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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 304
2010.11.21

新車は慣らし運転をすべきかどうか。
迷いました。
訪独の日程調整に手間取りドイツの到着は、10月22日(金)夜でした。ポルシェAGがニュルブルクリンクの全コースを使って年1回開催する「ポルシェ ドライビング スクール」の開催日は27日(木)、28日(金)です。それまでに新車の「ポルシェ997GT2RS」の慣らし運転をするかどうかです。友人宅の車庫から引き取った「ポルシェ」は新車の香りが初々しいです。
歴代秘蔵のポルシェを3ケ所の車庫で管理するコレクターを訪ねた時、写した背景の住宅番号が偶然にも2と表示されています。「ポルシェ997GT3RS」同様リアフェンダーは、初期型に比べ30mm張り出していますが、これは「マンタイレーシング」のオラフ・マンタイさんの提案です。「ポルシェ997GT2RS」のリアは更に張り出し安定感を増しています。

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空冷エンジンの「ポルシェ964SR」その後の「ポルシェ993RS」「ポルシェ993GT2」も新車の慣らし運転は全てしてきました。3日から4日掛けアウトバーンを5,000km、4,000回転以下でひたすら走り込んだことで、空冷ポルシェの悩みであるエンジンからのオイル漏れは、現在も全く発生していません。当時、日本では1,500kmでエンジンオイルとオイルエレメントを交換するようマニュアルに書かれていましたから、ツェフェンハウゼンのポルシェAGに依頼したところ、なぜそんな無駄なことをするのか。初回は5,000kmまで不要であるとを教えられ、びっくりした記憶があります。

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「マンタイレーシング」のゴットハンド、ヨルク・フレッフェンさんを訪ね「慣らし運転の必要の有無」を聞いたところ、空冷の時代には確かにそのようなことを聞いた記憶があるが、今は精度も格段に良くなり、全く必要ないとの回答で意に介しません。あなたの車ならどうすると更に聞いたところ「やあ、やあ、必要ない。必要ない」とさらりと言ってのけました。結論として「慣らし運転を」しないより、した方が、車にも馴れるであろうし、この後「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」を走るならば、なお更に馴れるために「馴らし運転」はした方が良いとの結論に至り、会議の合間を縫って開始しました。ウルメンを起点にコブレンツからトリアーの間は比較的、交通量も少なく走りやすいこともあり、この区間片道220kmを「慣らし運転」のコースと定めました。このルートの良い理由は、もう一つあります。高速警察のパトカーと覆面カーがいない?ことです。

上の写真はトリアー市内の車椅子専用のバスです。下に車椅子の収納スペースがあり、バス側面後部にリフトが設置され、人は車椅子ごと2階の乗車スペースに移動してから車椅子を客席の床下に収納していました。下の写真は市内遊覧用の多重連結のミニバスです。30分程で巡回しているようですが、楽しい雰囲気です。規制の厳しい日本では見かけません。2題とも自動車先進国のドイツでの風景です。

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馴らし運転に話を戻します。同一コースで何回も走れば地理も自然と分かるようになり、これも安全の目安となります。アウトバーンを淡々と走り、6速4,000回転で丁度時速200kmです。時差ぼけで眠気に突然おそわれてもサービスエリアかパーキングエリアに飛び込めば、運良く好天に恵まれ車内で眠るには最高の条件で新車のシートで眠るのは最高の気分です。

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2年ほど前にトリアーの「黒い門」を訪ねたことがあったので、うる覚えの記憶を頼りに久々に訪ねてみました。到着したのは16時頃で帰るときは、夕暮れの退社時間とかち合い、街の中は大変な交通渋滞でした。15分ほど離れた駐車場から「黒い門」までは徒歩でしたが、日が傾くと共に気温は急激に低下し、ダウンの上着だけでは相当の寒さを感じました。

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この城門は2世紀の建造物だそうですが、門の前の広場にある表示版には元々、白い砂岩が長い歴史の中で汚れ黒くなったと記されています。しかし旅行書には、初めから黒いと記されています。どちらが正しい?のか、次の機会に確かめてみようと思います。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 303
2010.11.18

「ポルシェ997GT2RS」の車内ですが、他の997との違いはなくデリバリーは8月10日です。パッセンジャーシート側から眺めたダッシュボード周りですが、限定車輌なので生産番号が刻印されたプレートが付いています。カレラGTではシフトノブのプレートに、最近では930ターボと同じデザインのホイールを装着したクラシックポルシェにもついています。この車輌は「GT2 Limited Edition Nr.002 / 500」のプレートがクラシックポルシェと同じグローブボックスの蓋に付けられています。

