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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 265
2010.09.09

今日中にシュッツトガルトに行けば訪独中のスケジュールを消化できる目途がついたことで、最後の最後までカメラを回し撮影にこだわる監督です。「ニュル屋」の前の道路を隔てた土手の上が「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」の最終コーナーを抜けたドッティンガーホーへです。土手をかきあがり、非常口からコース際まで入り撮影を再開しました。アウディーのアーチを右に見て、左方向、20㎞ポスト看板の先に「ニュルブルク城」を望みます。この場所は「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」のコースをサンドイッチに挟む形で両側に一般道が走っています。

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遠くからかすかな排気音が聞こえアルファロメオのテストカーが見る見る迫って来ます。
レースでは、アウディーR8スパイダーの看板辺りで、既にフルスロットルの状態でグランプリコースまで、ほぼ直線が続くこの間は、最高速域となり計器のチェックをしながらもドライバーは一瞬、心休まる区間です。
レースは「グランプリ」と「ノルドシュライフェ」の全長約25㎞での死闘ですが、アップ、ダウン、ジャンピングと世界のサーキットで類を見ない「ノルドシュライフェ」は、しなやかにして剛性の高い相反する足廻りのセッティングを成し得たチームが勝利を得ます。もらい事故は不可抗力として、エンジントラブルは皆無を前提に組み上げていますから、ドライバーの操作ミスでのエンジントラブルは問題外で、それが原因の場合「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」のドライバーとしては、不適格であったということになります。他に考えられることはパーツの材質不良ですが、ニューモデルでは良く発生する問題です。世界一過酷な「ニュルブルクリンク」の耐久レースに勝つために3ッの条件を満たす必要があります。ドライバーにストレスを与えないレース車輌の開発が絶対条件で、次にそのレース車輌の高性能を理解できる高度なドライバーとメカニック、最後にそのレース車輌を作り出し、その全てをコントロールできるチーム監督が存在し初めて勝利が得られます。「ニュルブルクリンク」の耐久レースに一度でも優勝すること自体至難で、「マンタイレーシング」の4連覇は、これら諸問題をレースごとに即時、対応できたことが現在の戦績の証です。

昼食を兼ねイラリアンレストラン、ラ・ランテルナに「ニュルブルクリンク」滞在中の宿泊代と食事代の精算に行きました。今回訪独の最後のラ・ランテルナでの食事を堪能した後、1.7㎞離れた同名のホテルに行き預けてある荷物を引き取りがてら、食事代と宿泊代を精算するためです。白い服装の男性が抱えている、なまめかしい美女の写真は、日本のみ生息する熱帯魚と交換でエンジンルームの壁から剥がしてきたカレンダーです。お揃いの男性は皆にこにこ顔です。こればかりは万国共通なのでしょう。イラリアンレストラン、ラ・ランテルナの女将さんとの記念撮影です。

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ホテルからアデナウの町に移動し、更に監督の撮影が続きます。「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」のコース内にあり、最も賑やかな街です。ここまで来るとほぼ全て必要な日常品は揃います。コースの中間地点にあたりここからも「ノルドシュライフェ」のコースに入場することが可能ですが、ツーリスト走行時ここから入場すると半周しただけでストレートに設けられたツーリスト走行口で出なければなりません。時々バイクが入場するくらいです。

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上、左の写真、黒の車手前の石段を上がると監督がカメラを構える場所に行けます。左ヘアピンを立ち上がり一気に加速しアウトをフェンス手摺りの際、排水溝蓋が白く見え切れるポイントまで詰めてインからアウトへとラインをとります。カメラを構える土手下はコンクリート壁で大きな事故が発生している数ある難所の内の一カ所です。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 264
2010.09.08

WIGE MEDIA AG 社長のペーター・ガイチィガーさんと10時30分から1時間30分に亘り会議をもちました。日本への造詣も深く来年開催される「ニュルブルク24時間耐久レース」開催期間中、若いご夫婦が気軽に観戦できるように日本の幼稚園のような施設を設け観戦者の拡大を計りたい。趣味で柔道は15年やってきたが、今後はモータースポーツを通じ日本との交流を更に深めるため「ニュルブルクリンク耐久レース」の情報を提供することと、その歴史を日本の皆さんに理解頂くため、できる限り機会設けることで意見が一致しました。

