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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 442
2011.07.26

ニュルブルクリンクはグランプリコースとノルドシュライフェ /北コースから成り全長は25,981kmです。2003年にグランプリコースの第1コーナ カストロールS字の改修工事が行われ4,556mが5,149mに延長されました。メルセデス アリーナがコースに加わり改修工事直後は24時間耐久レースでも使用されましたが、現在は中止されVLN耐久レースのみ使用しています。

写真はジャンピングスポットを通過直後17,4kmポストから18kmポストを眺めました。コース左側に大きなテント村が広がっていますが、この時期ヨーロッパは最も良い季節で野外でのこのような生活を大いに楽しんでいるのがうかがえます。日本ではこれだけの規模のテント村は見たことがないです。丁度この時期北アルプスの穂高岳にある涸沢カールで最も登山者が多かった1960年代に250張程でしたから規模の違いが分かります。

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18kmポスト以降19kmポストまで平坦なコースですが、変化に富んだノルドシュライフェはドライバーの緊張が解かれることを最後まで許さずクライネスカルーセルを19kmポスト手前に設けています。コース内側、木々の梢を通してコンクリート製のバンクが見え、その手前をレースカーが1台アウト一杯のラインからクライネスカルーセルに向かっているのが見えます。

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グルゲンコップの登り手前で軽くブレーキを当て右に回頭後カーブを高速で進入し登りきれば暫く直線が続きドライバーはほんのひとときの開放感に浸れます。アウディのアーチの外側にガソリンスタンド ニュル屋が木々の間から見えます。

広大なアイフェル高地、写真中央に“デビルディナー” とツーリスト走行用入場ゲートが見えます。一般道との境界は広葉樹で隔てられコース幅員が広く見えますが,実際走ると3車線程でしょうか。260km以上のレースでは2車線の走行が限度でしょう。

比較するのに一般道側からコースを写しました。
ノルドシュライフェの直線を過ぎるとグランプリコースに至る連続した高速のS字が待っています。

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次回に続く

ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 441
2011.07.25

カッセルヒェンの13.4kmポストからクロステルタルカーブを直角に曲がりカルーセルを経て14.1kmポストまでの間は山ひだを登って行くので高度は上がりますが、約700mの区間を3回行きつ戻りつするいわばつづら折りのコースです。
その頂にあたる最高地点がテント村手前です。写真でご覧のように緩やかに右に切れその先のテント村と共に右手前の森でコースは見えなくなりますが、標高747mアイフェル地方で最も高い山で名称はホーエアハットです。
コースが森で見えなくなる手前に左に逆V字で側道の入口が見えますが、鬱蒼とした森の中をクロステルタルカーブと直線で直結する退避路で繋がっています。昨日掲載したブログ5番目の写真をご覧頂くとガードレールの切れ目に直登する退避路が少し写っています。

ホーエアハットの直ぐ先の15kmポストから右写真まで丁度1kmです。この間下りの滑りやすい高速のコースが連続します。視界が開け左に大きくカーブする手前が16kmポスト エッシュバッハで建設当時登記簿に記載されていた町名です。S字のコースが見えなくなる先がニュルブルクリンクノルドシュライフェの観戦場所で最も規模の大きいテント村ブルンヘンです。約100年前ヘーシェンブロイヒの町までここから用水路を引いたことに由来した名称だそうですが、日本人は通称ギャラリーコーナーと言っています。ここに集まったテント村の住人は鉢植えの観葉植物からソファー、流し台まで持ち込んで観戦しますが、疑問のひとつにこれだけ緑が豊富な環境で鉢植えの観葉植物を持ってくるのが理解できません。次回は聞いてみようと思います。
テントの数も他の場所より格段に多いのですがコース上に描かれた多様な落書きが多いのもブルンヘンの大きな特徴です。

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アイスカーブを経てフランツガルテンに向けひた走る2台のレース車輌が見えます。ここは下りでよく見ると分かりますが、その先左カーブの外側一杯に寄せてからフランツガルテンのジャンピングスポットに一直線で下りますがアウト側は逆バンクとなっています。

直線左のゼブラ手前に1台黄味を帯びたレース車輌が走っていますが、その直ぐ先は少したわみ掛かって沈みゼブラの真ん中付近でジャンプしますからその先の路面は黒くタイヤの跡が残っています。
着地後すぐ右カーブになります。
昨年の「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」でトップを独走していたマリク・リーブがイン側のガードレールに激突してコース上に跳ね返ってきたゴルフシロッコに接触し闇が迫った間際の22時40分頃リタイアしたのは左にグラベラルの見えるニュルブルク伯爵の庭園跡のプランツガルテンです。

