新着情報

ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 280
2010.10.07

「スクーデリアハンセアート」第3日目最初のトレーニングカリキュラム「オペルスラローム」が終了しました。全12セクションの中で、ここだけ優秀なドライバーの表彰が行われます。担当インストラクターのクラウス・ポーターさんとカリー・スチェストックさんの講評のあと3位の表彰から始まりました。第9グループ23台参加中「ポルシェクラブ六本木」から参加し、春に続き連続2位で表彰されました。美しい走行ラインが評価され2回連続で表彰されることは、本当に素晴らしいことです。日頃、富士スピードウェイで鍛えた成果です。

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「スクーデリアハンセアート」開始前日の夜半にフランクフルト空港に到着したメンバーの半数は、イベント当日の真夜中にホテルに到着する厳しいスケジュールにも関わらず疲れも見せず3日目を迎えました。皆さんご覧の通り元気がみなぎっています。1位は「ポルシェ997GT3CS」に乗るステファン・ストロベルさんでした。カリキュラム開始直後の基本走行は追い越し禁止ですが、その後行われた2回は、スラローム区間以外追い越し可能となり参加者はそれぞれ自分の車に合った走行を楽しみました。因みに1位のミニカップを獲得した「ポルシェ997GT3CS」は「マンタイKW」のサスペンションキットの装着車でした。

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次のセクションは、やはりグランプリコースでのカリキュラムです。スタートラインから1.5㎞先を右折し、コンチスパンゲを経ての周回コース3、626㎞です。
明日の審査ポイントの走行ラインについて説明がありました。メルセデスアリーナから1㎞ポスト右ゼブラを一杯まで詰めて行きイン、イン、アウトとゼブラを丁寧に走りカストロールS字に抜けるグランプリコースで最も難しいコーナーが連続します。1㎞ポストで充分に速度を落とし、丁寧なアクセルワークで立ち上がらないと、たちまち先のコーナーは、ばらばらなラインになってしまいます。ドライバーは最も技量を必要とされ、インストラクターは評価し易いポイントで採点をします。

昨年同様にピットロードでグループ全員の記念撮影が行われました。セクションインストラクターを除く第9グループの皆さんです。

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全員の集合写真にセクションインストラクターが入っていなかったので「ポルシェクラブ六本木」の参加メンバーが加わり記念撮影をしました。撮影主旨が分からず慌てて遠慮したドイツ人も仲間になり賑やかになりました。

ピットロードを出てグランプリコースを一周後、コース内で旗の説明に入りました。セクションインストラクターのウォルフガング・メインケさんが手にする旗は何かご存知ですか。富士スピードウェイのブリーフィングでは見たことがない旗です。ここ「ニュルブルクリンク」そして規則に厳しいドイツでは使われることがあるようです。

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グランプリコースで特に興味を引くのがインディースタートです。「ニュルブルクリンク」のペースカーであるアウディーR8がドイツ国旗を掲げ周回をしピットロードに退避後、イエロー信号の点滅がGOに変り、全車一斉に第一コーナーに向けフルスロットルで加速します。ゼッケン順のローリングですから「ポルシェクラブ六本木」のメンバーは、後方からの追い上げとなり、素晴らしい緊張感の中でのスタートとなります。第一コーナーまで直線で丁度500m、メルセデススタンドを目指し下りコースの先は右の急カーブに向け加速、ブレーキング、アウトインアウトとスリル満点のスタートです。

コースの写真を拡大してご覧下さい。

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次回に続く

ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 279
2010.10.06

「スクーデリアハンセアート」3日目の朝、昨夜の雨でグランプリコースはウェットですが、朝から雲ひとつない好天に恵まれました。日の出前の気温は1℃でホテルの牧草地に面した駐車場の車はフロントガラスが結氷、解凍に時間がかかり、8時スタートの間際にサーキットに到着しました。第9グループはコース入口のすぐの右側が集合スペースです。身の引き締まるような冷気の中をそれぞれの集合地点に急ぐ参加車輌です。毎日8時丁度にイベントで最も遠いセクションのグループがスタートします。第9グループはグランプリコースのカリキュラムですから、スタートは最終となりました。顔見知りの参加者、インストラクターが次々と移動して行きます。

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第9グループは最後尾のスタートですから、周辺の車がいなくなってから、2010年秋の「スクーデリアハンセアート」「ポルシェクラブ六本木」の参加者全員で記念撮影をしました。手袋がほしい気温です。全グループの移動が終了し、最後に我々のグループがダンロップタワーのスラロームセクションへ移動開始です。

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グランプリコースの全長5、184mの2㎞ポスト、フォードカーブすぐ先に全車が集合し、今日最初のセクションもコース説明から入ります。インストラクターのクラウス・ポーターさんのコース説明から始まりました。先程までの「アイフェル晴れ」は、このセクションに移動した頃から南の風に乗って薄雲が出てきました。西の風ではありませんから、天候が崩れることはないでしょう。

