ポルシェ整備 996GT2 ギアチェンジトラブルの原因事例〜修理 その15 2017.02.18
本日も引き続き、ポルシェ 996 GT2 トランスミッションの組み付け作業を行っていきます。
本日はギアの組み付けが完了いたしましたのでピニオンとリングギアのバックラッシュの測定を行います。
バックラッシュはギアとギアのかみ合わせ部分にできるわずかな隙間のことです。
バックラッシュが正常な値になっていないと力のロスが発生したり、ギアを痛めてしまう原因となります。
バックラッシュの測定はボックスが溶接されたツールを用いてインプットシャフト側が回らないように固定し、
リングギア側を動かして、その動いた値をダイヤルゲージで測定します。
明日に続きます。
ポルシェ整備 996GT2 ギアチェンジトラブルの原因事例〜修理 その14 2017.02.17
本日も引き続き、ポルシェ 996 GT2 トランスミッションの組み付け作業を行っていきます。
本日はインプットシャフト、カウンターシャフトにギアの組み付けが完了しましたので、続いてセンターケースを組み付けて、5速、6速とリバースギアを組み付けていきます。
写真右・センターケース側から6速、5速、リバースギアとなります。トランスミッションへのギアの組み付けの一連の作業となります。
明日に続きます。
ポルシェ整備 996GT2 ギアチェンジトラブルの原因事例〜修理 その13 2017.02.16
本日も引き続き、ポルシェ 996 GT2 トランスミッションの組み付け作業を行っていきます。
本日はトランスミッション下部のカウンターシャフトにギアを組み付けていきます。
インプットシャフトに取り付けられたギアと対になっているため、写真右から1速、2速、3速、4速のギアとなります。
3速、4速のギアの間をよく見て頂くとインプットシャフトにはない、小さなギアが取り付けられているのが
確認いただけます。これはオイルポンプ用のギアです。
明日に続きます。
ポルシェ整備 996GT2 ギアチェンジトラブルの原因事例〜修理 その12 2017.02.15
昨日ご紹介したポルシェ 996 GT2 トランスミッションの交換用のパーツがすべて揃い、修理が完了したため、組み付け作業に入っていきます。
まずはトランスミッション上部のインプットシャフトに1速から4速ギアまでを組み付けました。写真右から1速、2速、3速、4速のギアとなります。トラブルがあった3速と4速のギアは新品に交換しています。
明日に続きます。
ポルシェ整備 996GT2 ギアチェンジトラブルの原因事例〜修理 その11 2017.02.14
本日も引き続き、ポルシェ 996 GT2 トランスミッションの不具合箇所の確認を行います。
本日はミッションオイルポンプのリリーフバルブをご紹介します。
冬場等で気温が低なり、それによってミッションオイルの粘度が高くなるとオイルポンプやミッションオイルクーラー内部に非常に高い圧力がかかり、それによって、オイルポンプやミッションオイルクーラー壊してしまう恐れがあります。それを防ぐのが写真のリリーフバルブです。
リリーフバルブはバネと奥にボールが取り付けられた構造になっています。
オイルポンプ内の圧力が高まるとミッションオイルがボールを押し上げ、バネがそれを吸収します。
あらかじめ設定された圧力以上になると、通常はオイルクーラーに向かうミッションオイルがリリーフバルブからミッションオイルがギアケースに戻る仕組みになっています。