成果ある有意義な会議をWIGE MEDIA AG 社長のペーター・ガイチィガーさんのバースデーに開催できたことへの感謝を述べ終了しました。ケルンから駆けつけた愛車は、アウディーRS6のステーションワゴンです。急な予定変更に気さくに対応する行動力は、モータースポーツ先進国を象徴しているかのようで、大いに見習いたいものです。

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バースデーのプレゼントを後部席に納めてから、全員と握手を交わしケルンに帰られました。オプションの20インチのタイヤ、素晴らしく大きいセラミックローターの直径はどの位の大きさがあるのでしょうか。5、000cc 580馬力のアウディーを社長自らハンドルを握り駆けつけてくれる心意気は、単に車が好きでとか、事業に関連しているからだけでは理解できないハートの部分に共感を覚えずにはいられません。

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WIGE MEDIA AG の玄関入口に「クリストフォーラス」の木像が掲げられていました。いつものようにドイツ訪問で気付いた時、撮影し掲載しています。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 263
2010.09.07

ペーター・ガイチィガーさんは、今日バースデーです。
どうぞ遠慮なく電話をお取り下さいとお勧めしたことで、何人もからお祝いのメッセージが届きました。本来はいつもお会いするゲオルグ・フォルムヴァウム社長との会議を予定していたのですが、急用でWIGE MEDIA AGの社長のペーター・ガイチィガーさんがピンチヒッターで、急遽ケルンから駆けつけてくれました。ガイチィガーさんとは、2001年から3年間「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」でお世話になり、膝を交えての話はそれ以来です。今年の「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」で、久々にお会いしたことで、今回の会議では大きな成果に繋がり、良好な関係を再確認できたのは大変良かったです。

WIGE MEDIA AGは、ヨーロッパで最大のモータースポーツの映像関連の事業を展開し、今年から「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」を含む「ニュルブルクリンク耐久レース」VLN等、「ニュルブルクリンク」における映像権を全て有し、ニュルブルクリンクの運営委員にも名を連ねています。

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バッチのコレクターでもあり、初対面以来2個目のバッチを今日のバースデープレゼントとして、お渡し大変喜んで頂きました。

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「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」と「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」について、残念ながら日本ではまだあまり認識されていず、一部の雑誌に車種別のタイム計測が読者の興味をそそる内容で掲載されていますが、レースの内容や名称は一般的に「ル・マン24時間」に遠く及ばない感があります。世界一過酷な「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」の醍醐味をもっと日本のモータスポーツファンに知ってもらうため協力をお願いしたことで、来年開催の2011年「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」について、説明をさせてほしいと言われました。

その詳細内容のごく一部を記載します。第39回2011年開催の「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」では、世界中のポルシェファンを魅了し、ギネスブックにも載る大規模な企画を計画している。全世界の「ポルシェ乗り」が参加できるその内容は、9月のポルシェ役員会で決定後、世界に向け発表されるであろう。

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他に2輪による多彩なイベントも企画していて、ベンツアリーナでのジャンピングやグランプリコースでのウィーリー走行、ハーレー50台による競技等、観客動員数の拡大を計るために今までになかった内容と規模でポルシェのイベントを組合わせて計画しているそうです。開催期日はドイツの祭日に当たる6月23日(木)から26日(日)で決定したそうで、過去最大の観客動員数30万人を見込み準備を進めているそうです。

次回の訪独で9月14日にゲオルグ・フォルムヴァウム社長との会議を予定していて、更に詳しい内容を公開する形でお伝えできると思います。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 262
2010.09.06

相変わらずどんよりとした曇り空で時折、霧雨の降るはっきりしない「ニュルブルクリンク」の天候です。
10時半から13時までの会議が終った後「マンタイレーシング」を訪ねました。この後、ホテルの精算を済ませ明日の帰国前、昼からメーカーの視察をしてフランクフルト空港に向かうことになります。大きなバナナか一人乗りのカヌーのような形の梱包は「ムラタチューン」への素晴らしいお土産です。風袋が大きい分、随分と立派に見えます。事前に運賃計算をするため計測をしたところ28㎏でした。梱包資材はアデナウのホームセンターで調達しましたが、価格は日本と同等です。日本への到着は船便で10月5日を予定しています。「ムラタチューン」にお越し頂き、ご覧頂くのが楽しみです。

