新着情報

ポルシェ整備 964 合理的なエンジン
2013.11.03


先日ご紹介したアンカレージボルト(スルーボルト)をエンジンブロックに通した状態です。写真を見て頂くとエンジンブロックとアンカレージボルトの間に隙間があるのが確認できます。


ポルシェ 整備

この隙間はエンジンオイルが流れる個所となります。すなわち、ボルト穴がオイルラインを兼ねているのです。下の写真はオイルラインに懐中電灯を当てています。ボルト穴を見ると光が漏れ、オイルラインとボルト穴が繋がっていることが確認できます。


このようにポルシェのエンジンはとても合理的に作られています。

ポルシェ整備 カイエン エンジン不調の原因
2013.11.02


本日は、ポルシェ カイエン イグニッションコイルのひび割れをご紹介いたします。

イグニッションコイルとは、エンジンへ火花を飛ばす点火プラグを放電させるための電圧を作り出す変圧器のことです。

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お客様が持ち込まれたポルシェ カイエンはエンジンの調子が悪い兆候がみられました。
詳しく点検を行ったところ、イグニッションコイルにひび割れが確認できました。

ポルシェ 整備


イグニッションコイルの内側には電流が流れており、それがエンジンへ火花を飛ばしますが、
このひび割れが発生したことにより、ここから電気が逃げてしまって結果、スパークプラグへ電気が送られず、エンジンのミスファイアが発生していたことがエンジン不調の原因でした。

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ポルシェ整備 964 フロントのロアアームを支えるクロスメンバー
2013.11.01


本日はポルシェ 964のフロントのクロスメンバーの交換をご紹介いたします。

クロスメンバーとは写真のシルバーのパーツのことで、
両サイドにあるサイドメンバーとともにステアリングラック、フロントのロアアームを支えているパーツです。

ちなみにポルシェ 964とポルシェ 993とでは、パーツに違いはなく同様のフロントクロスメンバー取り付けられています。


ポルシェ 整備



今回お客様のポルシェ964を点検してみると、サイドメンバーとブーツの隙間がほとんどないことがわかりました。
そこで、フロントクロスメンバーを取り外し、単体での点検を行いました。

下記が取り外したフロントクロスメンバーです。

ポルシェ 整備

水平な台の上に置き(赤線が水平のライン)写真を撮っておりますが、手前側だけ反り返っており、
全体が曲っていることがお分かりいただけます。

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ポルシェ整備 964 ロッカーシャフトのWPC加工
2013.11.30


ポルシェ 964エンジンのロッカーアームとロッカーシャフトです。ロッカーシャフトの表面にはWPC加工を行っています。


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WPC加工は強度と摺動性を向上させるために行う加工で、高圧力下で超微粒子を吹き付け、表面に非常に細かい凹凸を施します。この加工によってロッカーシャフト表面にエンジンオイルが長く保持され、潤滑効果を向上し、フリクションを低減させます。

またWPC加工は、金属疲労の減少にも効果があり、多くのレース用エンジン部品にも採用されている技術です。

ポルシェ整備 996 タイヤの内減り原因
2013.11.12

 ポルシェ 996 カレラのタイヤの内減りをご紹介します。

タイヤを取り外すと他のタイヤに比べて、左リアタイヤの内側が特に減っていることが確認できました。

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これはアライメントがおかしくなっているために、走行中にタイヤが正常に路面に接さず、
タイヤの一部分だけが減ってしまう「内減り」という症状です。

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足回りの組み付けが終わったあと、アライメントを正確に取ったうえで新品のタイヤに交換します。