新着情報

ポルシェ整備 964→993 空冷エンジンの進化 その1
2013.09.05



本日から数回に渡って、ポルシェ964とポルシェ993のエンジンのカムハウジング違いから、
空冷エンジンのエンジン技術の進化をご紹介します。


ポルシェ964とポルシェ993のエンジンの違いのひとつで、
ロッカーアームとロッカーシャフトにエンジンオイルを供給する方法が異なります。

ポルシェ 整備


ポルシェ964はロッカーアームにエンジンオイルが吹き付けられ、
ロッカーアームのオイル穴に溜まったエンジンオイルがロッカーシャフトに供給されます。

ポルシェ 整備


一方、ポルシェ993はカムハウジングからロッカーシャフトに直接オイルラインが通っており、
ロッカーシャフトからロッカーアームへとエンジンオイルが伝わります。

ポルシェ 整備


ロッカーシャフトの表面に常にエンジンオイルが付着している必要があるので、993ではロッカーシャフトに直接エンジンオイルが供給されるように964からの改良が施されています。

明日に続きます。

ポルシェ整備 996ターボ 不具合が多く発生する箇所
2013.09.04

 ポルシェ 996 ターボのエンジンのトラブルが発生しやすいソレノイドバルブをご紹介いたします。


ソレノイドバルブはターボチャージャーとアクチュエーターを繋ぐパーツです。
写真を見て頂くと接合部に向けて曲っている/変形していることがおわかりいただけます。

ポルシェ 整備



この部分に長期的に負荷ががかかることによって、ソレノイドバルブが切れてしまう症状が
出ているポルシェ 996ターボをよく見かけます。

ポルシェ 整備



ポルシェ996ターボのトラブルが発生しやすい箇所のひとつです。

ポルシェ整備 964 純正対策部品 スタッドボルト
2013.09.03



ポルシェ社純正の対策部品スタッドボルトをご紹介いたします。
スタッドボルトはエンジンのクランクケースにシリンダーを取り付ける長いボルトのことです。

今回お客様が持ち込まれたポルシェ 964 カレラ4のエンジンを見てみるとスタッドボルトのうちの1本が折れておりました。
他のボルトも同様の症状が発生する可能性があるため、折れたボルトだけでなく、すべてのスタッドボルトを新品に交換いたします。

ポルシェ 整備


新品の新しいスタッドボルトを組み付けました。


ポルシェ 整備


交換前(左)と交換後(右)の写真をご覧ください。

ポルシェ 整備 ポルシェ 整備



交換前と交換後でスタッドボルトの形状が異なることがお分かり頂けます。
交換後のスタッドボルトは、交換前に比べてボルト全体に刻みがあり、太くなっています。

ポルシェ 整備


これはポルシェの対策部品のひとつで、ポルシェ993のエンジンからこの対策済みのスタッドボルトが使用されております。

ポルシェ整備 964 ゴム製パーツの経年劣化
2013.09.02

ポルシェ 996 カレラの足回り・パンプラバーの交換をご紹介いたします。


バンプラバーは、路面の凹凸によってショックアブソーバーが跳ね上げられたとき、
車体に底付するのを防止するパーツで、ショックアブソーバーと車体の間に取りつけられています。

ポルシェ 整備


パンプラバーはゴムでできているため、経年劣化によって硬化・劣化し衝撃を吸収する機能がなくなってきます。
写真の左が交換前、右が新品です。交換前のバンプラバーは黒く変色し、ゴムが劣化しているのがお分かりいただけます。

ポルシェ 整備 ポルシェ 整備


劣化したパンプラバーは新品に交換します。

ポルシェ整備 987 ステアリングラックからのオイル漏れ
2013.09.01


ポルシェ 987 ボクスターのステアリングラックからのオイル漏れをご紹介します。

お客様が持ち込まれたポルシェ 987 ボクスターの点検を行うとステアリングラックのゴムブーツからオイルが滴っていることが確認できました。

ポルシェ 整備


ステアリングラックの中はオイルで満たされており、そこからなんらかの原因で外にオイルが漏れだしたものと考えられます。走行中は常に左右に動く部分となりますので、このままオイル漏れを放置しておくとハンドルを切る毎にオイルが外に押し出され、オイル漏れが進行していきます。

ポルシェ 整備


ステアリングラックは、個々のパーツ交換が行うことができないため、ステアリングラックごとの
アッセンブリー交換となるため、非常に高価なパーツです。

ポルシェ 整備


しかしながら、重大なトラブルにつながる可能性があるため、お客様に症状を丁寧に説明し新品への交換を行いました。