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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 563
2012.03.15

氷上トレーニング最終日の朝8時前に八千穂レイクに到着しました。
白樺林の間道から北側の山裾と堰堤の間のなだらかなスロープを使って八千穂レイクの氷上に下りるようになっています。
斜度は緩やかですから低温が続けば湖面に張りつめた氷は膨張し行き場を失い堰堤にせり上がってきますから、導入路にも同様の現象が発生します。
開催日初日は前日に続き、太平洋に中心を持つ高気圧が中部山岳地帯まで張り出し暖かな好天に恵まれました。日差しは春を思わせ一日ほとんどむき出しの状態だった氷面を照りつけました。
標高を考慮してもイベント初日から日中の気温は5℃前後の高温が続き、硬質だった氷は少しずつ緩んでいたと思われます。

その影響が表立って現れたのが氷上トレーニングの最終日です。
コース入口近くの氷に発生した亀裂は、夜間に降った雪に覆われ、気温が低下しなかったことも影響し、導入路の接点付近で陥没したまま表面に吹き出た水は凍結せずご覧の状態となってしまいました。
例年なら大寒のこの時期、日中多少冠水しても夜間の気温低下に伴い完全に凍結するのですが。

今年の大寒は思うに任せず自然相手では成す術がありません。

ウィンタートレーニング
ウィンタートレーニング





結氷した箇所からコースのスタート地点に集まり主催者の事務局の皆さんが氷上の事務局の市川さんと協議をしています。
問題は一点で、もしそうなった場合の対策が建たなければ中止やむなしの決断を迫られました。

ウィンタートレーニングウィンタートレーニング




あれこれと対策を討議した結果、最終結論を出す時を迎えました。
4日目の9時、今朝は雪は降っていませんが、ガスが湖面一帯を被い、時には50m先が見通せない程の霧が被う天候です。

今日の参加者全員が集合し、今回のウィンタートレーニング最後のミーティングです。最高責任者で氷上の事務局市川さんからコース状態の説明が発表されました。

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次回に続く

ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 562
2012.03.14

昨日の氷上トレーニング開始時の導入路とジョイント部分の氷の状況です。
未明の降雪でコースの氷面が覆われ保温状態となり表面がグサグサのかき氷状態になり始めています。今後の記録に留めるため撮影しました。
キャンドルトレーニング2日目の終盤を迎えました。
雪の壁に乗り上げたトレーニングの参加車輌を引き出すと背中は汗が伝うほど温かく常に体を動かしていたなら寒さは苦になりません。
今夜のように上信越の山岳地帯で雪が降ると関東地方は乾燥した北風が吹き気温が低下し東京はかなり寒いはずです。

トレーニング中のヘットライトに浮かび上がる先行車と、闇を切り裂くような白光色の光りの帯は湖水の西に連なる山裾、その唐松林の中のホテルから漏れる灯火と対照的です。 

ウィンタートレーニングウィンタートレーニング




キャンドルトレーニングが終了後、ホテルに戻り遅い夕食を兼ねたパーティーが開始しました。
富士スピードウェイで開催されるレーシングコース以外のショートコース、P2、ドリフトコースでいつもインストラクターをお願いしているDr.原中さんの挨拶と乾杯の音頭でパーティが始まりました。リゾートホテルの150人程も入る広い宴会々場を貸切って20数名のパーティーですからともかく贅沢なスペースでご覧の通りです。

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現役のレーサーでインストラクターのニコ・カストラップさんと日本のモータースポーツの先駆者、津々見友彦校長先生が楽しそうに語り合っています。
やさしい笑顔は孫と話しているようにさえ見受けられます。
津々見校長先生の心温まる気遣いと温厚な人柄は誰からも好かれポルシェクラブ六本木はいつも陰で支えられています。
昨年10月に開催されたスポルトファーシューレ海外版は多忙にも関わらずニュルブルクリンクまでお越し頂きました。
真摯な姿勢と社交性は大いに見習うべきでモータースポーツに関わる人間として今後、範とすべき方です。

第4回ポルシェウィンタートレーニングの席で婚約の発表をしたお二人を囲みパーティー参加者全員で記念撮影です。
カメラはいつのように菊池カメラマンです。

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次回に続く

ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 561
2012.03.13

新雪に被われた純白の湖面
ヘッドライトから放たれる光の帯は所々小さな光りの粒となって連なっています。
この神秘的な光景はレンズを通してのみ捉えることができる幻想的な光景で人の目で見ることはできません。
にび色にそしてモノトーン、時には青味を帯びた中に赤や黄色のテールランプが浮かび上がり美しさを際だたせて見せます。 

