新着情報

ポルシェ整備 993 エンジンの診断〜修理まで その1
2013.09.10


本日より、ポルシェ 993に搭載された最後の空冷エンジンの診断・修理をご紹介いたします。

本日はまずは診断の際に見つかったプラグコードのひび割れの修理・交換を行います。プラグコードはゴム製のパーツのために、ほかのパーツに比べ劣化しやすく、ひび割れ等が起りやすいパーツのひとつです。


ポルシェ 整備

ひび割れたプラグコードを交換せずにそのまま使用し続けていくと、水分などが付着した際にリークを起こしてしまう恐れがあります。劣化したプラグコードはディストリビューターのキャップを除き、すべて新品に交換します。


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明日に続きます。

ポルシェ整備 997 RS用パーツを用いた予防整備
2013.09.09

ポルシェ 997 GT3のクランクプーリーを固定するボルトをご紹介します。

クランクプーリーはオルタネーターやクーリングファンを回すためのパーツで、以前、ご紹介させて頂いたようにクランクシャフト末端にボルトで取り付け
られています。

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今回お客様が持ち込まれたポルシェ 997 GT3は、オーバーレブによってボルトにゆるみが発生しておりました。

そこでムラタチューンでは、少しでもゆるみを防止するためにポルシェ 997 GT3 RS用の長いボルトの取り付けをオススメいたしました。写真の左側がポルシェ 997 GT3用のボルト、右側がポルシェ 997 GT3 RS用のボルトです。

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ボルトが長い分、ゆるみづらくなります。予防整備のひとつです。

ポルシェ整備 964 ウォッシャー液が出ないトラブル
2013.09.08


本日は、ポルシェ 964 カレラ2 ウインドウウォッシャーのチェックバルブのトラブルをご紹介します。

ウインドウウォッシャーのチェックバルブとは、フロントウインドウやリアウインドウへウォッシャー液を
供給・噴出するバルブのことです。写真はフロントフード側から見たチェックバルブの取り付け箇所です。

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お客様が持ち込まれたポルシェ 964 カレラ2はウインドウウォッシャー液が一部噴出されていないバルブがありました。ウインドウウォッシャーのチェックバルブは、複数の形状がございます。

写真のチェックバルブは、ウインドウォッシャータンクに近い側にあるチェックバルブのためT字型の形状をしており、ここでウインドウに噴出されるウォッシャー液と残りのバルブへ流れるウォッシャー液に分岐されます。

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ウインドウに噴出される側には逆流を防止する装置が付いており、流れが逆流することを防止しています。
この装置になんらかの不具合が発生し、流れをせき止めてしまったため、ウインドウウォッシャー液が噴出されないトラブルが発生しておりました。

ポルシェ整備 964→993 空冷エンジンの進化 その3
2013.09.07

引き続き、ポルシェ964とポルシェ993のエンジンの違いからエンジンの進化をご紹介します。ポルシェ964とポルシェ993のエンジンでは、ロッカーシャフトのカムハウジングへの固定方法も異なります。

ポルシェ964はシャフトの両端をボルトで締めることで、シャフト両端の太さが増してカムハウジングとの隙間を埋め、固定されます。

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一方のポルシェ993はボルト2本でカムシャフトに直接固定されます。

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このようにカムハウジングからロッカーシャフト、ロッカーアームの小さな部分を比較しても964から993へより効率的になるようエンジンが進化しているのがお分かり頂けたかと思います。

ポルシェ整備 964→993 空冷エンジンの進化 その2
2013.09.06

昨日に引き続き、ポルシェ964とポルシェ993のエンジンの違いから空冷エンジンの進化をご紹介します。

ポルシェ964とポルシェ993のエンジンでは、
カムシャフトから押されるロッカーアームの先に付いたタベットの取り付け方法が異なります。

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ポルシェ964は調整式となっており、エンジンを組む際に定められた位置で締めて固定します。一方のポルシェ993はバルブとのクリアランスを最適に保つよう油圧式となっています。

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仮にカムシャフトが何らかの原因で減って、ロッカーアームのタベット部分を押す力が減っても993の油圧式ですとクリアランスをある程度一定に保つことができます。

明日に続きます。