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くの字に曲がった外側に一般道が隣接して走り、その更に外側は大きなテント村でコースの左に島状に残る森の中はテント村がブルンヘンの通称ギャラリーコーナーまで続いています。

17kmポストすぐ先がフランツガルテンで、すぐその先にもう一つジャンピングスポットがありますが、一昨年コース中央を故障したBMWが40kmの速度で走行していてポルシェクラブ六本木の顧問インストラクターのウォフガング・カウフマンさんのドライブするゴルフシロッコが追突し両車が大破したポストです。

S字に曲がるコースは6kmポストのフォックスローヤ同様にハンドルはほぼ直進状態のままフルスロットル加速していきます。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 440
2011.07.23

アデナウの上空からノルドシュライフェとその下を交差する一般道を眺めました。コース上には懸命に走るレース車輌、その右一般道沿いには赤い日除けの喫茶店と隣接したレストランが見えますが、店舗前面の道路を左側に向かうと1km程でアデナウの中心街です。画面右下、車道からすぐ階段で樹木を避け半月に巻くような坂道、更に階段が続き丘の上に出るとそこは一面テント村です。レース中この観戦場所に行くのに有料パスが必要となりました。
一般道を跨いで走るノルドシュライフェのアウト側はコンクリートの壁でその上に高い防音壁が設けられています。コースの直ぐ右手は急峻な登り坂となっていて坂の上に立ち逆方向を眺めるとその急な勾配に驚嘆します。登り切ってすぐ10kmポストですが、その先ニキ・ダウラカーブに続きます。

森の中をぬうように左に右にくねりながら通り抜けるニュルブルクリンクノルドシュライフェは別称グリーンヘルと呼ばれています。
1800年代まで銀の採掘が行われていたベアークヴァークでコースは右に切れ森の中に消えています。

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ニュルブルクリンクノルドシュライフェは2004年以前、継ぎはぎのアスファルトのコースでした。
更に古い現在のようにガードレールが完備されていなかった時代には走っていてコースアウトすれば “草が開いてまた閉じ何もなかった” という謂われからグリーンヘルの名称が生まれました。

11kmポストから13kmポストまで山あいの谷に沿って高速の登りが続くカッセルヒェンはこの谷を通って建設工事が行われたことに由来しています。写真は12kmから13kmポスト手前の上空です。

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13kmポストの逆バンク状の右カーブを通過し、直角のカーブがクロステルタルカーブです。写真下から来て右にカーブしその先がコンクーリトバンクのカルーセルですが、機体の死角に入ってしまい撮影できなかったのが残念です。

腑臓を突き上げるカルーセルのバンクを通過するとすぐ14kmポストです。
今年トップで走行していた昨年の優勝チームゼッケン 1 のBMWがここでスピンしバンクの外に飛び出し、逆方向を向いてしまい窮余の策で逆送しコースに復帰しましたが、逆送によるレース違反で3分のペナルティーを受けました。

一昨年は前半数ラップをトップで走行していたフォードF40が
14kmポスト通過直後のホーへアハルトアプローチでマンタイポルシェに後尾からプレッシャーをかけ続けられ前を走行する遅いBMWを追い越した直後その車の右フロントに接触する事故が発生したポイントを撮影しました。

画面上部の切れ目部分がホーエアハトです。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 439
2011.07.22

ニュルブルクリンクノルドシュライフェ4kmポスト真上からの眼下です。
第二次大戦後もコース左側にグライダー用飛行場があったことからついた名称
フルークプラッツの上空から写しました。昨日レースがスタートした当初は霧雨でしたが18時以降曇天となりハーフウェットでニュルブルクリンクノルドシュライフェ特有のコース状況にドライバーは勿論チーム全員、いやが上にも緊張を強いられるレース展開となりました。
右写真ガードレール赤白のストライブの脇、中継用テレビカメラの足場辺りが5kmポストです。スウェーデンクロスと言われ1618年から1648年の30年戦争でスウェーデン軍の墓地のあったことからこの名称が付けられました。フェンスの外側に高さが3m余りもある石の十字架が建っています。緩やかな弧を描いた左カーブに至る下りのコースは4kmポストから
スウェーデンクロスの5kmポストまで約800mのコースは緩やかなたわみのついた下り直線で短い距離で最も速度がでます。
2003年の「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」前日の練習走行でアルファロメオが他車と接触し車輌が横転した弾みでガードレールに激突する重大事故が発生しました。このレースでアルファロメオはレースから撤退しました。

