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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 313
2010.12.13

12月5日(日)20時過ぎのケルン大聖堂です。十数年前に初めて見たときは、その巨大さに驚嘆しました。夜見るのは初めてですが、夜空に茫洋とそびえ立つ様は威厳に満ちています。昼間降った雪で石畳は濡れ所々に水溜まりがあり、足元に注意が必要です。広場には迷路のように露店が広がり寒空の日曜日でも沢山の人が見物に訪れています。時折ちらちらと粉雪が舞い寒さはひとしおです。

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大聖堂下のグランドホテルでの会議を終えクリスマス市の見物に出掛けました。昨年のシュツットガルトに続き2年目ですが、ヨーロッパの年の瀬はクリスマスを中心にこのような催しが各地で開催され、それぞれその地が一番良いと競い合うのは、洋の東西を問わずどこのお国自慢も同様なのでしょう。ガラス越しにカメラを向けると美人の女性が仕事を止め、にこやかに手を振ってくれました。この笑顔に応えシュニッツェルを買い求めました。爽やかな笑顔で食べている女性はWIGE MEDIA AG社長のお嬢さんです。
家族全員で我々のクリスマス市見物に同行し暖かく歓待してくれました。ハイスクールの2年生だそうです。

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ケルンの大聖堂周辺に何カ所かクリスマス市が開かれているそうですが、あえて言うとシュツットガルトに比べ、ケルンは露店も飾り付けも都会的で洗練されているのではと感じました。人出は通路幅の狭いシュツットガルトが多いように思いましたが、ケルンは会場が分散し、通路が広いので人出はシュツットガルトほどではないように感じたのですが。

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そんなケルンのクリスマス市で前から気掛がかりな、そして見つけるたびに撮影し、ブログに掲載したある彫刻を見つけました。ポルシェAGの機関誌と同類名の「Christophorus」です。高い棚に飾ってある彫刻見せてもらいました。木彫りの像です。アルラさんが手彫りで彫った作品だそうですが、白木のままの像がほしかったのですが「クリストファー」は、この一体のみでした。ここでは当然カードでは買えませんから円での購入を交渉し、何とか納得してもらいましたが、その会話に興味をもった見物の輪ができました。名刺を渡し来年訪ねるからと白木の像を注文しました。アルラさんは驚きと困惑の表情です。一年後の再会と作品の引き取りを約し。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 312
2010.12.12

クリスマスの飾り付けは、家庭も街も1ヶ月前から始まります。ドイツで最も日本人が住んでいるデュッセルドルフのドイツ人の家庭を訪ねました。特に住まいに気を遣うドイツでは、すっかりクリスマスの飾り付けも終わり、クリスマスのストーリーにふさわしい演出の雪も降り雰囲気はすっかり整いました。床暖房と暖炉で寛げる室内ですが、屋外は今冬第一級の寒波がヨーロッパ全土を覆い12月に入ったとたん“くるぶし”までもあるパウダースノーで白一色に変わりました。今朝7時のニュルブルクリンクの外気温は-15℃です。

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テーブルの上の飾り付けも暖かい紅茶に添えて頂いたクッキーも手作りです。午後のひとときポルシェの話題で瞬く間に予定の時間を過ぎてしまいました。1年後には997の後継車としての991の発売を開始するようですが、その直前に997の最終モデルが発売になるようです。

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デュッセルドルフから帰り、翌朝ニュルブルクリンクのホテルから眺めた牧場とその先に続く針葉樹林です。昨夜から降り続いた新雪は更に積雪を増し、一面銀世界です。今年は12月に入り急に寒波に覆われヨーロッパ各地でいつもより大分早い降雪を見て、フランクフルト空港で予約した車を借りるまで空港内のレンタカーのパーキングで1時間近く待たされることとなりました。予想をしなかった早い雪に普通タイヤからウィンタータイヤへの交換が間に合わず、やり繰りがとれない状況となってしまったようです。

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朝9時少し前のホテルからの景観です。小やみとなった明け方の空から名残の雪が舞い落ちてきます。昨年この時期はまだ雪の降る気配は全く感じられず、ニュルブルクリンクノルドシュライフェを1台で占有して走ることができましたから、今年もと思って訪ねた甘い発想は見事に打ち砕かれ12月12日(日)まで閉鎖とのことでした。この様子では今冬の走行は望めないのかも知れません。どんよりとした曇り空で連日ニュルブルク城すら雲の中で見えませんでした。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 311
2010.12.02

ポルシェ スポーツ ドライビング スクール初日の天気予報は曇り時々小雨でしたが、見事に晴れ渡り「ニュルブルクリンク」グランプリコースを走るには最高のコンディション恵まれました。願わくば今日が「ノルドシュライフェ」のカリキュラムであればと思うのです。なぜならこの時期は2日と好天が続くことのない季節の変わり目で一年で最も不安定な天候のアイフェル高原だからです。

第5グループで参加するポルシェです。他のグループには何台か他メーカーの車も入っていています。「ニュルブルクリンク」の「グランプリとノルドシェライフェ」を1日ずつ2日間借り切っても日本で週末4時間借りた程の使用料金ですからモータースポーツのベースが日独で違ってくるのは当然のことでしょう。日本の高額なサーキット使用料を話すとドイツ人は誰しもクレージーだと驚きます。適度な価格のスポーツタイプの車が日本に全く存在しないのも若者の車離れの要因ではないでしょうか。

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秋の弱々しい陽がポルシェに降り注いでいます。ほとんどの参加車輌が新しいモデルでボクスターやケイマンが少ないのも日本と似ていますが、やはり大きな違いはポルシェ スポーツ ドライビング スクールの参加車輌はマニュアル車ばかりでティプトロ車は見かけませんでした。