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昨夜はフランクフルト空港からデュツセルドルフに直行しました。今日は会議と「ポルシェ997GT2RS」の引き取りを兼ね夕方までここに滞在しますが、今朝街の中心にある広場で毎土曜日に開かれる朝市を見学できる余裕も生まれました。当初の予定ではシュツットガルトで車輌を引き取りる予定でしたが、フランクフルト空港からシュツットガルトに行き再びフランクフルトを経てコブレンツからウルメン、ニュルブルクリンクの行程は、空港への到着時間を考えると負担になるのでブレーメン郊外のホテルに投宿しました。すぐ近くの友人宅へ事前にシュツットガルトから車輌を転送しました。瀟洒な住宅の地下には駐車場が設けられていて10台ほどのスペースが余裕をもって確保されています。個人住宅として考えると日本では想像がつきにくい大きさです。道路に面した北側が玄関で住まいの南は、150坪ほどの広さの芝の庭があります。都市部を少し外れると、どこもこんな住環境ですが、ドイツでは住まいを特に重視しているようです。

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次の打ち合わせまでの間に個人で過去生産された貴重なポルシェのコレクションを所有するオーナーを訪ねました。広い倉庫を兼ねた車庫にはあらゆる珍しいポルシェが所狭しと並べられていて、そのすべてのポルシェはいつでも稼働できるよう専任のメカニックがいてメンテナンスをしているそうです。そんなポルシェの中でこのポルシェだけ動かないようです。制作に丸2年かけたそうですが、何ともユーモアがあるところが良いです。

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ポルシェを35台程、保管する車庫兼倉庫の前に駐機中のヘリコプターは給油中です。これからニュルブルクリンクに飛ぶのだそうです。移動はヘリコプターでレースメカニックが全て用意て待つピットに乗り付け、レースを楽しんだ後はまたヘリコプターで会社に戻り仕事をするのだそうです。モータースポーツに対する意識とスケールの違いを今回の訪独でもまた再確認させられました。因みにシューマッハとは親友でレースの時の移動は、いつも給油中のヘリコプターを使うそうですが、駐機場内の2機も同一機種で、こちらも専任の整備士が2人駐機場奥の事務所に待機常駐しています。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 302
2010.11.17

マクラーレンから来年発売される予定の新車のカタログとそのモデルのスケッチ画です。販売価格はいくら位になるかお分かりになりますか。スケッチ画はマクラーレンから参戦しているF1ドライバーのジェイソン・バトンとルイス・ハミルトンのサインが入っています。ジェイソン・バトンは1980年生まれで30才、8才でカートを始め1991年に開催されたイギリス・カディト・カート選手権で全34戦を制し、その後1997年にはヨーロッパ選手権史上最年少の17才でチャンピオンとなりました。F1デビューは2000年のオーストラリアGPからです。
ルイス・ハミルトンは1985年生まれで25才、8才でカートを始め、10才の時イギリスカートチャンピオンとなり、この年のオートスポーツアワードの授賞式でロン・デニスに「あなたの車でワールドチャンピオンになりたい」と言ったところ、デニスはハミルトンのサイン帳に「9年後にまたおいで」と書いた話は有名です。彼のその後の活躍はめざましくデニスは3年後、彼に声を掛けました。8才でレーシングカートを始め、その5年後にはF1チームのマクラーレンとの長期契約を交わしました。

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次はポルシェから発売されるカブリオレのカタログです。356カブリオレを記念して356台生産される限定車種で右はその諸元表です。408馬力 7速PDK、305kmと俊足で、現行の997Sより出力で23馬力勝ります。

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最後に「ポルシェ997GT2RS」の仕様書を掲載しました。5月13日のプレス発表前は300台の限定生産でしたが、発表時点で200台上乗せした500台となりました。生産開始は当初10月と聞いていましたが、200台増えたためでしょうか、2ヶ月繰り上がり8月から生産開始となりましたが、10月下旬の時点でポルシェミュージアムの展示用車輌でプレート№「GT2 Limited Edition Nr.001 / 500」以外、ドイツ本国ではデリバリーされていません。620馬力のエンジンを搭載したボディーを後方下部から写しました。価格は冒頭の「マクラーレン」とほぼ同じと言った方が適切か「マクラーレン」が「ポルシェ997GT2RS」と同じと表現するのが良いのでしょうか。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 301
2010.11.16

毎週土曜日の8時から朝市が立つデュツセルドルフの南東約20㎞程の町の住宅街です。宿泊したホテルの前にドイツでは大変珍しい魚屋が最近オープンしたので覗いてみました。健康に良い魚を月に一度食べる運動が国の指導もあり、広がりつつあるドイツです。右の入口を入るとテーブルが4脚あり、そこで魚料理が食べられるように設えてありなす。魚の臭が全くしないのは日本の魚屋とは大分趣が違います。ドイツでは魚の臭はとかく好まれません。特に焼き魚の臭はどうにも耐えられない人が多いようです。そんなところがドイツの魚屋の特徴なのかも知れません。

