ポルシェ整備 993 エンジンマウントの違いによる挙動の変化 2 2014.07.02
昨日に引き続き、ポルシェ 993のエンジンマウントの違いをご紹介いたします。
「ポルシェ社純正のレーシングタイプのエンジンマウント」は、鋳物で作られており、レース用車両向けに設けられたパーツです。
またレーシングタイプのエンジンマウントについてはポルシェ純正品以外にも、アルミ製の社外品エンジンマウントなどが発売されております。
なぜ、ポルシェ純正品は鋳物なのか?ここにポルシェ社のこだわりがあります。
エンジンマウントについては・・・
クッション機構の少ないものに変えることによってエンジンの軽快さや加速感は増加します。
しかしながら、クッション機構がないことによってエンジンの振動や音が直接車体に伝わってしまうため、
その分、乗り心地は悪くなります。
好みに合わせたエンジンマウントをお選びいただき、より快適にポルシェをお楽しみください。
ポルシェ整備 993 エンジンマウントの違いによる挙動の変化 1 2014.07.01
ポルシェ 993のエンジンマウントの違いをご紹介いたします。
以前に「ポルシェ 968のエンジンマウント」のブログでもご紹介いたしましたが、エンジンマウントを変えることで、エンジンの軽快さや加速感などまるでエンジンチューニングをしたかのようにフィーリングが変わります。
写真はポルシェ 993 カレラのエンジンマウントです。
シルバーの盛り上がった部分にはショックを吸収するクッション機構となっております。
続いてポルシェ 993 RSのエンジンマウントです。
ショックを吸収するクッション機構が小さなっています。
最後に、ポルシェ社純正のレーシングタイプのエンジンマウントです。
これはリジットマウントと呼ばれ、クッション機構がまったくなく直接車体に取り付けられる形となっております。
明日に続きます。
ポルシェ整備 996 ギアの変速不具合の原因 その7 2014.07.14
本日も引き続き、ポルシェ 996 GT2 トランスミッションの不具合箇所の確認を行います。本日は水冷式のミッションオイルクーラーをご紹介します。
ミッションオイルクーラーはデフケースのサイドに取り付けられており、、
エンジン冷却用の水を循環させて温度管理が行われております。
「クーラー」という名称からミッションオイルを冷やすためのパーツと思われますが、
ミッションオイルクーラーは、ミッションオイルが正常に働く温度域を保つために取り付けられています。
ミッションオイルは定められた温度まで熱せられないと正常な働きを行うことができません。
たとえば冷間始動時ミッションオイルが硬い常温のまま走行すると
トランスミッションに負担をかけ、痛めてしまう事があります。
それを防止するため、エンジンの冷却水がミッションオイルクーラーを循環する構造になっています。
エンジンを始動することで、エンジンの冷却水が温められ、その熱がミッションオイルに伝わってスムーズに働く温度域になります。
明日に続きます。