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気温7℃、参加者は全員ポケットに手をいれ肩をすくめています。朝8時少し過ぎ朝日の影が長く尾を引いています。このセクションも2グループに分けてのトレーニングとなります。タイヤの中にパイロンを入れ接触時の処理をなくしています。車がタイヤに接触すれば当然ボディーへのダメージはあります。この方法は日本では考え難いです。今回のパイロンスラロームは、前回のようにアクセルワークではなく高速ハンドリングの練習です。早い車は前の車にぴったり追尾する形となりますが、追い越しは禁止されています。ドイツカラーのストライブが入った2台の997GT3は仲間で後方から追尾するホワイトの997GT3は「マンタイKW」のサスペンションキットを装着しています。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 278
2010.10.05

「スクーデリアハンセアート」二日目の昼食時間は、13時から14時40分まで1時間40分設けられています。昼休み前半の1時間は初参加、初心者向けのフリー走行帯で午前のカリキュラムが終了し、一旦グランプリコースに戻ってから「ノルドシュライフェ」に向けスタートできます。14時まで走行後、昼食をとることとなります。ここでの初心者とは「スクーデリアハンセアート」への参加回数で区別しています。ですから独自にコースを走っても初回の参加者は初心者グループに分類されます。14時から40分間は、経験者グループの走行帯です。今春、我々の参加した第4グループのフランス人カメラマンが、グランプリコースから私達のいる昼食会場へエールを送ってくれました。

午後の第4セクションは「スクーデリアハンセアート」が開催する「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」の最終セクションです。ニッサンGTRを先頭に第9グループの23台が待機する18㎞ポスト付近です。

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正確には18㎞ポスト手前からスタートし、「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」二番目のカルセール「クライネスカルセール」を経て20㎞ポスト手前ドッチンガーホーエまでのセクションです。その先はティヤーガルテンまで約3㎞ほぼ直線が続きます。カリキュラムスタート前のひと時をいつも「ニュルブルクリンク」を訪ねるたびに会う「ニュルブルクリンクのポルシェ遣い」で、本業は数学者、「ニュルブルクリンク」を走ることを趣味とするアイさんが見学に来ていました。「マンタイレーシング」の足廻りにチューニングした「ポルシェ997GT2」を愛用し「ポルシェクラブ六本木」の会員は、何人も彼のパッセンジャーシートに身をゆだねています。

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8月のブログにも書きましたが、遥か先まで直線が続くドッチンガーホーエからの眺めです。レースであれば直線に向け加速と同時にメーター類のチェックをしながら、ほんのひと時の安らぎを覚える区間です。占有走行では140㎞位まで速度を落とし、グランプリコース直前のティーアガルテンまで周辺の景色を眺めなながらドライブを楽しみます。直線でがんばって高速走行する不経済性を考え最近は、そのような走り方にしています。
アウディーの看板の外、コース左の一般道に「ニュル屋」のパラペットが見えます。

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直線から逆方向「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」最後の高速カーブ、ガルゲンコップ方面を眺めました。坂を上り切り右下りの緩やかなカーブをアウト一杯に寄せ、アクセルで調整しながらインのゼブラから直線アウトに向け加速します。「ノルドシュライフェ」で真剣勝負のつもりで走るのはここ迄で、アウディーのアーチの看板付近で高出力車との差は歴然と出ますから、この先はアクセルを緩め経済速度で流すような状態で直線を走り抜けます。

今日のカリキュラムは全て完了し、最後のミーティングがコース上で始まりました。この後、初心者は別途トレーニングセンターで講習があります。

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「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」19㎞ポスト中間点から、20㎞ポストを経ての眺めです。直線コース両脇に一般道が並行して走っています。この区間は道路が3本並行しています。コース右はツーリスト走行口に向う東からの取り付け道です。それぞれの道路はほとんど直線ですが、地形に合わせ大きくうねっているのがご覧いただけます。この直線を高速で走行すると足廻りは敏感に反応しバンプ、リバンプを拾い、身体は常に上下動しますから、富士スピードウェイの直線とは大きな隔たりです。

今日最後のミーティングが終わる頃に西の空に怪しい黒い雲が現われたと思う間もなく、ポツポツと大粒の雨が降り初めました。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 277
2010.10.05

16㎞ポスト「エッシュバッハ」から「ブルンヒュン」通称ギャラリーコーナー16.5㎞を経てアイスカーブに至る急な下りとカーブ後、空に向って上るコースが続きます。その後写真で見る左、下りカーブに出て来てスラロームをほぼ直線で駆け下ってきます。このセクションのみ、2グループに分けてのカリキュラムですが、17㎞と表示された看板の先にニッサンGTRを先頭に12、3台が待機しています。ドライバーは写真撮影位置に待機し同一グループの参加者のテクニックの見学です。この間、昼食前にも関わらずソーセージがおやつ代わりに出ました。7時の朝食の後、既に12時を回っていたので、塩あじが効き過ぎているにも関わらず妙に美味しかったです。

