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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 285
2010.10.14

「スクーデリアハンセアート」最終日、最初のセクショントレーニングは7.5㎞ポスト、メッツゲスフェールドの待避所をスタートし、アデナウを経て10㎞ポスト、ラウダカーブまでのセッションです。因みにメッツゲスフェールドの名称は「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」建設当時の登記簿に記載されていた町名だそうです。どのセクションでも行われている初心者向けの同乗走行車両に今回は乗せてもらいました。その理由は、今回からこの区間の走行ラインが変更になったからです。

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ベアーザイフェン先の進入ラインは、今まで長い間「スクーデリアハンセアート」の走行ラインとして「ニュルブルクリンク」で公認されてきました。9㎞ポスト、YOKOHAMAの標識の脇、コース上の白い〇印まで一杯に詰めてから、右カーブをアウト一杯に奥まで詰めアクセルワークで出口インのゼブラぎりぎりで小回りをするラインでした。今回からは、YOKOHAMAの標識まで同じラインで進入し右カーブはコース中央から入り、次の左小さいカーブはそのままの走行ラインで抜けた後、次の右コーナーはアウトから脱出するラインに変更となりました。理由は車の性能が著しくアップした現在、レースと同様の走行ラインに変更することで、高速域において安定して走ることができるレースと同一のラインに変更したとのことです。
スタートポイントに戻る参加者一人一人が、変更ラインのアドバイス受けるため長い車列ができています。 セクションインストラクターは、前回同様ハーン・ウィリッチさんですが、なぜか美人で若い助手を2人、今回も同伴してきているのが長蛇の原因です。

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最終日の午前中のセクショントレーニングは無事に終了しませんでした。写真でご覧の通り、FRのベンツでもピットに戻る時はこのような状況となりました。今回も20台余が同様に変わり果てましたから、「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」の計りしれない奥の深さを感じます。アクセルとブレーキの遣い方に少し慣れると写真の状況で、慣れなければ、自動車教習所で習った走り方止まりとなってしまいます。まず安全なサーキットで基本操作を習得後に「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」でのドライビングスクールに参加し、更に経験を積むことで、「ポルシェ乗り」「ポルシェ遣い」に成長していくのでしょう。危険との背中あわせのこの緊張感は、何ものにも代え難い「ポルシェ乗り」の永遠の課題なのかも知れません。ル・マンでクラス優勝をしたある日本のプロドライバーが「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」に参戦し、この緊張感とレースの面白さはル・マンとは比較できない。と絶賛しました。

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今回も「クリストフォーラス」のブロンズを見付けましたので、今日のブログの最後に掲載しました。長年来ていたのですが、全く気付かず同行の参加者に、ここにもあることを教えてもらいました。「ニュルブルクリンクグランプリ」コースに面したピット2階のADACのVIPルームが「スクーデリアハンセアート」の事務局ですが、その入口ドア脇の壁に、さりげなく掲げてありました。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 284
2010.10.13

「スクデリアハンセアート」最終日は4日目の朝を迎えました。天候は今日一杯は持つとの予報で、いつも通り勇躍ホテルを出発しました。昨日の朝は8月中旬とは思えない低温に驚きましたが、今朝も7℃でやはり寒いことには変りありません。
8時丁度、スッペの軽騎兵序曲が「ニュルブルクリンクグランプリコース」に響き渡り、大会委員長クーバンさんの短い挨拶で、先頭の第2グループがスタートしました。最終日の今日は午前中8時から9時45分までと引き続き11時15分まで2セクションを消化した後、11時35分から初参加者と初心者、12時25分から13時15分まで経験者の走行時間に振り分けて自由走行となります。
この時間50分で2日半日のカリキュラムで習った走行ラインの復習とイメージトレーニングの自由走行となります。

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このイベントのメインスポンサーでニュルブルクリンクのスポンサーでもあるオペルの参加者が、手に手にオペルの黄色い旗を掲げ隊列を組んで、通過して行きます。約280台に及ぶ参加車輌で圧倒的に多いのは、やはりポルシェで車種で見ると997GT3系が多いです。今春発売になった997GT3RSは特に目を引きます。その走りは「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」で鍛え上げたトータルバランスの素晴さで、他社の車を圧倒する走行安定性は目を見張ります。このままで「ニュルブルクリンク耐久レース」に参戦できるとオラフマンタイさんが断言しただけあって一歩抜きん出ています。

いよいよ第9グループのスタートです。12グループの6番目のセクションで「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」の丁度中間に当たります。

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7.5㎞ポスト、メッツゲスフェールドの待避所付近で残すところ2セクションの最初のブリーフィングです。「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」全コースどこもエスケープゾーンはほとんどありませんが、このセクション約3㎞は特に狭く写真でご覧頂く通りで1.5mあるかと言うほどです。もう一つの特徴はカーブ直前がアペックスで路面が外側にたわんでいることです。アペックスぎりぎりまで詰めた上で安定した走りをするには微妙なアクセルワークが必須です。

