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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 553
2012.03.04

凍てつくような厳冬期の宵と表現したいところですが、身体を動かしている限り全く寒さを感じない八千穂レイク1月20日(金)大寒のキャンドルトレーニングです。後続車両のヘットライトに浮かび上がるスタート間近のポルシェ群のマフラーから立ち上る水蒸気でテールランプの光がにじんで見えます。
夕方から断続的に降り続いていた雪は今は上がりましたが気圧の影響で垂れ込めた雪雲から、いつまた雪が降り出さないとも限らない不安定な天候です。

キャンドルトレーニングは内、外周のコースをひとつにして、先導者に続き参加車輌全車が一通りコースの確認をするレーシングコースで行われる慣熟走行が開始されました。茫洋とにび色に霞む氷上コースをヘットライトが一本の光の帯で続いていますが、湿った空気は氷面付近で霧となり霞んでいます。

ウィンタートレーニングウィンタートレーニング




氷上に降り積もった雪が休憩中に駐車していたエンジンの熱で解けトレーニングが開始されると急速に凍結し始めました。
その上をドリフトをしながら通過する参加車輌のタイヤ後方から氷が粒となってはき出されてきます。パチパチザーザーッとカメラの前を通過する度に賑やかな音を発していますが、気温の低下を知らせる雄叫びにも聞こえます。

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直ぐ先のコーナー出口付近のコース氷面は全く異なる良好な状況です。
駐車中にエンジンを掛けたままにしていたか停止したかで大きく氷面が変化したからです。例年ですとエンジンの熱で積もった雪が解け出すような変化は現れませんでしたが、今年の大寒は予想しなかった暖かさですから極寒を想像し重装備の防寒対策をして参加したポルシェ乗りは肩すかしの心境です。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 552
2012.03.03

ウィンタートレーニング2日目午後の後半は17時から始まりました。
14時に内周コースの除雪が完了し、内、外周全コースが使用可能となったことで参加車輌全車は走りに走り続けました。
コースアウトした車輌は真綿の様な雪に包み込まれ、救出とコースの補修でフォローする側もくたくたになり、ひとまず真綿のような雪のベットに仰向けになって背筋を伸ばすニコ・カストラップさんです。
靴に雪が入り込み靴下は時々履き替えていましたが、今はゴロリと横になりたい気分なのでしょう。
2日間に亘り、雪壁に乗り上げたポルシェをスコップひとつで車輌周辺の除雪とその後の救出に明け暮れましたから、雪のベットで仰向けになりストレッチする気持ちが分かります。

垂れ込めた雪雲に被われた空は夕闇のとばりが迫り、キャンドルトレーニングの時間となりました、ニュルブルクリンクノルドシュライフェのクリッピングポイントに設置されるパイロンと同様にLSDのキャンドルの準備が始まりその間、小憩です。

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暖かいとは云え今日は大寒ですから、都会暮らしの我々にとって夕闇の中で気温がマイナスとなれば靴の下は氷です。
身体を動かしているうちは、まだ良いのですがコース上で3時間立ち尽くすにはカナダ製の防寒靴で下からの冷えを防ぐのが最も効果的です。今回で4回目の氷上トレーニングとなり、21時までのキャンドルトレーニングを体験した結果、まず第一に足から上ってくる冷えの遮断と首筋の保温ができたなら耐寒対策は、ほぼ万全と云えるでしょう。
夕闇が迫り辺りはすっかり暗くなりました。
今日が大寒で明後日23日(日)が新月です。
去年、この時期の月齢は全く逆で満月でしたから寒月が辺りを煌々と照らし寒さも一段と厳しさを感じさせました。

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キャンドルトレーニング開始前のブリーフィングです。
丸い目を輝かせコースの説明をするウォルフガング・カウフマンさんです。
後の淡いライトを満月に見立てたなら黒装束のカウフマンさんは差し詰めバットマンと見まがうばかりです。
ブリーフィングの時、カウフマンさんの隣に立つニコ・カストラップさんです。
一文字に結んだ口元、意志の強そうな端正な顔立ち、インストラクラーとして大先輩であるカウフマンさんの意図を組み取り確実に消化しウィンタートレーニング2日目の夜を迎えました。寡黙なドイツ人気質の好青年です。
この二人は対照的です。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 551
2012.03.02

