新着情報

ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 294
2010.11.07

一昨日、「ポルシェクラブ六本木」の皆さん宛にマルセル・ティーマンさんがメッセージを書いたことにふれましたが、彼が少し右に顔を傾け記してくれたメッセージの写しです。

六本木の皆さんへ

私の体調は回復しました。
ただ、多少の問題を除けば。
この次に皆さんにお会いするときは、
もっと、回復をしています。

皆様もご健勝で

マルセル・ティーマン
30/10/2010  

「マンタイHARIBO」のピットインについて、これも一昨日のブログに乗せましたが、その続きです。レース開始から約1時間、ゼッケン89の「ポルシェ997GT3CUP S」がピットインしてきました。そのままボックスに入り二度とエンジンが始動することはありませんでした。昨日の予選でミッションの入り具合が少しおかしいとドライバーから報告があり、何回か試走を繰り返しその時症状が発生せずウーヴェ・フルークさん、ヨーク・フレッフェンさんが検討した結果、今日の本戦はそのまま走らせたことで、ミッションの不具合からエンジンのオイル漏れを起こしリタイヤとなりました。バンバーとフロアーのオイルを写真を拡大してご覧下さい。これが「マンタイレーシング」の勝利への重要な足掛かりなのです。

マンタイレーシングマンタイレ-シング




昨年9月に4日間開催された「スクーデリアハンセアート」の初日に「ポルシェクラブ六本木」から「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」に初参加した5人の皆さんのコーチを引き受けて頂いたニュルブルクリンク公認のインストラクターでKMKモータースポーツ代表のクラウス・ミッシェルコービンさんに9月開催した「スクーデリアハンセアート」以来、2ヶ月ぶりに再会しました。今年最終戦の「ニュルブルクリンク耐久レース」VLNは、BMWで参戦するそうでお会いした時は、トレーラーのリアゲートの上でスタッフと打ち合わせ中でした。大変忙しそうでしたから健闘を称えお分かれしました。

3年前から「マンタイレーシング」に所属し参戦しているゼッケン660の「ポルシェ997GT3CUP S」です。この車もドイツのモータースポーツの奥深さとポルシェの素晴らしさを味わうことができるストーリーをもっていました。

マンタイレーシングマンタイレーシング





今年前半まで「マンタイレーシング」と同一の「ポルシェ997GT3R」で参戦し、競合チームであった「マメローレーシング」の新たなるウェポンが、戦闘体勢を整え待機しています。前回の第9回「ニュルブルクリンク耐久レース」VLNではFRの有利性を生かし、激しい雨のレースを見事に制覇したのはブラックファルコンレーシングチームの同一車、ゼッケン738のメルセデス ベンツSLSでした。爬虫類にも似た風貌とデザインは、いっそう凄味を増して見えます。

「マメローレーシング」からは、今まで「ポルシェ997GT3R」他、2台が参戦していましたが、ゼッケン739のメルセデス ベンツSLSが1台となりました。際だつ「マンタイレーシング」の強さに方向転換をしたのでしょうか。いずれにしても勝つためには、今後車輌の醸成に時間をかけなければならないのは事実でアウディー、ベンツ、ポルシェの三つ巴の戦いが、2011年からの「ニュルブルクリンク耐久レース」で熾烈を極めますます面白くなります。


マンタイレーシングマンタイレーシング





初めて見る「ニッサンGTR」のレース車輌です。ようやくその姿を「ニュルブルクリンク耐久レース」VLNに見せました。大いに活躍が期待されるところですが、今まで戦ってきた既存車輌の勝利の歴史とその重みのなかで、言うなれば新参の「ニッサンGTR」が簡単に高順位付けることは相当難しいのではないでしょうか。

ノルドシュライフェからグランプリコースに入って直ぐ、コース真下のトンネル入口の壁面に描かれた「ニュルブルクリンクサーキット」のロゴで、1927年から丁度50年間にわたり使用されてきました。制作時の郷愁感じるデザインは、今も人気を博し、このシールはよく売れるグッツの一つのようです。