直角に近い右カーブのアウト側はグラベラルで昨日開催されたポルシェ カレラ ワールドカップは生憎の雨に見まわれ、このカーブ アーレンベヤークで1台クラッシュ後、続けて2台ほぼ同時にクラッシュしています。雨が降ったらこのカーブはブレーキで充分速度を落としてから進入しないとドライでも難しいカーブです。

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上の写真上側の右急カーブ、アーレンベヤークは近郊の町の名称で直ぐその先が6kmポストです。なだらかなS字が6回連続し、下りきると一気に登り左カーブですが、この区間はほとんどハンドルは直進状態のままフルスロットルで駆け下るイメージの走行です。
登りきってすぐ右、その後左、右と連続するカーブはヘアピンでこの辺りの名称アデナーフォーストはアデナウ町が所有する森と言う意味です。左写真下側です。
大きく左に弧を描きながらその先の電波塔に向かうコースは浪を打ったように幾重にもたわんでいるのがご覧頂けます。
メッツゲスフェールドを拡大して撮影しました。建設当時登記簿謄本に記載されていた町名の名称で電波塔の建つ丘を迂回するようにノルドシュライフェのコースが蛇行している様子をご覧頂けます。

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9kmポスト上空からアデナウの遠望です。幾重にも連なる山並みの灌木越しから突然大規模なテント村が出現しました。観戦者は小高い丘からコース際のフェンス越しに見下ろす状態で観戦します。ここだけで何千人もがレースの成り行きを見守っています。
コースはアデナウに通じる一般道を跨ぐ形で交差し、下りきった先の山裾から胸突き八丁のノルドシュライフェで最も急な登りとなります。写真でもその先の急勾配が分かりますがコースの一部が木々で隠れ途切れていまる辺りが最も低い地点です。
10月3日(月)から4日間に亘り開催されるスクーデリアハンセアートの翌日7日(金)のスポルトファーシューレでは朝8時からポイント毎に徒歩でコースの状態を確認し、コース取りの説明をウォルフガング・カウフマンさんが行います。参加される「ポルシェ乗り」の皆様には大変貴重な体験となるでしょう。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 438
2011.07.21

前回のブログでグランプリコース ストレート右側の駐車場の写真をアップしましたがピットに最も遠い場所に駐車する大型トレーラー群で画面下側がピットです。距離は150m余あります。画面上側はグランプリコースの最終部分で直ぐノルドシュライフェへの出口となっています。
荷台横から張り出したテントは大型トレーラーの車幅4倍程もあり、トレーラーの屋根に明かり採りの天窓を設けている車輌が半数あります。テントの中は凝縮された整備工場でこれらのトレーラーの一部は荷台がせり上がり総二階の空間が生まれる仕様になっています。その部分は居住空間となり驚くばかりの快適性と機能性が保たれています。

画面下側がグランプリコースで白い屋根の建物上側がノルドシュライフェです。右から左に向け右カーブの下り坂となっていてアウト一杯に進入しますが、ここはいわゆる逆バンクとなっています。ハツェンバッハ(コース側の池の名)上空から。

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画面右、生憎ヘリコプターのピラーで見えませんがグランプリコースからノルドシュライフェに続く左U字のカーブです。ここを起点に20,832mがドライバーに予測できないプレツシャー掛け続けるグリーンヘルの始まります。左、右、左と連続するカーブで前半は、ほとんど下りカーブが続きます。

ハツェンバッハからホッホアイヒェン(1925年から1927年の建設当時大きな樫があったことから命名)に向かうコース右は観戦者のテント村がレース開始1週間前から設営され25万人が押し寄せ大変な賑わいです。

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3kmポスト手前の右カーブからすぐ左カーブへ続き2km手前から続いたノルドシュライフェ最初のテント村は丁度3kmポストで終わります。

上空からフルークプラッツ方面を望みます。左側に白い3階建ての廃屋が見えます。この建物手前コースと立体交差する道路を右に行くとアデナウの町に至ります。コース前半4kmポスト手前迄で左の廃屋が最も低くその先の登り坂は天に向かっているので先は全く見えません。レース中でもその先はアクセルを踏み込むだけで、あとは度胸と運の世界です。

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次回に続く