ベアーゼイフェンの先、9㎞ポストは左の急カーブです。YOKOHAMAの標識の右、コース上の白い〇印まで一杯に詰めてから右にカーブ、アクセルを使って小回りをします。

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曲がりきったすぐ先がご覧の右カーブとなります。その先は200mほど直線の後、アデナウの左カーブでコンクリートの壁が右に連なっています。コース外側グリーンとの境、黒いブロックが切れるところまで詰めてから左にハンドルを切り、アクセルワークでインからその先右のコンクリートバリアに向けハンドルは固定したまま下りコースを最下部まで行き「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」で一番きつい上り坂途中で右にハンドルを切り、ちょんとブレーキを掛け回頭しアクセルワークでアウトからコース中央に移動します。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 283
2010.10.12

午後最初のセクション、フルークプラッツのトレーニングの後は、6㎞ポストから8㎞ポストまでのセクションです。初めはS字の下りを、ほぼフルスロットル、直進で走り抜けるフックスレーレです。谷底のような窪地まで一気に下って、左カーブの上りをアウト一杯に上り切り、アデナウアーフォーストで減速後、右カーブをアウトから小さいS字を左、右と抜けます。ここはツーリスト走行時にバイクが曲がりきれず事故が多発します。

6㎞ポスト、フルークプラッツでのひと時とスタート前のミーティング風景です。今日は朝から好天に恵まれ早朝1℃であった気温も上昇し、「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」の走行には最良の条件です。

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このセクションのトレーニングは2回走行後、セクションインストラクターがアデナウアーフォーストの左S字カーブでスタートポイントに戻る各参加者に評価とアドバイスをします。16時30分から18時まで行われる3日目最後のセクショントレーニングですが「ポルシェクラブ六本木」から参加したメンバー3名は、イベント前日フランクフルト空港に到着し、ホテルへの到着は当日夜半過ぎでしたからこの時間帯が疲労の頂点に達しているはずです。このセクションが終了後、19時30分から第9グループは、ニュルブルクリンク周辺で料理の評判が高い「ホテルアグネッセン」でパーティーを開催します。美味しい食事に早くありつくためではないでしょうが、前のグループが最終走行で待機している最後尾に第9グループの先頭車両が付いた状態となり、約50台の集団に拡大した場面です。

50台の参加車輌が連なったコースは、多少先の見通しが良くてもコース全体は、どこもご覧のように左右、上下が見えないか、見えても波打った状態が「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」です。この路面状態のコースを160㎞からレース車輌は210㎞オーバーで走るのですから、どれほどの負荷が車輌に掛かるかご理解頂けると思います。「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」を一周するとアウトバーンの走行距離の10倍、負荷が掛かると言われるゆえんでしょう。このことは運転するドライバーにも当てはまることです。

4日間開催される「スクーデリアハンセアート」で、いつものように20台以上の車が動かなくなるのです。むき身のバイクであれば、その危険度は比較になりません。これが「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」です。

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参加車輌のポルシェ997のエンジンフードに初めて見るニュルブルクリンクのステッカーを発見したので記念に撮影しました。
19時30分から第9グループ恒例のパーティーが「ホテルアグネッセン」で催されました。昨年はガーデンパーティーでしたが、あまりの寒さに今年は屋内で開かれました。ドイツ国軍出身第9軍団のインストラクターのルザーさんがまず挨拶され「乾杯」の日本語の音頭でパーティーが始まりました。料理はディナーで一人40ユーロ、飲み物は各自精算です。コースターの裏に注文品が記入され、飲み物代はパーティーがお開きになったところで各自、精算します。

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部屋の一番奥のテーブルが我々に用意され、大きな体格のドイツ人向きと思われる量のお皿が並び、とても消化できるサイズではありません。
メインの肉料理は、シェフでこのホテルのオーナーが、今夜のパーティーに用意してくれたのは、今朝猟で捕獲してきた鹿のステーキで、ドイツでは最高の食材のようです。ドイツ人をすし屋に連れて行き、初めてウニを食べさせ「どうだ旨いだろう」と強要しているような感覚にとらわれました。ドイツの皆さんは鹿肉の料理に感激していましたが、我々日本人の口には合わなかったのかもしれません。写真のシェフでオーナーに挨拶をし、一足先に宿泊先のホテルに帰りました。皆さんは宴の真っ最中でしたが既に23時を回っていましたから、ともかくそのタフさ加減に驚きます。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 282
2010.10.10

「スクーデリアハンセアート」3日目午後最初のセクションは4㎞ポスト手前のハツェンバッハ退避口からスタートし、天に向かって登りきり、左ゼブラまで直進してから、右カーブのフルークプラッツと4㎞ポストの看板を左右に見て左カーブです。その先はたわんだ下りの直線を5㎞ポストまでフルスロットルで走り軽いブレーキでアレムベルクのグラベラルを左に右カーブをからフックスレーレの6㎞ポストまでのセクションです。
昨日のブログ最後の写真でセクションインストラクターのヨーゲン・バムラーさんの背景の急な登り坂、頂上から逆方向から眺めました。遥か遠くの丘陵にグランプリコースに面したジェットコースターから続くメルセデスベンツスタンドが聳え立って見えます。