マンタイレーシングマンタイレーシング




レーシングチームのトレーラー群は「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」の時と変わりない台数が、いっも通り列を連ねトレーラーからピットに行くには、時代劇の長屋の路地裏を伝うように移動します。有力チームは自チームのピットにより近い場所を占有しますから、弱小チームはピットと自チームの車への移動だけでも大変な時間と労力です。
空は薄雲が所々にかかっていますが、まずまずのレース日和です。西からの強風は冷たくご覧の通り幟は、今にも千切れそうにはためいているのが唯一の気掛かりです。

マンタイレーシングマンタイレーシング




次回に続く

ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 293
2010.11.05

半年前の5月14日(土)に開催された第38回「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」は、マルセル・ティーマンさんが7番グリットからファーストドライバーでスタートしました。フォーメーションラップ後グランプリコースに進入すると先行車輌を次々と交わしノルドシュライフェの入り口遙か手前のアドバンボーゲンで既にトップに躍り出る鬼神に勝るダイナミックで安定したドライビングは、他の競合車が寄りつけぬ迫力で、23万人余の観客の目を釘付けにしたのも記憶に新しいことです。

そのマルセル・ティーマンさんが「ニュルブルクリンク」のピットに戻って来たのです。記憶は完全に戻っていないと言っていましたが、日常の生活に全く支障はなく「ポルシェクラブ六本木」の皆さんに復帰したメッセージを書いてほしいとお願いしました。そのとき「Roppongi」のスペルの質問と日付を聞かれました。これが記憶に関連するものかどうかは定かではありません。日常でも良くあることですから。

マンタイモータースマンタイモータース





レースへの早期復帰と「ポルシェクラブ六本木」との更なる親交を祈念し、特製シールをプレゼントしました。12月初旬までに第38回「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」のDVDを「ポルシェクラブ六本木」が制作し、発売をすることを伝え、あなたのスタート時の素晴らしい走りを日本の「ポルシェ乗り」の皆さんに見て頂くことと、一部をドイツ語で制作し「ニュル屋」でも販売するが、その前にマルセル・ティーマンさんと師匠のオ7ラフ・マンタイさんに持参することを約束しました。

マンタイモータースマンタイモータース




2010年「ニュルブルクリンク耐久レース」VLN最終戦は、スタート時の順位に大きな変化はなく展開しています。少しの間、休憩をとるため2階のマンタイレーシングのVIPルームを訪ねました。「ホテルアグネッセン」のケータリングで沢山の人の中に混じってドライバーがソファーで休憩しています。飲み物はほとんど全ての種類が果物、ケーキと共にテーブルに並べてあり、ドイツのレースの華やかさとトップレーシングチームの実力を見る思いがしました。

レース開始から約1時間、ゼッケン89のマンタイHARIBOの「ポルシェ997GT3CUP」がピットインしてきました。

マンタイモータースマンタイモータース





次回に続く

ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 292
2010.11.04


1ヶ月余の昏睡状態後、脳の外科手術と4ヶ月の治療、リハビリーで奇跡の快復を遂げ、マルセル・ティーマンさんがもっとも活躍している「ニュルブルクリンク耐久レース」VLNの最終戦で再会できた喜びは、ひとしおです。日頃から鍛えてきた肉体は、常人の快復力とは著しく違い、本来ならばあの事故から生還することすら奇跡です。何としてもレースに復帰したいという強い信念と努力が、想像を超えるリハビリーに耐え、ここまで快復させたのでしょう。額から上にうっすらとV字に大きく残る手術の跡は帽子で見えません。

