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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 452
2011.08.08

22時36分ゼッケン9のポルシェ997GT3Rハイブリットが再びピットに入ってきました。今度はデフのフランジが故障しマンタイレーシングのウーヴェ・フルーク監督、陽気なヨーク・ベルガーさんもポルシェAGのメカニックと共に車の下に潜り込んでの作業で23時7分には再びスタートしていきましたが、この時点でポルシェ997GT3Rハイブリットの優勝は完全になくなりました。

マンタイレーシングマンタイレーシング




この状態においてもハイブリットのクルーはスポーツマンシップに則りゴールまで闘志を失うことなく全力で戦い続けました。明日16時のチェッカーでは20位を目標にヨーク・ベアークマイスター、リヒャード・リーツ、マルコ・ホルザー、パトリック・ゾング 4人のワークスドライバーは走り続けました。

23時7分故障したデフフランジの交換を終了したポルシェワークスのチーフメカニック レーネ・ラングさんは顔面から滝のようにしたたり落ちる汗を拭っています。いい仕事を時の汗です。
ラングさんはポルシェ997GT3Rハイブリットと共にルマンシリーズで海外を転戦していて通常はバイザッハに籍をおいているそうです。

23時過ぎにWIGE MEDIA AGの社長で「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」のボス ペーター・ガイツァーさんがマンタイレーシングのピットを訪れました。大きく柔らかい手で握手を交わしました。いつも変わらぬ温厚さで観戦に同行したポルシェクラブ六本木の皆さんとの記念撮影に気軽に応じてくれました。

マンタイレーシングマンタイレーシング




レースは最も危険をはらむ難関、闇のグリーンヘルへと突入しました。
昨年17kmポストの先フランツガルテンで発生した苦い思いを胸に夜明けまでの6時間をいかに戦い抜くかレースを分析しながら作戦を練るマンタイレーシング並びにポルシェワークスの総監督オラフ・マンタイさんです。この時点でゼッケン18番のポルシェ997GT3RSRは後方からじりじりと追い上げ先行する全てを抜き去りトップにたちました。ゼッケン11号車の
ポルシェ997GT3Rをスタートから2時間経過した時点で、しりぞけ1台体勢で臨む作戦を予定通り着実に実行し順位を上げてきました。

マンタイレーシングマンタイレーシング



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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 451
2011.08.07

2011年6月25日(土)第39回「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」はスタート時のハーフウェットからドライに変わり、西に陽が傾き始める20時頃にはマンタイレーシングが足廻りをセットアップし、将来を見据えた新たな駆動コンセプトのこの車はトップを走行するまでに順位を上げてきました。
しかしその44分後この車ゼッケン9のポルシェ997GT3Rハイブリットがピットに入ってきました。 昨年の雪辱を晴らすため万全の態勢で今年の「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」に臨んでいましたが、このピットインを境にトップの座を明け渡しました。

マンタイレーシングマンタイレーシング




ピットに引き込まれ油圧ジャッキが直ちにセットされミッションの交換作業が始まりました。ポルシェワークスのメカニックが21時31分まで掛かり積み替えを完了しました。
「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」における有力な優勝チームのポルシェがピットに入り修理を始めたことで、沢山の報道陣がピット入口に陣取り取材を初め修理箇所を少しでも真近で見て確かめようと次々と押しかけています。

マンタイレーシングマンタイレーシング




マンタイカラーの優勝候補ゼッケン11番、ポルシェ997GT3Rがリタイア後、また優勝を狙うハイブリットの
ポルシェ997GT3Rがピットインとなれば報道陣が押しかけるのは有力チームの宿命で話題は自然と盛り上がります。

同じ時間に23番ピットにハイブリットとよく似たカラーリングを施したプロスポーツのゼッケン151番セアトが入ってきました。この秋10月3日(月)から5日間ポルシェクラブ六本木がニュルブルクリンクノルドシュライフェで開催するスポルトファーシューレ海外版のドイツにおける事務局を引き受けて頂いたクリストファー・エッサーさんが率いるチーム車輌です。

マンタイレーシングマンタイレーシング




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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 450
2011.08.06


今日の日本経済新聞朝刊一面トップ記事をお読みになりましたか。
福島原発事故以前から同様の関連記事をいろいろの媒体で何回も目にしたことと思います。
見出しは“電力危機で新エネルギー”
研究投資 今年度6%増 研究開発は主要240社で昨年度比6.1%増の10兆982億円を投資と掲載されています。

写真のバーナーは勢いよく燃えています。
背景に制御板とプラントをご覧頂けます。

バーナーから水蒸気が噴出しています。言葉通りの水蒸気です。

実験実験



カセットコンロで使用するブタンガスのカートリッチに長目の柄を付けた着火装置を上記の写真、勢いよく吹き出すバーナーの水蒸気に近づけると水蒸気が勢い良く燃え出しました。
火花が放射状に吹き出していますが着火の初期段階に火種となる石油が燃えているためです。

実験実験




着火後、炎が安定してくると補助燃料の石油のバルブを絞り水の比率を高めることで水そのものが燃え続けるのです。
水素原子と酸素原子の化合物が水であることは知識として理解できます。
福島第一原発で水素爆発が発生したことも知るところです。
水は4,000度に達すると水素爆発を起こすと言うようなことを事故当時TVで解説していましたが、ここでは化石燃料の代替で水素でなく水が燃えているのです。

