ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 909 2014.05.12
福島第一原発から西に延びる送電線です。向かうは電力最大の消費地東京でしょうか。
あの日以来3年有余送電はストップしたままでしょうが、そんな事情とは無縁に送電線は鉄塔を介し福島と東京?の間を手で結びあったよう延びています。
帰還困難地区内の無人の家屋です。
北に面したガラス戸は外れ、台所の壁に掛かるカレンダーもあの日のままです。
放射能汚染水の入ったタンク群と立ち入り禁止の帰還困難地区を区別する蛇腹状の柵と錠前です。
人の出入りは規制できても翼を持つ鳥や柵を通抜けるけものに、立ち入り禁止の規制はできません。
まして水や空気の規制はできません。
人工の構築物は3年有余の時間を経て自然に返って行きます。
自然は人の営みとは無縁に春の訪れを知り芽吹き美しい花を咲かせています。
沢に沿いの清水が湧き出る石の間にワサビが可憐な白い花を咲かせていました。
葉を一枚摘んで口にすると春の息吹と共に辛さと香りが口一杯に広がり自然の恵みを噛み締めることができました。
あの日から昨日で3年2ヶ月目を迎えました。
次回に続く
ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 908 2014.05.09
移動中に気になった標語の看板です。
“自然環境を守ろう”
“まちをきれいに”
そして、橋の名称は“安心橋”
この付近の放射能濃度はご覧の通りです。
ここに来る道中、都路を通過した所が最高値で21.4ミリシーベルトを表示しました。因みに手足のレントゲンでは0.01ミリシーベルトで、肺は16ミリシーベルトだそうです、
常磐線大野駅々舎です。駅前通りは人通りが絶え舗装のひび割れから生えた草が枯れ、寂しさとわびしさを感じます。
5月4日付№903のブログにアップしたアメリカ映画「渚にて」の謎のモールス信号を思い浮かべる様な光景です。
大野駅前にある事務所ですが、ガラスのなくなった窓辺で3年間、風雨に晒されバラバラになり、崩れてしまいそうなルーバーのブラインドの紐が無線機ではなくパソコンとハードディスクを撫でるように風で揺れていました。
ブラインドの事務所もそうですが、なぜか南に面した窓が外れ無くなっているのが目に付きました。
拙い説明は不要です。
お読み頂く皆様のご想像にお任せいたします。
次回に続く
ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 907 2014.05.08
5月4日付№903のブログにアップしたアメリカ映画「渚にて」の無人のサンフランシスコ市内を思い浮かべシャッターを切りました。
起伏した市内、道路両脇の電柱、こちらは2台だけですが乗り捨てられたままの車、路面電車をイメージした白い痕跡のセンターラインと不気味に霞がかった様子に似せるため少し逆光気味にズーム撮影しました。
大熊銀座?
人っ子、一人いない風の音しか聞こえない異様な静寂さは異次元の世界に入り込んだようです。
3年間エンジンを掛けてない車、前後のタイヤの間のアスファルト路面はうっすら苔が生え始め、タイヤは空気圧も低下しています。
2階建ての食堂の屋根から滑り落ちた瓦はそのまま落雪した雪のような状態で積み重なっています。
その先の鮮魚店の店頭は、魚を入れて販売していたままのように発泡スチロールの箱が置かれ手前のシャッターは少し開いています。
ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 906 2014.05.07
この先関係者以外立ち入り禁止
少し深入りし過ぎたようです。
“地球にやさしいエネルギー原子力”
“人にやさしい大熊町”
手前の錆びた鉄柱には赤色灯
右の黄色い看板 “安全 安心まちづくり”
空き地に駐車し、あの時から3年経過しました。
3年の時間を物語るように蔓草が絡んでいます。
壊れて締まりきらないシャッターを後に後ろ髪を引かれる思いで避難したことでしょう。
無人の衣料品店の店内はハンガーに掛かったままの衣類が待っても帰らない店主や来ないお客様を待ちわびているように見えます。
金物屋でしょうか?
棚には瀬戸物も植木鉢も置かれています。
道路際に放置されたままの鉢の植物は枯れ、風で吹き寄せられたプラスチックの波板の破片やプランターが絡まっています。
店頭の柱には全国のどこでも見かけるような標語が寒々と掲げられていますが場所と時期が関係して、そんな感傷に浸らせるのでしょうか。
大熊町のメインストリートで常磐線大野駅から250mほどの場所です。
誰もいない無人の大熊銀座?を訪ねる前に、丘の中腹から眺めた福島第一原発です。枯れ芝色の芦原の先の検問所まで行き引き返しました。
そこからその場所までは800m位でしょうか。
白い汚水タンクが屏風のように見えます。
次回に続く
ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 905 2014.05.06
海水浴場の海岸から5km程の工場跡です。
あれから3年経過し、鉄骨は赤く錆び覆っていた屋根は皮膚が破れたような状態で人の気配がないとこうも不気味なのでしょうか。
見えない、感じない放射能汚染がなければ、美しい自然でしょう。
道路沿いに点在する工場の建物は、どこも同様の状態で芦原の中にひっそり佇んでいますが、引きはがした様な外壁と引きちぎったように破れたシャッター、異常な雰囲気の中に不気味な凄みを漂わせています。
芦原の道路標示まで行く手前、無人の家屋の入口です。
空き巣被害を防ぐため各戸の入口は開閉のできる蛇腹のような柵が設けられ家主以外進入できないよう、鍵が掛かっています。
黄色の看板に “通行規制中” “この先帰還困難区域につき通行止め”
そして “子どもたちの未来のために” 東北電力←レンズの悪戯ではありません。 柵の中に立つ電柱の白い看板に記されていました。
次回に続く