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参加した約90台は、9グループ約10台毎の小編成で分けられています。その9グループは更に3グループ約30台の中編成となり、中編成3グループが「ニュルブルクリンク」のグランプリコースをカルガモ方式で走行するカリキュラムです。昨年に比較すると練習方法が大きく変わり、世界で類を見ない難コースの初心者向けカリキュラムとなりましたから、今まで常連で参加していた顔馴染みの参加者が不参加の理由はこの辺にあるようです。参加申込時にカリキュラムの内容を確認すべきだったのでしょう。

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3グループ約30台のポルシェは、それぞれのインストラクターの後に付きグランプリコースを1周後、正面ストレートで最後尾にライトを点灯し後退します。2番目で走行していたポルシェがインストラクターの後に付きこの繰り返しで15分走りピットインします。最初の中編成3グループの走行中に次ぎの中編成3グループが走行準備をしてコース入口で待機し、最初の3グループの最後尾のポルシェがグランプリコース正面ストレートを通過するとピットロード出口の担当者の指示でコースインします。
下の写真は中編成3グループの走行中に次ぎの中編成3グループが走行のためピットロードに移動するところです。奥から3列の中編成3グループはそのまま駐車場で待機します。

二人の女性は3年前からポルシェ スポーツ ドライビング スクールの運営担当をしていたそうです。不慣れなためかも知れませんが、参加者の対応に一生懸命取り組んでいる姿が特に印象的でした。

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30分の待機とこの間の休憩時間にコーヒーとお菓子を繰り返したなら、自前のエアーバックを腹部に備えることとなる保証をされたようなものです。ポルシェから降り休憩コーナーに行かず寒くても散歩をすることが、常に軽食が用意されているポルシェ スポーツ ドライビング スクールに参加した場合、健康に良いようです。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 310
2010.12.01

ポルシェAGが主催する「ニュルブルクリンク」のポルシェ スポーツ ドライビングスクール当日の朝8時少し過ぎに「マンタイレーシング」のオフィスを訪ねました。昨夜「ラ・ランテルナ」で夕食時、ウーヴェ・フルークさんに注文した「ポルシェ997GT2RS」のアクセルのかさ上げ用のペタルを受け取るためです。8時が始業でファクトリー内は明後日のレースを前にメカニックは忙しく作業をしています。

東の空は朱色に染まり地平線からの日の出が間近です。5分ほどで変化する鴇色の空は、この後の天気の崩れを予告するような美しさです。刻々と変化する雲に見とれ思わずシャッターを切りました。

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今年の「ニュルブルクリンク耐久レース」の最終戦に満を持し待機する「マンタイレーシング」のレース車輌群です。ゼッケン112号車、そのリアウィンドーの先に赤いバックミラーのゼッケン88号車がフロント、リアフェンダーはまだ未装着でフレームがむき出しのまま完成を待っています。一番奥のリフト上にゼッケン98号車が見えます。

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ウーヴェさんから、かさ上げ用アクセルペダルを受け取り8時30分の待ち合わせ時間前に「プロスポーツ」のクリストファー・エッサーさんを訪ねました。出社早々に社長自らアクセルペダルを装着してくれました。ブレーキとアクセルペダルの高低差が50mmあり、ダブルクラッチをし易くするためです。昨日ほどではないですが、今朝も5℃で東京に比べると寒さが格段に違います。

受付は「ニュルブルクリンク」グランプリコース左寄りのピットを3スパン利用し、石油ストーブを数カ所かに配置し、暖を確保しています。ピット左側の壁際のテーブルに軽食、菓子、果物、飲み物を置き、いつでも口にすることができるように準備してありました。昨年との大きな違いは走り特化したカリキュラムではなく、受付後説明を聞き「ニュルブルクリンク」の初心者向けカリキュラムの感を強くしました。しかし新車の「ポルシェ997GT2RS」の馴らしには丁度良いのかもしれません。なぜなら5,000km目標の馴らし運転は会議で中断され、丸一日走りる状況が作れず、まだ2,000kmに満たなかったからです。受付をすませ居合わせた周辺の皆さんと記念の写真を撮りましたが、右から2人目の人を見て、後のドイツ人が笑っています。

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第5グループのインストラクター、ジョーン・ブラックさんを囲み記念撮影をしました。本来は「ポルシェクラブ六本木」のインストラクターをお願いしている、ヨッシー・ヒンデンブランドさんが担当する予定でしたが、急に変更となりました。
トレーニングが終了した週末の30日に、ようやくヨッシーさんから電話が入り参加できなかった理由が分かりました。それは来年末に発売予定の新911の開発を優先するための指示が出て来られなくなったようです。今冬ポルシェAGがフィンランドのイバロで開催する雪上トレーニングも参加できないそうです。

昨年5月にポルシェAGが「ニュルブルクリンク」で開催したドライビングスクールの責任者クラウス・シャフナーさんが異動したことも今回の「ニュルブルクリンク」のポルシェ スポーツ ドライビング スクールに大きく影響していることが分かりました。前回開催した「ニュルブルクリンク」では、200台以上の参加者で賑わっていましたが、今回はその半数の90台でした。今まで常連だった顔ぶれは全く参加していず、カリキュラムの内容も昨年とは大きく違うものでした。どちらかと言えば「ニュルブルクリンクノルドシュライフェ」を使った初心者向けの内容でしたから、このイベントを楽しみたい向きの人は、今回参加を見送ったのでしょう。参加して物足りなさを感じさせる内容であったことは否めません。それだけポルシェAGの市場も大きな変化をもたらしていることが根底にあるのかもしれません。

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