新着情報

ポルシェ整備 993ターボ 不適切な取り付け例 
2014.08.03


ポルシェ 993ターボ の診断中に見つかった不適切な箇所をご紹介します。

今回、お客様が持ち込まれたポルシェ 993 ターボを診断するとパーツが誤って
取り付けられていたり、破損しているなど不適切な箇所が数多く見られました。

以前に整備された際、ポルシェの知識がないところで整備されたことが原因と考えられます。
代表的な例を下記で紹介いたします。


■1.左リアタイヤハウス内のカバー

左リアタイヤの覆うタイヤハウス内のカバーです。写真から割れていることが御覧いただけます。

ポルシェ 整備

これは走行中などにできた破損ではなく、以前に整備されたときに割れたものと考えられます。


■2.リアバンパー内側にある遮熱板
リアのバンパーを外したところです。赤丸の部分は遮熱板の取付方法が間違っています。

ポルシェ 整備

図をご覧ください。遮熱板が上下逆に取り付けられていることがご確認いただけます。

ポルシェ 整備



■3.遮熱板の取付にアンダーカバーのナットが使われている。

2で紹介した遮熱板の取り付けナットです。アンダーカバーに使われるべきナットが使用されていました。
反対に遮熱板に使われるナットがアンダーカバーの取り付けに使われていました。

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ポルシェ整備 993カレラ エンジンの診断と修理 その1  2
2014.08.02

引き続き、ポルシェ 993に搭載された最後の空冷エンジンの診断・修理をご紹介いたします。


本日は、シリンダーにつながるインテークです。
ブーツから取り外したインテークをチェックすると上部が変形していることが確認できました。

ポルシェ 整備

インテークにつきましては、以前にご紹介しましたがエアクリーナーから吸われた空気を密閉された状態でシリンダーヘッドに送り込むものであるため、このように変形してしまうとブーツと変形したインテークの間にできた隙間から余分な空気が入ってしまう恐れがあり、トラブルのもととなります。


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考えられる要因としましては「熱による変形」または、「ブーツを締める際に必要以上の力が加わったこと」が考えられます。

ポルシェ整備 993カレラ エンジンの診断と修理 その2  
2014.08.01

引き続き、ポルシェ 993に搭載された最後の空冷エンジンの診断・修理をご紹介いたします。


昨日交換を行ったプラグコードに繋がっているディストリビューターです。ディストリビューターはイグニッションコイルから送られる高ボルトの電流を、各シリンダーコンバータに分配するとても重要な役割を担うパーツです。

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ポルシェ 993のエンジンではインテーク側とエキゾースト側の2つのディストリビューターが付いたツインプラグになっています。これは燃焼効率を良くするためであるとともに、燃え残ったガスを燃やしマフラーから排出される排ガスをクリーンにする効果もあります。

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明日に続きます。

ポルシェ整備 993 耐久性の高いブレーキホースへの交換
2014.08.26

ポルシェ993のブレーキホースの交換を行います。


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通常はゴムのブレーキホースが取り付けられていますが、ステンメッシュのホースに交換します。ステンメッシュのブレーキホースの利点は、ゴム製のブレーキホースに比べ耐久性が高いことがあげられます。


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また性能面からも、ゴム製のブレーキホースですとブレーキを踏んだ時にブレーキホース内に満たされたブレーキフルードに加わる圧力をブレーキホース自体が膨らんで、吸収してしまうため、ブレーキを踏んだ力がそのままブレーキに伝わるとは限りません。


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ステンメッシュホースですとブレーキホース自体が膨らむことがほとんどないので、よりダイレクトなブレーキフィーリングを得られます