マンタイモータースマンタイモータース





右目の視神経が機能していないので、眼球は普通に動いても視力は全くなく、ミュンヘン大学での治療を一旦中止し、最も治療の進んでいるスウェーデンで明日から2週間の検査治療を受けるそうです。奇跡を信じ、直ると思われる治療は全て受け奇跡を起こしてみせる。と右目に手をかざし、こうしても見えないと説明してくれました。

そんなところに、プロスポーツのクリストファー・エッサーさんが戻ってきて、同様の質問に丁寧な説明を繰り返すマルセル・ティーマンさんです。信じることに邁進することが後に悔いを残さないことであり、その姿勢に強く心を打たれました。新年1月20日(木)から4日間「Porsche Winter Training」を開催するのでぜひ次回も来てほしいと誘ったところ、片目が見えないからとの返答でしたから、ニュルブルクリンク最速レコードを持つ、あなたなら目をつぶっていても氷上なら運転できるでしょうし、休養のつもりで来てほしいと伝えました。

マンタイモータースマンタイモータース




周囲のメカニックが彼の存在に気づき、手すきに乗じ人の輪ができました。関心を持ってエッサーさんとの話に聞き入っています。「ニュルブルクリンク最速、最多勝利」のドライバーが傷を癒すためついに「ニュルブルクリンク」に戻って来ました。

マンタイモータースマンタイモータース





次回に続く

ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 291
2010.11.03

今年の「ニュルブルクリンク耐久レース」VLN最終戦の第10戦は10月29日(土)に開催されました。28日(金)の車検開始は14時、予選は16時にスタートしました。写真は本戦の29日(土)レースがスタートし約1時間後、ドライバーのルドウィングシュバルグさんの交代風景です。ピットに滑り込むと同時にアルノー・クラッセンさんがドライバーズシートに滑り込みました。シートベルトの装着等ルドウィングシュバルグさんが手伝い10秒ほどで完了しました。今年からレースの給油規則が変更になり、カテゴリーSP9の給油はエアー抜きに時間を要し、フロントウィンドーを拭き、タイヤ交換は一瞬で終わりますが、その後しばらく間延びした給油が続きます。その間、ピットタイムと競合車が気にかかるところです。

マンタイレーシングマンタイレーシング






場内放映のTVカメラがトップを行くゼッケン99 フェニックレーシングのアウディーR8 LMSと2位ゼッケン114マンタイレーシングのポルシェ997GT3Rの映像を映しています。15時7分にピットに入ったマンタイレーシングのポルシェ997GT3RをWIGE MEDIA AG のTVカメラが追いかけるように撮影を始めました。

マンタイレーシングマンタイレーシング





トップを行くゼッケン99のアウディが給油を終えスタートしました。26番ピットで給油中のマンタイカラーのポルシェを尻目に排気音を響かせ通過して行きます。ようやく給油を終了したゼッケン114のマンタイポルシェは、待ちかまえたようにセルが回り、2、3回アクセルを吹かし、それを合図にリアウィングを3人掛かりで押しスタートを切りました。この間メカニック達の無駄な動きはなくレース車輌のチェックが終わると、ひたすら給油の終了を待ちます。

マンタイレーシングマンタイレーシング





マンタイレーシングのピット作業が一段落した後、22番ピットに移動しました。いつもニュルブルクリンクで開催されるドライビングレッスンに「ポルシェクラブ六本木」から参加する初参加者のためのインストラクターを紹介頂いているプロレーシングのエッサーさんのピットに様子伺いです。

するとなんとそこにマルセル・ティーマンさんがいるではありませんか。週末にマンタイレーシングに来るかも知れないと聞いてはいましたが、リハビリー中の彼は2010年の「ニュルブルクリンク耐久レース」最終戦が気がかりで治療をしていたのでしょう。生死をさ迷う事故から丁度5ヶ月ぶりの再会で、双方顔を見合わせ一瞬の間声が出ませんでしたが、思わず「オー」と再会の感動で抱き合っていました。

マンタイレーシングマンタイレーシング




次回に続く