差金を当てられている円盤状の部品はフライホイールです。日本語でははずみ車と呼ばれており、... 2019.11.14
996 GT3 スピンドル 2019.11.11
車のスピンドル(以下車軸)がどういう形をしているか想像してみてください。軸というと、ただの棒を思い浮かべる方が多いと思いますが、実物は大きく異なります。
画像は996GT3のフロントの車軸です。
後輪駆動のモデルですので、フロントの車軸は左右それぞれのハブに一本ずつ装着されます。
上から①ネジが切られた部分②円周上に溝が彫られた部分③くびれた部分④歯車のような形をした部分が見受けられます。
それぞれの形に意味があります。
今回は機能として説明しやすい部分を紹介致します。
まずは①ネジが切られた部分から。
ここには画像にも写っているハブナットが組み込まれます。車軸とホイールの台座(ハブ)を繋ぐ大切な部分です。
続いて②円周上に溝が彫られた部分について。
まずは以下の画像をご覧ください。
中央のベアリングはハブベアリングです。
ご覧の通り、ハブベアリングの内面にも同様の溝が彫られており、車軸と嚙みあわせるためにこのような形になっています。
ベアリングの内輪と軸が動いてしまうと、その部分で摩耗が発生し、ガタの原因となるためこのような形になっていると考えられます。
また、③のくびれた部分は軽量化の為に設けられていると考えられます。
さらに④歯車のような形をした部分について。
歯車のような溝が彫られていることにより、アップライトに取り付けられたセンサーで車軸が回転しているか否かを判別できるようにしています。
このセンサーは車速の計測の他、ABSの作動に使用されています。
このように、単純な構造をしていると思われる部品でも、さまざまな機能が付加されています。
豆知識として知っておくと、車好きな友人との話のタネになるかもしれません。
996 GT3 ハブベアリング交換 2019.11.08
前回はハブとは何か説明しました。今回はハブベアリング交換の一例を紹介致します。
先日、996GT3が入庫しました。
フロントの足回りを分解してハブキャリアを露わにします。
画像は取り外したハブベアリングです。
取り付けられているのは交換する前の物で、新品と見た目の差は殆どありません。
走行中は当然の事ですが、ホイールとともにハブベアリングも耐えず回転しています。
長年の使用により、ベアリング内の球が摩耗しガタが発生します。
ガタが発生すると走行中にゴーッという異音が絶えず鳴り続けます。
さらに酷くなると、滅多にありませんが、走行中にホイールが暴れて、挙動が不安定になり、非常に危険です。
前回の記事でも述べた通り、ハブは高速で回転するホイールを支持する非常に重要な部品です。
ホイールを地面から離してチェックする事で、このような異常はすぐに特定することができます。
安全なカーライフを送るためには、小まめな点検が大切です。
ムラタチューンでは点検を無料で行なっていますので、お気軽にお越しください。
ドライブシャフト交換の際にデフ周辺を撮影しました。デフケースの鋳物の形がメカニカルな雰囲... 2019.11.10
重要部品 ハブ 2019.11.06
数年前に"空飛ぶタイヤ"というタイトルのテレビドラマが放映されました。
池井戸潤の小説が原作ですが、ご存知でしょうか。
大型トラックのハブが破損し、高速で回転するタイヤが外れ歩道を歩いていた親子に衝突した大事故を題材にしたドラマです。
さて、ここで述べられるハブとは何でしょうか。
簡単に説明しますと、ハブとはホイールと車軸の軸受けが付いている部分を指します。
しかし、軸受けのハブベアリングが摩耗により損傷することは、そう珍しい事ではありません。
次回に続きます。