午後最初のセックション、インストラクターは白髪のミヒャエル・ミュラーさん左とポルシェのインストラクター、フランク・ブアーさん右です。「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」からグランプリコースに続く最後のストレートの次にスピードが出る区間で4㎞ポスト、フルークプラッツから5㎞ポストの先、アレムベルクは僅か1㎞ですが、下り坂の直線で目の覚めるような加速を味わうことができます。

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ポルシェのインストラクター、フランク・ブアーさんはパナメーラで来て、このセクションを担当していますが、多分「スクーデリアハンセアート」のインストラクターは初めてのはずです。ポルシェAGのクラウス・シャフナーさんが主宰する「ポルシェドライビングスクール」で何回か会っていましたが、ここで再会するとは思いませんでした。

さて、最も速度の出る5㎞ポスト、グリーンから20cmのコース外側ぎりぎりのアペックスまで詰めてから緩やかな左カーブへと走行ラインを移行します。コース右フェンスの外、シュベーデンクロイツの名称のポストです。1618年からの30年戦争のスエーデン軍の墓地で、現在石の十字架が立っています。

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ニュルブルクリンクを訪ねると必ず再会する数学者と第9グループのインストラクター、ルザーさんとエーリッヒさんが参加者に声援を送り、時にはこんなパフォーマンスを演じ励ましてくれます。一人ひとりに冗談や小話を交え話しかけて来るのでスタート地点へ戻る時も応対に忙しいです。

白髪のセックションインストラクター、ミヒャエル・ミュラーさんです。温和な性格と和やかな人柄は、参加者の誰からも慕われ人気の高いインストラクターです。ADACで「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」の監督も務め、フルークプラッツを担当するハンスガンツァー・ミューラーさんと共に参加者から信頼されています。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 281
2010.10.09

エスケープゾーンが充分確保され安全で思い切り楽しめるグランプリコースから一転し、なにやら恐ろしげな表示がなされた看板が「ニュルブルクリンクグランプリ」コースから「ノルドシュライフェ」に入ってすぐの正面に掲げてあります。
直訳すると「後悔するよりは、先に用心しなさい」とでも言う意味で、日本の諺で「後悔先に立たず」でしょう。
グランプリコースから「ノルドシュライフェ」に入って、すぐ左折停止先のグループのカリキュラムが終了まで待機です。右手オレンジの997GT3右脇、進入禁止標識の更に右が現在のツーリスト走行口が設けられる以前の「ノルドシュライフェ」の入口で、小さい駐車場内に給油機が設置されています。現在はワークスやメーカーがテスト走行時に使用しています。

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旧ツーリスト走行口、反対側の小さい建物が事務所で、この建物もそれより前は電話ボックス程の大きさのものが置いてあるだけでした。そこでは年配のおじさんがバスの車掌が肩から掛けていた鞄を提げ、周回の切符を売ってくれました。雨でコースが濡れているから気をつけて、などと言われ走っていましたから、現在と比べ1990年当初は相当のどかでした。

遅れている前のグループが次のセクションに移動し、ようやく「スクーデリアハンセアート」3日目午前最後のカリキュラム、ハッツェンバッハの中間点に第9グループも移動しました。

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このセクションの審査ポイントは、なだらかな下りのS字のコースが連続し、アペックスはカーブの奥にとり、舵角は一定に固定し、次のカーブに進入しますが、急激に路面変化する「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」では、常に車を安定した状態で走らせることが、安全につながり最も大切です。インストラクターは全員をポイントまで引率し、走行ラインとハンドル操作、評価基準も合わせて説明してくれました。

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このセクションの担当はヨーゲン・バムラーさんでメルセデスベンツの専属インストラクターも務めています。このポイントでアウト一杯、ゼブラの切れるところまで詰めてハンドルを右に切り、弧を描くようなラインで通過し、次の左ゼブラから再び弧を描くようにハンドルを左に切りアクセルコントロールでコーナーを抜けて行くよう説明がありました。右の写真は審査ポイントの左ゼブラを一杯まで詰めた状態のハッツェンバッハⅡからⅢを眺めました。

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今日の第3セクションはグランプリコースを出た「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」のジョイント地点から、2㎞ポスト ハッツェンバッハエントランスから3㎞ポストのホーホーアイヒェンを経て、約2㎞のセクションです。中間地点の審査ポイントで参加者は、全員バムラーさんから改善点を一人ずつ聞きます。2回走った後のレクチャー模様を後方からフロントガラス越しに撮影しました。右写真は審査ポイントで、明日14時からのコンテストはこの退避地点に待機して全車の走行審査をします。

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セクション終了地点4㎞ポスト手前から右遠方のニュルブルク城を眺めた写真です。あまりの美しさに思わずシャッターを切りました。
バムラーさんの後方は午後のセクションです。このポイントまで、ほぼ直線を全速で駆け下り、ここから急上昇で先の見えない坂を登り切ったポイントがジャンピングスポットです。

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