ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 501 2011.11.20
2011年10月7日(金)ポルシェクラブ六本木が主催するスポルトファーシューレ海外版ニュルブルクリンクノルドシュライフェの前夜祭です。スクーデリアハンセアート2011年オータムシリーズのファイナルトレーンニングが16時少し前に終了し参加者は一旦ホテルに戻りました。
18時からニュルブルクリンク場内のリンドナーホテルでウェルカムパーティーが開催されます。来賓と地元ドイツの参加者並びに日本からの同伴者を合わせると48名が参加しスポルトファーシューレ海外版開催事務局長の開会の辞で幕が開きました。
初めにニュルブルクリンクを知り尽くしたニュルブルクリンク公認のインストラクターでクレーマーポルシェのドライバーそしてポルシェクラブ六本木の特別顧問ウォルフガング・カウフマンさんの開催の挨拶です。
次はポルシェクラブ六本木スポルトファーシューレ校長 津々見友彦さんの挨拶と乾杯です。出席者は全員起立し神妙な面持ちで明日から始まるスポルトファーシューレについて聞き入っています。それに習って地元ドイツの参加者も中国から視察にきた方達も全員起立しています。日本人ならではの礼儀正しさはやはり見ていて美しいです。
ニュルブルクリンクノルドシュライフェにおいて初めて開催される記念すべき乾杯の杯を津々見校長の音頭の下で高々と捧げ、明日の安全を祈念し前夜祭が始まりました。
食事の前に宿題があり参加者に協力頂きました。
明日のスポルトファーシューレの参加誓約書へのサインです。
全員が一堂に集まる時間がなかなか設けられず前夜祭は海外の参加者も出席しているので時間通り開会しました。
少々無粋な感もありますが自己責任を最も重んじるお国柄ですから、これは重要です。それは参加者の自重にもなり自然と事故防止に繋がります。
次回に続く
ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 500 2011.11.19
今朝は10月22日(土)に行われた2011年第10戦のニュルブルクリンク耐久レースVLNシリーズ最終戦の模様とマンタイレーシングの近況を掲載します。
ポルシェパラノイアは書き始めてから今日で500回を数えました。
長い間拙文をお読み下さいまして心から感謝申し上げます。
500回目はニュルブルクリンク耐久レースで活動し続けたマンタイレーシングの来年以降の去就について記載いたしました。
何卒、今後ともポルシェパラノイアをお読み下さいますようお願い申し上げます。
本文はマンタイレーシングの広報誌を翻訳し一部注釈を加えました。
先月10月22日(土)に行われたニュルブルクリンク耐久レース VLN 第10戦はマンタイレーシングのイエローグリーンのポルシェ997GT3 R がハットトリックを目前にした素晴らしい走りで多くの観戦者を魅了した。
予選で2度に亘る驚異的な周回タイムを出したゼッケン11号車は、今シーズン最終のこのレースにおいて計画通り久々にポールポジションに付いた。
ドライバーはファースト ドライバーのマーク・リーブとルーカス・ルーアのコンビで参戦している。
フォーメーションラップでノルドシュライフェからグランプリコースに突入した瞬間のトップ集団が繰り広げるつば競り合い。
ポールポジションからスタートしたポルシェのワークスドライバー マーク・リーブが乗るマンタイレーシングのイエローグリーンのポルシェ997GT3 Rはトップグループの先頭でスタートを切った。第1コーナにおいて既にライバルを引き離しにかかる素晴らしい走りを見せる。
2位以下を引き離し驚異のスピードでアタックするマンタイレーシングのゼッケン11号車
マンタイレーシングは今までのレースでは敢えて無理をすることなくトップグループの中盤を走るレースを展開してきた。
このレースは今シーリズのファイナル戦であり、今期このシリーズの3勝目を成し遂げるためレースは全て計画通りに進み充分注意をしながらレース展開を進めた。
しかし、14周目で予期せぬ出来事がおきてしまった。
ルーカス・ルーアが2番手で走っていたとき加速しなくなってしまった。
ドライブシャフトの修理をしている間にオラフ・マンタイは決断を下した。
私はこのレースを冬期休暇の前の勝利で決めたかったが、かなわなかった。
そしてマンタイレーシングの勝利とは関係なく、このレースをファンに捧げたかった。
しかし、ファンは我々だけのファンではなく、また我々のチームだけのファンでもない。
なぜならファンはレースのファンであり、この素晴らしいコースのファンである。
ハリボーGT3 R 第10戦VLNでポルシェの中でベストランキングとなる。
ハリボーGT3 R がベストポジション ポルシェとしてシーズン最終戦でポルシェの旗を掲げた。
リヒャード・べストブロックとマイクシュト・スベアークの二人は4時間耐久レースのノルドシュライフェで総合4位でゴールラインを切った。
例え表彰台に上ることを逃しても私は特にマイクシュト・スベアークの活躍を賞賛する。
マイクはアマチュア周回タイムとしてはリヒャード・べストブロックと同等の走りをしたから素晴らしかった。
