新着情報

ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 260
2010.09.04

旧ツーリスト走行口のアプローチ下、ティアーガルテンの駐車場から眺めたニュルブルク城です。11世紀に建てられたそうですが、この城の特徴を良く現しています。城を取り巻く形で全長20.832㎞の「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」があります。グランプリコース北東2.5㎞、現在のツーリスト走行口、西1.5㎞の位置にあります。

マンタイレーシングマンタイレーシング






撮影隊は思いもしなかった初冬を思わせる曇天、低温の下で黙々とカメラを回しています。「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」を抜けグランプリコースに入ってすぐ真下のトンネル入口をコース脇のガソリンスタンド側から見ました。「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」の歴代優勝チーム名がトンネル側壁のコース図に掲示されています。当然2006年から4連覇を果たした「マンタイレーシング」のチーム名も刻まれています。

マンタイレーシングマンタイレーシング





監督の厳しい視線と要望で、このひとカット撮るのに40分もかかっているので、皆さん心配顔で、のぞき込んでいます。静止画面でインタビューのような一発勝負ではありません。カメラをセットしてから満足いく画像を手に入れるまで寒さのなか声も掛けずじっと辛抱し待っているだけです。何年か前に、やはりある著名なカメラマンのポルシェの撮影に立ち会ったことがありました。夕暮れの石畳の坂道、50m程も離れた土手下の池までポリバケツで何回も往復し石畳に散水したことがありました。逆光の夕日に散水で光る石畳、ポルシェのシルエットの撮影です。こぼれた水で登り坂はツルツルになり水運びに命がけ?の思いをしたことがあります。ですからなるべく側に行かないのが無難です。

このカットで全ての撮影は終了しました。最後のご褒美に人影まばらなニュルブルクリンクのミュージアムを見学したいとの要望で出掛けました。昨日一日だけ付き合って頂いたニュルブルクリンクのカメラマン2名を除き解散記念撮影です。霧、小雨、曇天とめまぐるしく変化するアイフェル高地での二日間の撮影に感謝の言葉を贈ります。

マンタイレーシングマンタイレーシング





ニュルブルクリンク最短のインターチェンジ“ウルメン”から南東600㎞のミュンヘンまでの帰路、無事の帰宅を …

マンタイモータースマンタイモータース





次回に続く

ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 259
2010.09.03

今日からオラフ・マンタイさん夫妻は夏季休暇でスイスに出かけると聞いていましたが、まかさかオートバイの二人乗りで出かけるとは想像しませんでした。道路が整備されアウトバーンが網の目のように完備したドイツだからということに加え、やはり自動車文化の違いを認識せざるを得ません。マンタイ髭?の鉢植えを玄関の両脇に構えた中央に1、200CCのBMWを据えた構図で撮影しました。

日本は連日35℃を越す猛暑が続いているというニュースをTVで見て、暑さが恋いし羨むような低温です。夏季休暇でスイスに向うオラフ・マンタイさん夫妻は防寒具に身を包み冬のライダースタイルです。

マンタイレーシングマンタイレーシング




愛煙家夫妻で、特にオラフ・マンタイさんは屋外にいると手から煙草を離せません。後姿がマンタイさんに良く似た人の写真を見せ、どちらがマンタイさんか当ててご覧と「マンタイレーシング」のメカニックに言ったところ、煙が立っている方がマンタイさんと言うほどの愛煙家です。出発前に二人でまず一服してからスタートなのでしょう。愛煙家にとって、たまらないひと時なんでしょうね。

そんなところへウーベ・フルークさんがやってきてなにやら話し込んでいます。

マンタイレーシングマンタイレーシング





いよいよスイスに向け出発です。アイフェルより更に高地ですから、ドイツがこの気候ではスイスはさぞかし寒いでしょう。メーターの走距離は11、161㎞指しています。今日中にスイスまで行くそうですが、マンタイさんとツーリングに行った人の話ですと直線もカーブも速度は常に一定で走るそうです。何と理解すれば良いのでしょう。
付いているナンバーが、こっています。