氷上トレーニングの2日目はキャンドルトレーニングの初日です。
カリキュラムの終了は21時です。除雪作業で失った時間は充実した内容と休憩時間を省いて補填することとしました。16時頃から再び重く垂れ込めた雲におおわれ始めました。時折思い出したように雪が降り不安定な空模様となってきました。

コースアウトしてもダメージのないトレーニングですから慣れるに従い オーバースピード気味になりカウンターを当てたまま真綿の雪壁に乗り上げフロアーパンに大量の雪を抱え込んで畑の畝の上に乗り上げたような格好のポルシェは、指で摘み上げられたオケラのようにホイルを空転するのみです。

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そんなドライバーを対象にウォルフガング・カウフマンさんがレクチャーを繰りかえしています。連続するカーブは、その全ての角度が複雑に違っているのと氷面の状態も場所によって大きく違いますからアクセル操作はいつも充分に配慮する必要があります。トレーニングは2日目となりましたが慣れてもオーバースピードでカーブに進入したなら足を取られて雪壁に突入する羽目となります。

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1ヶ月前の冬至の頃に比べると日の暮れるのは大分遅くなりましたが、日暮れ時と雪雲が頭上に押し寄せるのが同じ時刻でしたから辺りは急激にとばりが訪れました。氷面に積もった純白な雪と回廊のように続く雪壁のコースをヘットライトを頼りにぬって走るのは昼間と違い視野も狭くなるためスピード感覚は増します。
この状態はニュルブルクリンク24時間耐久レースの夜間走行とよく似た感覚になります。八千穂レイクのトレーニングはノルドシュライフェのようにアップダウンやジャンピングスポットはありませんからその分随分楽ですが、常にドリフト状態を保ちながら走り続けるのは別の意味から氷上トレーニングの難しさを感じます。
氷上トレーニングに初めて参加したなら、誰しもレーシングコースのようには走ることはできませんから “ポルシェウィンタートレーニングat八千穂” のキャッチフレーズは “初歩にして究極のトレーニング" と謳っています。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 550
2012.03.01

ニコ・カストラップさん
アーヘン工科大学の機械工学科で自動車工学を専攻する大学院生で3月の卒業までにマイスターを取得すると公言するフォーミラーのドライバーでもあり文武両道を地で行く好青年です。
残念ながら日本ではこういうタイプの学生にはなかなかお目にかかれません。
明るく何事も前向きで好奇心と我慢強い性格、芯の通ったぶれない思考は年齢に関係なくニコさんに見習うべきだと心服しました。

ウィンタートレーニング
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内周コースの除雪作業を八千穂レイク管理責任者の市川さんからバトンタッチしたウォルフガング・カウフマンさんが整備したコースの下見を兼ね試走を繰り返すニコさんです。大寒にも関わらず午後になって一層気温が上がってきてボンネット上に積もった雪が水滴状となり滴り落ち始めました。

ウィンタートレーニングウィンタートレーニング




一通り内周コースの除雪が終わった後はコース幅の拡幅と整備です。
外周コースだけを使用しての氷上トレーニングは先行車輌が1台スタックすると渋滞が発生するため、除雪作業と拡幅が終えた内周コースの部分使用を開始し滞りない状態に改善することで本格的トレーニングの開始です。

今年で4回目のウィンタートレーニングを迎えましたが、開催期間中に一晩で20cmもの積雪を見たのは今回が初めてです。
非力なジムニーハイドバンのステー折損と積雪によるコース整備の繰り返しで大幅にトレーニング時間が失われました。その分を取り戻すためにこの後、休憩なしのエンドレスとなったのは当然でした。

ウィンタートレーニングウィンタートレーニング



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