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徒歩で5分程の町の広場には、大きなテントを張った中で多様な店が出店しています。オープンと同時の8時に行ったので人出は少なかったですが、昼近くから大変混雑するようです。野菜は総じて大きく見るからに大味な感じがし、この時期のキュウリ、ナスなどは見た目と味が一致します。花はハーブが主体で沢山の鉢が並べられ、色どりも晩秋のこの季節に似合う淡い色合いでした。

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スグリ、ブルーベリー、ラズベリー、落花生と量が多く、パックの大きさを考えるとやはり東京より安いのではないでしょうか。珍しいところでは、柿が「Kaki」と表示され売られていました。スペインから来ているようですが、形が全体に丸みを帯びていて、なぜか食欲をそそるところまでは行きませんでした。誰しも生まれた所の食物が一番美味しいと感じるのでしょうか。ネギは子供の腕ほどの太さがあり、色の美しさでは下仁田ネギにひけをとりません。試食をしてみたい気もします。

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肉類は安く美味しそうです。地元の人は良く鶏の丸焼きとパンで食事をとるようですが、こんな大きな鶏とパン、そしてビールで週末の食事を楽しんだなら見事なビール腹になっても何ら不思議ではないでしょう。丸焼きの鶏一羽が750円程ですから、やはり肉類は安いのでしょう。広場の入口に子供の喜びそうな人形や玩具を満載したトレーラーが店開きをしていました。店主は長い紐で結んだ棒を両手に持ち、コマを空中に放り上げ、そのコマ上手に両手で張った紐で受けてから綱渡りや絡めた紐でコマを回転させ見物人の居ない所で披露していました。プロの妙味と孤独を見る思いでした。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 300
2010.11.15

660のゼッケンで「マンタイレーシング」から「ニュルブルクインク耐久レース」に参戦する「ポルシェ997GT3CUP」のオーナー、ライナー・ホルツさん70才とそのクルー、ルッター・アレン、マーク・ポルシェさんです。「ポルシェパラノイア 295」でご紹介しましたが、30才から今年で40年間「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」と「ニュルブルクリンク耐久レース」VLNに参戦してきたそうです。
ドライバーチェンジのピット風景とその走りを前回に続き紹介しますが、特にレース時の過酷さにおいて「ニュルブルクリンク耐久レース」は世界一で、コースの長さはル・マンの2倍あります。ライナーさんがその耐久レースに果敢に挑む闘志は、どこから来るのでしょう。経験と鍛え上げた肉体は70才と言う年を感じません。堂々の走りをご覧頂き目標にしたいものです。

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スタートと同時に第一コーナーに殺到トップ集団です。アーノルド・クラーセンさんがハンドルを握る「マンタイカラー」の「ポルシェ997GT3R」を先頭にアウディー、ベンツ、コルベットが続きます。グランプリコースのストレートをレース車輌がフルスロットルで通過し、コーナーに迫ってくる轟音が聞こえてくるような写真です。4時間の激闘のスタート時は、小春日和の好天でしたが、レース中盤から西からの強い風に変わり、後半にはとうとうアイフル高原特有の雨に変わりました。一日の天候が急変する「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」でのレースは、「マンタイレーシング」の圧勝で2010年のレースを終了しました。
このレースでもトップ10は「マンタイレーシング」の4台が占めたのです。優勝は「マンタイカラー」のゼッケン114「ポルシェ997GR3R」で、5位にゼッケン88の「HARIBO」 6位はゼッケン112、7位はゼッケン110と3台の「ポルシェ997GR3R」が続きました。2位は終盤までトップのゼッケン99 フェニックスレーシングのアウディーR8、3位はゼッケン739 今年前半まで「マンタイレーシング」の強敵手であったマメローレーシングはAMGベンツSLSに車種を変更しての参戦でした。表彰台の各チームの喜びのシーンです。終始5位に終わったゼッケン88の「HARIBO」は、フロントエアーダクトに枯れ葉がつまりエンジンの不調をきたし順位を上げることができずレースを終了しました。「レースは終わってみなければ分からない」神のみぞ知る結果でした。

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表彰後、優勝を飾った「マンタイレーシング」のルーア、クラーセン、「ワークスポルシェ」のリーブの各ドライバーです。
肩を並べカメラの前に立った世界一の「ポルシェ遣い」の二人はライバルであり親友です。レース開始前に写しました。毛の帽子とヘルメットを手にした対照的な二人の「名レーサー」が着用している揃いの「マンタイレーシング」のコートが印象的です。


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