マンタイレーシングマンタイレーシング





次回に続く

ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 258
2010.09.02

今日の撮影のメインは「マンタイレーシング」の足廻りの調律師ウーヴェ・フルーク監督に登場頂きました。午前中の休憩時、エンジンルームの撮影でNGを出させ悪戯も得意な茶目っ気たっぷりの監督も、いざ自分の番になるとご覧の緊張ぶりです。まず、マイクを付けカメラと音声のテストをしてから本番となりますが、インタビューする時のアングルを決めるところから入ります。カメラとウーヴェ監督、その背景が決まりました。

マンタイレーシングマンタイレーシング






インタビューの内容とは関係ないウーヴェ監督とオラフ・マンタイさんとの出会いについてですが、2007年冒頭、突然マンタイさんから電話が入りました。「俺のところに来て働かないか」と言われ、前年の第34回「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」の優勝は知っていたので「いいよ」と答え、電話の内容はそれだけの短いものでした。暫らくしてまたマンタイさんから電話が入り「いつから、こられるか」と聞かれ「来週から」と答え条件は聞かない、話さないまま「マンタイレーシング」に勤めるようになったそうです。「レースに言葉はいらない」と同じように双方がお互いの実力を知り認め合うレベルであればそれで良いのかも知れません。

奇蹟の4連覇と総合優勝で飾った2009年の全レースが終了したあとポルシェと競合するアウディからヘットハンティングがあり、その評価の紹介がマンタイさんにあったそうです。最も優秀である旨、記載したが、それは「マンタイレーシング」に残れと言うことだとマンタイさんがウーヴェさんに言ったそうです。

マンタイレーシングマンタイレーシング







今年前半の「ニュルブルクリンク全耐久レース」を戦ってきた各レース車輌です。人為的ミスによるリタイヤ以外、エンジンの故障は発生していません。

2006年第34回「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」で初優勝を果たした時のドライカーボン製ボンネットです。「ニュルブルクリンクのクレスト」を挟んで、右は2008年第36回「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」において史上の3連勝を果たした時のボンネットです。

マンタイレーシングマンタイレーシング






初優勝を飾ったゼッケン28と史上初の3連覇を目差すゼッケン1で、共にカルセールを力走する「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」当時の写真です。

マンタイレーシングマンタイレーシング






次回に続く

ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 257
2010.09.01

ゴットハンドのヨルク・フレッフェンさんがエンジンをチューニングしています。それを屋外から窓越しに撮影しました。996GT3のストリートカーで3.6Lを3.9Lの450馬力にチューニングしています。足廻りは既に済んでいますから、エンジンは3日で仕上げ搭載します。これでもいつもより相当時間をかけて作業をしています。後継者育成のためです。
エンジンルームの撮影が始まった10時15分ころ、丁度朝食の時間となりました。多くのエンジニアの皆さんは、車で1時間くらい掛けて通勤しているので朝食は、この時間に休憩を兼ねとっています。ウヴェー・フルークさんは、毎日フランクフルトから車で片道170㎞走って通勤しています。朝6時に家を出て8時の始業に間に合うようにしていますから、当然家では朝食はとらず10時からの休憩時間にすませます。

フルークさんが2階の休憩室に向う途中でエンジンルームに顔を出しました。カメラを構えていざスタートというところで壁に掛かっていたカレンダーを掲げています。

マンタイレーシングマンタイレーシング





ヨルク・フレッフェンさんの下に付いて、最近修行を始めたばかりです。シリンダーヘットを下から木槌で軽く叩き外しています。その間フレッフェンさんは2階に上がり休憩をとっています。左右に持ち上げるように外すのですが、なかなか外れず、てこずっています。フレッフェンさんが手掛けると、いとも簡単外れるので、今まで気楽に見せてもらっていたのですが、木槌の使い方一つ見ても、叩き方、力の入れ方の違いが良く分かります。

マンタイレーシングマンタイレーシング





15分程して、ゴットハンドのフレッフェンさんが階下に下りてきて、入れ替わりました。作業はリズムに乗って進んでいきます。これが「ニュルブルクリンク耐久レース」で常勝できるゴットハンドです。今年の「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」に参戦した6台のうちの4台は「マンタイレーシング」が手掛けたと言うより、ヨルク・フレッフェンさんが組み上げたエンジンですが、1台もトラブルは発生していません。まさに神業です。

マンタイレーシングマンタイレーシング




次回に続く