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昨日、今日、日中は暖かいかったとは云え大寒を迎えたこの時期は日が落ちると靴底から氷の冷たさが浸み通し伝わってきます。
止んでは降り注ぐ雪が今また降り始めました。

解っていたつもりでいた解らない疑問が生じましたが、このブログを読んで頂いている皆様、お解りになりますか。
昨日の朝、降った雪はパウダースノーで降り積もった雪に息を吹きかけると飛び散ってしまう軽く湿り気のない雪でした。
今日、日中の気温は5℃まで上がり時間の経過に伴い断続的に降る雪は湿気を帯びてきました。
昨日の朝降ったパウダースノーと今日、日中に降った湿気を帯びた雪の重さの違いは分かります。
そこで生じる疑問ですが、降り積もったパウダースノーが気温の上昇に伴い重くなる理は何故なのでしょう。

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カメラで捉えると光軸の先は進むべき道筋を鮮明に照らし出していますが、ドライバーの視界から見ると、写し出された写真のようには見えません。
コースの走行面と両壁面は白一色で慣れないと動体視力がついて行けませんから、昼間と比べ慣れるまで視神経は極度に緊張します。
代わり周辺の景色は闇に包まれ見えませんから、身体と心のセンサーが敏感になってきます。
ジワーと氷面からタイヤを経てハンドルにシートに伝わってくる氷からの反応を的確に捉え対応する運転技術の感性を磨き込むことに最も集中できる時間帯を迎えました。  

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 560
2012.03.12

夕闇迫る八千穂レイクの西側に面する直線コースをフル加速で疾走するポルシェを撮影しました。
2題のボクスターを幻想的に捉えています。スパイダーの光軸の先には純白で真綿のような雪壁が映し出されています。日中断続的に降り続いた雪の壁に積もった雪は僅かに湿気を帯び重さが感じられる状況になり始めました。

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青森から参加したブラック&ホワイトのポルシェ964カレラです。
湖面に降り積もった雪の上に対角線上にそして後方からとヘットライトの光りが錯綜しています。ハンドルを握るドライバーは幻想的で美しいこの光景は目に入りません。
忙しく、時にはジワーと氷面からタイヤを経てハンドルにシートに伝わってくる氷からの応答を的確に捉え対応する運転技術の感性を磨き込むことに集中できる時間だからです。

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ベテランドライバーの2題です。
RUFの964とポルシェ993カレラです。
空冷の傑作車が直線をドリフトして走り去っていきます。
終日走ってもまずスタックしない運転技術はポルシェクラブ六本木がこのトレーニングを始めた時から参加した成果です。
プロであっても初めて経験する氷上トレーニングにおいて、こうは行きません。これが経験という雪ならぬ経験の壁で直ぐに超えることはできません。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 559
2012.03.11

今年で4回目となるウィンタートレーニングは2日目のキャンドルトレーニングを迎えます。
大寒と思えない暖かな日が2日続き、それに加え降雪も2日続いたためポルシェの屋根やボンネットに降り積もった雪が溶け始めました。水分を含んだボンネット上の雪は滴となり、したたり落ちる暖かな天候です。

気温が3℃以下になると雨は雪に変わり、5℃以上になると降り積もった雪は溶け始めます。
日中5℃の状況が2日間に亘り続きましたから、氷厚はあっても既に生じた亀裂面は、たわみによる摩擦から氷面下の水が噴き上げ冠水が始まります。
夕方になっても著しい気温の低下はみられず微妙なコース状況です。

忙しくキャンドルトレーニングの準備に取りかかるスタッフの皆さんです。

ウィンタートレーニングウィンタートレーニング



津々見校長先生も加わり、いつものメンバー、ルーフ整備のボルクスアオトスの吉田さん、マンタイモータースジャパンの大鹿さんがウォルフガング・カウフマンさんが運転するベンツのワゴンに積んであるLSDのキャンドルをカウフマンさんの指示したコーナーに設置していきます。

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キャンドルを設置する間、参加者は氷が安定していると思われる東寄りの外周コース直線に車を集め待機です。
その間も時折、雪が降り安定しない天候に変わりはありません。
気圧配置は予報が的中し、事務局としては気を揉むだけで全て自然に任せるしか術はありません。

ニュルブルクリンク24時間耐久レース スタート前に優勝候補のレーシングチームの監督が司会者のインタビューに後は “神のみぞ知る" と良く言っているのを聞きますが、その心境です。

闇のとばりが八千穂レイクを支配し始めました。
 
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