新しいコンセプトのポルシェ997GT3 R が縫い目模様のルックでスタートに付いた。
常連のクルム・バッハに初めてクラーセンとカインツの助っ人に加わった。そしてクルム・バッハはトップのゼッケン11号車の8分04秒の予選タイムに対し8分12秒のタイムで5位のスターティングポジションを獲得した。
ファーストドライバーのカインツはスタート時の激しいつば競り合いに慣れていたのでクラーセンへは6位で引継いだ。
クラーセンがタイヤトラブルでボックスに入った時点で5位まで上がっていた。
私はベアークヴァーク(11km)でコース上に落ちていた壊れた破片を踏んでしまいそこからは用心してローギアだけでボックスまで車を引っ張ってこなければならなかった。
この事故で貴重な数分を失ってしまい順位は15位まで落ちた。
その後エンジン不調で車を引きずった状態で残りの8周を走った。過去のレースの不運は今日のレースでも、なお付きまとった。
しかし、それでも総合8位で走り切ることができた。
あのタイヤトラブルで時間をロスし、懸命にタイムを取り戻したとクルム・バッハはレースを総括した。
クラス優勝の常連ポルシェCUPは、今シーズン最後のレースで幸運を掴めなかった。丁度イエローグリーンがリタイヤした頃、クラウリング、コーラー、マンセル組は14周を走り終えていた。
しかし、右ドライブシャフトが折れてホイールが外れてしまった。
外れた右の後輪が私を追い越していき事態が解った。その瞬間大きな音がしたが衝撃は感じなかったとクラウリングがコメントしている。
幸運にもガードレールに衝突せずにすんだので、レースを中断するまでには至らなかった。
マンタイレーシングは2012年も継続してお客様のためにポルシェ911で参戦する。
しかし、イエローグリーンのポルシェ997RG3 R はもうレースには参戦しない。それは、ニュルブルクリンク24時間耐久レースも該当する。
オラフ・マンタイはレース終了後再度明らかにした。
質問に対し、我々は他の国際的モータースポーツのレースでの展開を模索している。
我々の目指す独自のポルシェによるレースを将来見いだすことができるか。今後の動向は暫く時間をおいてマンタイレーシングのホームページに掲載されるだろう。
ポルシェパラノイアと題した初回の投稿は2009年からです。
きっかけはマンタイレーシングが前年ニュルブルクリンク24時間耐久レース史上初めて3連覇を成し遂げた翌年です。5月23日(土)と24日(日)に開催された第37回2009年ニュルブルクリンク24時間耐久レースで奇跡の4連覇を果たした直後の2009年6月5日からポルシェパラノイアと題し書き始めました。
今年6年にして5勝できたことは単に奇跡という表現では言い尽くせない快挙です。
そして、今回の500回目でマンタイレーシングのイエローグリーンの主力車が第一戦から退くと言う残念なお知らせは何かの縁かもしれません。
参戦車輌とドライバーは参戦を続けるお客様に引き継がれる模様です。
今後も新たな展開を楽しみに応援してまいります。
次回に続く
ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 499 2011.11.18
10月6日(木)午前中のカリキュラムをもって2011年オータムシーズンのスクデリアハンセアートのドライビングスクールは全て修了しました。終了後直ちに昼食を済ませ昨夜ニュルブルクリンクに到着した2陣と合流するため12時45分に一旦グランプリコースの駐車場に集合しました。
13時からマンタイレーシングのファクトリー見学です。広報担当のヤン・エレンさんの説明で、まず受付ホールで履歴と戦績の説明がありました。
37名が受付ホールに集まると2台の優勝車輌が入口の左右に置かれていますから見学者で一杯となり相当混み合った感じです。
しかしファクトリー内でヤンさんを中心に固まって説明を受けている時はご覧の通りでファクトリー内の広さをお分かり頂けます。
メカニックは場内に散らばって整備に専念しています。
2週間後の10月22日(土)に開催されるニュルブルクリンク耐久レースVLN第10戦に向け必勝体制で準備を進めています。今シーズン最後のレースでこれが終わると11月から3月初旬までニュルブルクリンクのレース活動は休暇に入ります。
それまではレース車輌の整備に追われていますから、冬季休暇のこの時期を利用し一般車両のチューニングとコンプリートカーの製作に取りかかります。
しかし一番重要なのはレースカーの開発で、新車開発と合わせレースのないこの時期に重点的に行われます。
第1陣のスクデリアハンセアートに参加した皆さんは15時過ぎからファイナルテストが行われます。14時でマンタイレーシングのファクトリー見学を終了しグランプリコースに戻りました。第2陣の皆さんは約2時間の自由行動の後、18時からのポルシェクラブ六本木のウェルカムパーティーに出席です。
マンタイレーシングの応接室で15時から雑誌社の取材が始まりました。
39回目のニュルブルクリンクレース史上初めて今年6年目で5勝、4連覇の偉業を成し遂げたマンタイレーシングのオラフ・マンタイさんのインタビューが行われました。取材の模様は今月26日と12月7日に発売される自動車専門誌に掲載されますのでお読み下さい。