実験実験




水素が燃えることは知識で知っていても、水が燃えるなど常識では考えにくいのですが、ご覧のように事実水が燃えているのです。この装置を使い蒸気でタービンを回せば発電することが可能です。
暴れ出したらば制御不可能な原発を使わずとも発電し、電力を供給することが可能です。
福島第一原発の事故で自宅に帰りたくとも帰れない厳しい環境を強いられる現況でこのような装置を自分の目で確かめてみようという土壌が少しでも芽生えたならそれだけでも素晴らしいことです。反面この事実が理解され直ぐにも受け入れられるとは考え難いのも事実でしょう。

これは燃料革命でエネルギーインフラを根底から覆すこととなるでしょうから既存の経済活動の大変革です。原発に関わるやらせmailからも理解される迄に時間を要するでしょう。

450回を迎えた「ポルシェパラノイア」は、化石燃料の代替として水の燃焼事例を掲載いたしました。
多少なりとも興味をもって頂けたら幸甚です。

実験実験




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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 449
2011.08.03

グランドスタンド正面の最上階が300人限定のVIPルームとして供されています。食事はいつでもとれ、飲み物はビール、ワインは勿論ほとんどのアルコール類とソフトドリンクが用意されています。最も見晴らしの良いラウンジで寛ぎながら大型のディスプレーでノルドシュライフェを走行するレース車輌の模様と走行順位がリアルタイムで見られます。座り心地の良いソファーの一角を占拠しビールやワインを嗜みながら「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」をゆったりと見られるのは贅沢の極みです。

マンタイレーシングマンタイレーシング




VIPルームの入口は各企業が出店するホール2階の中央に位置し、赤い絨毯を敷いたアプローチを進むと入口左右に二人の女性が立っていて、まず入場パスの提示をしてロビーに入ります。次ぎはハンディターミナルで入室チェックが行われ最上階に続く階段に向かうことができます。つづら折りの階段を4回繰り返し最上階に出て長い廊下を通りラウンジにたどり着きます。
VIPルームの入口正面がポルシェAGの大規模な展示場で昨年の3倍以上ものスペースを使い、主にグッツ類と現在販売されている全ての車種が展示され通行人の目を引いています。
陽が落ちてから気温は急激に下がり初めました。
寒さを避ける観戦者で場内は賑わっています。

マンタイレーシングマンタイレーシング



25万人の観戦者を集め年に1回の一大イベント第39回「ニュルブルクリンクリンク24時間耐久レース」は、走るものは闇との戦いで見るものは、寒さとの戦いが陽が昇るまで続きますが夜のとばりは始まったばかりです。
鋭い爆音、
白色のヘットライト、赤いブレーキランプが光跡を残し一瞬にして次々とコーナーに消えて行きます。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 448
2011.08.02

第39回「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」2011年はフォーメーションラップを開始しました。全参戦車が3グループに分かれ第1グループがスタートし2分後に第2グループ、第3グループと次々にグランプリコースの第一コーナー カストロS字を目がけペースカーに先導され走って行きます。
エアーフォーンが一斉に鳴り響きレース開始の臨場感を盛り上げます。
ピットに備えられたモニターにはニュルブルク城を背景に次々とグランプリコースからノルドシュライフェに向かって消えていきます。

16時を少し回った頃、遠雷のような轟音と共に第39回「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」2011年がスタートの火ぶたを切りました。画面左のピットロードにペースカーが消え全車一斉にグランンプリコースに突入した瞬間です。昨年はゼッケン1のマンタイポルシェ997GT3Rのドライバー マルセル・ティーマンが8番グリットからスタートし阿修羅のような走りを見せました。

マンタイレーシングマンタイレーシング




グランプリコースの最終コーナーNGKシケインに入るまでに先行車7台を抜き去りトップでノルドシュライフェのカーブに消えていった鬼神のような走りが脳裏から消えません。それは彼の走りを見た最後だったからです。この走りは2010年版のインカーの映像でご覧頂けます。
今年はマルセル・ティーマンを失い昨年の先行逃げ切りの展開でなく後方からじりじりと先行車を圧迫する作戦に切り替わりました。グランドスタンド最上階から眺めたマンタイレーシングのポルシェ997GT3RSRゼッケン18番です。

先行していたゼッケン11番のマンタイポルシェ997GT3Rは2スティント走行した2時間後に25番ピットに入りそのまま再び走ることはありませんでした。
今年の「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」はマンタイカラーのポルシェが2台参戦しました。ドライバーは2台とも同じマーク・リーブ、ティモ・ブレンハート、ロマニー・ドマスとルーカス・ルーアです。ハーフウェットのノルドシュライフェを優勝候補最有力のゼッケン11番のポルシェ997GT3Rが先行車をどんどん追いつめる走りで展開しました。そして11号車がピットイン後はゼッケン18番のポルシェ997GT3RSR1台にドライバーを集中する作戦通りの展開です。このことはスタート前に聞いていましたが当初1スティントと言っていましたからいつ迄走るのかピットインする時期に興味をもって観戦していました。
約2時間走っただけでピットインし、ピットロード側のシャッターを降ろしてしまったので皆さん何事が起きたのかと興味深げにのぞき込んでいます。

マンタイレーシングマンタイレーシング




レースがスタートして 1/4の6時間が経過しました。22時過ぎ西の空は、ほのかな光りを残しニュルブルクリンクは闇に包まれていきます。高速で通過するレースカーのヘットライトと爆音が響き渡り、夜のしじまに包まれたノルドシュライフェで闇との戦いがこれから6時間続きます。
ノルドシュライフェの闇を制するものが勝利を制するのでしょうか。

マンタイレーシングマンタイレーシング



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