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明日9時、フランクフルト空港から先発するウーヴェ・フルークさんとは、12時間違いの8月20(金)21時過ぎに「ムラタチューン」で再会することとなります。二日後、日本で会いましょう。昨日撮影仕切れなかったエンジンルームを撮影中の監督の様子を見に移動します。

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昨日、ヨルク・フレッフェンさんの撮影があまりできなかったので、今日更に追加で監督自らがカメラを回すこととなりました。先日から弟子の下で作業を進めていた3.9L、450馬力のエンジンは、今日中に組み上げてしまうそうで、いつもながらリズムに乗った手際良い手順で進められています。作業を素人の目線で観察していると、昔映画で観た砂漠の民が、日干し煉瓦を積み上げて家を作っているがごとき簡単に見えてしまうのが、何とも不思議でなりません。

ヘッドを組み付け、カムハウジングをビスで止めています。

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次にカムシャフトを載せ、スプロケットにチェーンを組み付ける手際のよさは、屋根職人が、瓦葺きの下地作りで小さな釘を口から次々と出して、屋根板を止めていくがごときのリズムでエンジン各部を組み上げて行きます。

リズムに乗った早さは、まさにゴットハンドです。

カムホルダーをヘックスレンチで固定していますが、不思議なのはメカニックの皆さん誰もの指と爪が、いつもとてもきれいなことです。同じファクトリー内で、同じ仕事をしても、日本人のように指と爪の間が油で黒くならないのは、どうしたことでしょう。

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午後の休憩時間、「マンタイレーシング」のファクトリー内、洗車場の一コマです。
一昨日、帰路のアウトバーンで故障し寝不足をきたしたウーヴェさん通勤の足の一台、ブラバスです。

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997カレラでもついて来られないよ。と自慢?の愛車の1台です。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 261
2010.09.05

ミハエル・ノイヴァウアーさんとブリリッテ・シャラーさんが二日間の撮影を終えミュンヘンに帰られた後、一旦ホテルに戻りいつものイタリアンレストラン、ラ・ランテルナで17時半から「マンタイレーシング」のウーヴェ・フルークさんと来日の打ち合わせを行いました。スケジュールは既に決まっていて、明後日19日フランクフルト空港発、成田空港着は、翌20日8時15分のスイスエアーです。お盆と夏休みの影響で日本行きの飛行機は満杯で、ようやくこの便を確保しました。8月31日まで「ムラタチューン」に滞在し「マンタイモータース」のしなやかな足廻りの調律とレースで培われた「ポルシェ整備」全般の技術指導です。離日は9月1日13時、成田空港発で確定しました。
そのウーヴェさんは昨夜、いつも通りに作業を終え帰路に付きましたが、愛車のBMWがアウトバーンの途中で故障し、ADACのレンタカーで帰宅したのは夜半過ぎで、シャワーを浴びそのまま出社したそうです。大きな身体は伊達でなく、今日の仕事をいつも通りに消化し我々との打ち合わせの後、19時半過ぎにレンタカーでフランクフルとを指し帰宅しました。別れの前にラ・ランテルナでいつも通り、記念撮影をしました。3人のうち左の人がこの後、明日の主人公となります。

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一夜明けた翌18日(水)は10時から会議が予定されています。昨夜でホテルを引き払い会議の後ホテルに戻り精算です。帰国前に「ニュルブルクリンク」のお土産を買う監督にお付き合いし「ニュル屋」に行きました。ガソリンスタンド脇の駐車場で初めて見るナンバーの車が止まっています。珍しさから暫く眺めていると買い物を終えた若い男性が戻って来ました。ロシアから来たのですかと訊ねたところモスクワから来たそうです。陸路バルト海に出て、スエーデンに渡り、再びフェリーでドイツに入ったそうです。あなた達は日本から来たのかと質問され東京から来ていることを伝え、初めて見る珍しいナンバーだから、ぜひ写真を撮らせてほしい少し待ってと頼み「ニュル屋」で買い物をしている監督と上の写真の人を呼びに行きました。

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買い物をすませ店から出てきた二人を見て?ロシアの青年は、急に「ポルシェ997GT3」に飛び込むように乗り、急いでいるからと走り去ってしまいました。
何としたことでしょう。
この誤解の原因は。

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