次回に続く
ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 498 2011.11.17
スクーデリアハンセアートの参加者は10月1日(土)にフランクフルト空港に約4時間遅れで到着、ホテルには23時過ぎに着きました。翌日2日(日)は時差ボケ調整で10時から行動を開始スクーデリアハンセアートの受付と明日から走るニュルブルクリンクノルドシュライフェのコースの下見等に忙しく、瞬く間にカリキュラム最終日の最終セクションを迎えました。
ホテルを出た朝のうちは曇天でしたが、今は雲の切れ間から日も差し初めました。
最終日の4日目は午前中の2セクションのみで全てのカリキュラムが終了します。写真は最終セクション12kmポストのクロスタータールです。カルセールを経て14kmポスト手前のホーエアハットまでの2kmのセクションですが終盤に誰もが強烈な印象で残るセメントのすり鉢状のカルセールがあります。
コース上にビニールシートでできたコース図を広げブリーフィングが開始されました。昨年までこのセクションは日本語の堪能な日系ドイツ人のアンドレアス・ケラーさんが4年間担当し、更にその前任者は医大教授ベアント・シュティーゲル博士でした。
今回からスベン・ヘーゲルさんが担当します。
コース上に広げられたコース図はクロスタータールからカルセールを経てニュルブルクリンクの最高地点ホーエアハットまでの約700mはつづら折りの三重に重ねたコースとなっているのが大きな特徴でコース図をご覧頂くとお解り頂けます。なお唯一このセクションのみ最高地点のホーエアハットで左鋭角に曲がり直線の下り勾配25度ほどもあるコンクリート製で滑り止めが刻まれた迂回路を通ることでスタートポイント近くに戻れるようコース設定されているのが特徴です。
ニュルブルクリンク最高地点ホーエアハットを過ぎ少し下った地点でカリキュラム最後のブリーフィングです。参加者からの質問に第9軍のローター・マインツァハーゲン団長か丁寧に回答しています。ローターさんの鶴の一声で日本から参加したポルシェ乗りの皆さんは2班に分かれず全カリキュラムを受けることができました。心から感謝申し上げます。
全てのカリキュラムを無事に終了することができグランプリコース2階に設けられたADACのVIPルームでスープ、パン、ソーセージ、サラダなので安息の昼食を楽しんでいます。
沢山の取材ができたでしょうか。
次回に続く
ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 497 2011.11.16
スクーデリアハンセアート3日目が終了後マンタイレーシングを訪ねました。今夜の食事にウーヴェ・フルークさんを誘うためです。
ファクトリーは10月22日(土)に開催されるVLN第10戦の最終戦に向け寸暇を惜しんで整備にいそしんでいます。
体育館より広いファクトリーのそこかしこに散らばって1人だったりペアで整備をしていますが全く話し声は聞こえずウーヴェさんに声を掛けるのにも小声で話しかけ用件のみ伝え、YESかNOの回答を聞くだけです。それでも17時には全員作業を終え70km、80km運転して帰路に着きます。いつもならウーヴェさんも作業を終えるのですが今日は切りの良いところまで続けるようです。
19時30分いつものイタリアンレストラン ラ・ランテルナ会うこととしました。
夜風にはためくポルシェクラブ六本木の幟です。
ニュルブルクリンクノルドシュライフェで開催されるポルシェクラブ六本木が主催するスポルトファーシューレ海外版に参加する第2陣がフランクフルト空港に到着し18時過ぎにバスでニュルブルクリンクのホテルに向かっています。
ホテルに到着後ラ・ランテルナに来ることとなっていますが、その目印と歓迎の幟です。
17時から夕食が始まりました。レストラン2階の一番奥を貸し切りお客様はウーヴェさん一人をお呼びしてのパーティーは、めいめい好きなメニューで注文し、ワイン、ビールで乾杯です。ワインを飲みながら食べるムール貝は格別美味しいです。大きな皿に山盛りにしで出されたワイン蒸しのムール貝です。
2陣はまだ到着しませんがスクーデリアハンセアートに参加した皆さんは一日の緊張から解放され空腹は我慢の限界です。
メインの料理が出される迄の合間にウーヴェさんを紹介しました。
何人かは日本で既に会っていることとニュルブルクリンクノルドシュラフェは他のサーキットとは違うので充分注意して走ってほしいとニュルブルクリンクを知る誰もが言う挨拶がありました。
21時過ぎようやく2陣が到着しました。時差ボケもないのか皆さん元気一杯で3日間走り続けたスクーデリアハンセアート参加陣はその威勢に押され気味です。明日、明後日の天気予報が最も気掛かりでオーナーのマウリーさんに聞いたところ曇りだそうだが、ここの天気は予報と違うから当てにならないよとあっさり云われてしまいました。
その後、色紙を持って来られ今夜食事に来てくれた全員にサインをするよう求められました。それを聞き全員少し緊張した面持ちとなりましたが、中央にポルシェクラブ六本木のシールを配し全員がサインをしてお渡ししました。ラ・ランテルナを後にしたのは23時すぎでした。
次回に続く