新着情報

ポルシェ整備 964 ポルシェ社純正のトラブル対策部品
2013.10.04


ポルシェ社純正のトラブル対策部品「マフラーステーの取り付け箇所のボルトを覆うスリーブ」をご紹介いたします。

マフラーステーは2か所をボルトで固定します。1か所はボルトの穴に対して直接ボルトを取り付けますが、もう一方はスリーブを咬ませて、長いボルトで固定する必要があります。

ポルシェ 整備 ポルシェ 整備

このスリーブと固定される部分の接地面積が少ないため、ボルトが折れてしまう等のトラブルが発生しておりました。そこでポルシェ社では、接地面積を増したスリーブを対策部品として販売しています。

写真左側が通常のスリーブ、右側が対策部品のスリーブとなります。
下から見ると設置面積が増していることがお分かり頂けます。

ポルシェ 整備 ポルシェ 整備

1992年度以降に販売されたポルシェ 964からはこのパーツが付いており、
それ以前のポルシェ 964に関しては症状を発見次第、交換を行っております。

ポルシェ整備 73S〜964への進化 素材 マグネシウムとアルミ
2013.10.03

 ポルシェ 911 73S〜964のエンジンに使われている素材の進化をご紹介いたします。



ポルシェ 911 73Sのクランクケースは、マグネシウムを使用して
鋳造(型と型を合わせて間に熔けた金属を流す方法)で作られています。


ポルシェ 整備


マグネシウムは加工しやすい金属で、鋳造に適した素材です。
しかしながら、マグネシウムは以前にもご紹介したように長い年月が経つと表面がサビでボロボロになり、
またひずみやすいため、クランクケースには必ずしも適した素材とは言えません。

そこで、ポルシェ社ではポルシェ 964のエンジンの主要なパーツには、
マグネシウムの代わりに、より耐久性の高いアルミを用いるようになりました。

ポルシェ 整備

73Sが発売された当時はまだ加工技術力が乏しかったため、マグネシウムが用いられておりました。

ポルシェ整備 964カレラ2 頻繁に見かけるトラブル箇所
2013.10.02


ポルシェ 964 カレラ2に装着されているポルシェ純正のショックアブソーバーです。

ポルシェ 964 カレラ2はコイルスプリング、ショックアブソーバーを一体型に組み合わせたコンパクトなストラッド式サスペンションが採用されています。

ポルシェ 整備 ポルシェ 整備
写真左は平常時。写真右のようにピストンを押しても上に戻る力が無くなっている。

ショックアブソーバーの中にはピストンとオイル、ガスが入っており、路面から受ける振動を減衰する装置です。

ポルシェ 964 カレラ2が発売されたのは今から21年前の1990年。発売から21年も経過しておりますので、中のオイルが無くなったり、ガスが抜けたりしてショックアブソーバーが正常に機能しない場合が多く、ポルシェ964のトラブルが発生しやすい箇所のひとつです。

ポルシェ整備 964 エンジンの異音を知らせるノッキングセンサー
2013.10.01

 本日は、エンジンの異常を知らせるノッキングセンサーをご紹介いたします。


エンジンのシリンダー内部で何らかのトラブルが起こり、異常燃焼が発生すると
「カリッカリッ」というような金属がこすれるような音がしたり、エンジンから振動が発生します。

ポルシェ 整備


それを感知するのが、ノッキングセンサーです。
ノッキングセンサーは、それぞれのシリンダーヘッドに取り付けられており、
珍しい緑色のコネクタが使われているのでわかりやすいパーツです。

ポルシェ 整備

ノッキングセンサーは、発生した音や振動を電圧に変え、コンピュータに伝えます。

コンピュータはその情報を元に空気と燃料の調整や点火タイミングの変更などを行って、
異常燃焼を抑制し、正しく燃焼するように補正します。