減っているのが確認できます。
 
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一方、クラッチディスクは表面がすり減って溝が残りわずかしか残っておりません。
 
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