スラロームの中間地点を4速全開で下り、ジャンピングスポットを通過、タイヤを浮かせ着地後ポンとブレーキを掛け、4速のままゼブラに沿ってきれいに直進してきます。後ろソーラパネル付近をルノーの1.5ボックスが丁度左にハンドルを切り直線ラインに入ってくるところです。そのすぐ先アウト側は外に路面がたわんでいて慣れないと、このラインでの走行は相当の決断と勇気を必要とします。

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ルノーの1.5ボックス車も同様にゼブラに沿って直進してきます。グリーンとの境目でハンドルを右に軽く切り固定したままジワーのアクセルを吹かし排水口1mを通過して行きます。今日はドライですから1mのラインですが、ウェットの時は更に1mアウト側のラインとなります。

「ポルシェクラブ六本木」第3走者はジャンピングスポット通過直後に既にハンドルを切り初めています。

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同様第4走者はゼブラから離れジャンプ後、既にハンドルを切り始めています。各インストラクターが全コース24ポイントで審査し、持ち点10の減点方式で減点が少な参加者が表彰されます。他の人の走りを観察することは大変勉強になります。写真右は「ポルシェクラブ六本木」からの参加車です。審査ポイントを通過後スタート地点に戻るときインストラクターのハンスガンツァー・ミューラーさんが1台ずつ止め、一人ずつの走行ラインやドライビングポジションまで講評をしてくれます。2台のポルシェに挟まれたルノーの車高がいかに高いか比較できます。目線はポルシェのルーフの位置です。ブラインドコーナーと3次元の激しい動きの「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」に2.5Lでは非力ですが、終始美しい走行ラインで審査員を魅了し表彰式では見事3位の栄冠を手中に収めました。

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スタート地点に戻る際、1台ずつミューラーさんが注意点を指摘し、より美しい走行ラインでの走り方を指導してくれます。「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」は連続した複合カーブでも、ほぼハンドルは固定したままアクセルコントロールをしながら走るコーナーが多いです。基本ラインを確実に習得することで、その先の応用が可能となります。物事の成り立ちは何事も基本に忠実であることが大切であると言うことでしょうか。プラッツガルテンでスナップです。

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11時30分から開始した第3セクションは12時45分に終了しました。朝の雨は上がり10時過ぎから急激に晴れてきたのですが、このセクションが終了と同時にまたパラつき始めました。アイフェル高地と言うより「ニュルブルク」の天候の特徴です。雨も何のその、とにかくお腹を満たしたい思いで一杯です。グランプリコース内、ADACのVIPルームに設けられた昼食会場へと隊列を組んで急ぎます。我々のグループがセクションの最終ですから、昼食会場に最も近い距離にあります。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 276
2010.10.04

話を2ブログ戻します。カリキュラム初日、午前中最後の第3セクションは、徒歩でセクションのポイントごと、ハンスガンツァー・ミューラーさんの説明を受けました。全セクションの説明が終わり中間地点の待機所に戻る参加者です。左写真中央コース右側がレース時の緊急退避場で、このイベント時の待機場です。すぐ脇には一般道が走っています。2グループに分かれた後発グループは、ここで先発グループのドライビングテクニックを見学することとなります。スラロームの下りコース、アウト側の逆バンクに逆らわず、微妙にアクセルコントロールしながら、ほぼ直線ラインで加速し下って来ます。オレンジのポルシェ964は、少しハンドルを切るのが早いと言うような学習をできるのが、このセクションの特徴です。他の参加者の走行ラインを見学するのは大変勉強になりますが、「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」に限って言えば、相当コースを熟知しないと理想のラインを走ることは、実際には不可能に近いです。

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第9グループ前半の最終車輌はポルシェパナメーラです。今朝最初のセクションへの移動中、13㎞ポスト手前のカッセルヘンⅢでガードレールに接触したポルシェ997タルガのオーナーの代車です。「スクーデリアハンセアート」初参加でのアクシデントでしたが、午前中最後のカリキュラムでパナメーラを調達し、先に述べた緊急待避所入口から入場し参加できました。車に慣れないのか、コースに慣れないのか、ゼブラから離れての走行ラインです。

3回目の反復走行後、赤旗が出てハンスガンツァー・ミューラーさんがドライバー、一人一人に改善点の指摘と提案をしてくれます。ICコーダーの録音を聞きながらの指摘は、走行ライン、ハンドル、アクセル、ブレーキのみならず頭の傾きにまでに及びます。

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前半グループが5回、反復練習をした時点で待機していた後半グループと入れ変ります。最後尾の車輌はライトを点灯し、待機の駐車場所に移動と同時に後半グループのトレーニングが開始します。最後尾の車輌は常にヘットライトを点灯することで、反復練習の際、最後尾の車輌を目視確認し、安全が確保されてから先頭車両がスタートする合理的な運営手法で、グループ毎に自主的に運営されます。先頭グループの車輌が待機の駐車場所に入ろうとしています。既に後発グループの車輌は一旦カリキュラム終了地点に向けスタートしています。

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