新着情報

ポルシェ整備 964 ウォッシャー液が出ないトラブル
2013.09.08


本日は、ポルシェ 964 カレラ2 ウインドウウォッシャーのチェックバルブのトラブルをご紹介します。

ウインドウウォッシャーのチェックバルブとは、フロントウインドウやリアウインドウへウォッシャー液を
供給・噴出するバルブのことです。写真はフロントフード側から見たチェックバルブの取り付け箇所です。

ポルシェ 整備


お客様が持ち込まれたポルシェ 964 カレラ2はウインドウウォッシャー液が一部噴出されていないバルブがありました。ウインドウウォッシャーのチェックバルブは、複数の形状がございます。

写真のチェックバルブは、ウインドウォッシャータンクに近い側にあるチェックバルブのためT字型の形状をしており、ここでウインドウに噴出されるウォッシャー液と残りのバルブへ流れるウォッシャー液に分岐されます。

ポルシェ 整備


ウインドウに噴出される側には逆流を防止する装置が付いており、流れが逆流することを防止しています。
この装置になんらかの不具合が発生し、流れをせき止めてしまったため、ウインドウウォッシャー液が噴出されないトラブルが発生しておりました。

ポルシェ整備 964→993 空冷エンジンの進化 その3
2013.09.07

引き続き、ポルシェ964とポルシェ993のエンジンの違いからエンジンの進化をご紹介します。ポルシェ964とポルシェ993のエンジンでは、ロッカーシャフトのカムハウジングへの固定方法も異なります。

ポルシェ964はシャフトの両端をボルトで締めることで、シャフト両端の太さが増してカムハウジングとの隙間を埋め、固定されます。

ポルシェ 整備


一方のポルシェ993はボルト2本でカムシャフトに直接固定されます。

ポルシェ 整備


このようにカムハウジングからロッカーシャフト、ロッカーアームの小さな部分を比較しても964から993へより効率的になるようエンジンが進化しているのがお分かり頂けたかと思います。

ポルシェ整備 964→993 空冷エンジンの進化 その2
2013.09.06

昨日に引き続き、ポルシェ964とポルシェ993のエンジンの違いから空冷エンジンの進化をご紹介します。

ポルシェ964とポルシェ993のエンジンでは、
カムシャフトから押されるロッカーアームの先に付いたタベットの取り付け方法が異なります。

ポルシェ 整備


ポルシェ964は調整式となっており、エンジンを組む際に定められた位置で締めて固定します。一方のポルシェ993はバルブとのクリアランスを最適に保つよう油圧式となっています。

ポルシェ 整備



仮にカムシャフトが何らかの原因で減って、ロッカーアームのタベット部分を押す力が減っても993の油圧式ですとクリアランスをある程度一定に保つことができます。

明日に続きます。

ポルシェ整備 964→993 空冷エンジンの進化 その1
2013.09.05



本日から数回に渡って、ポルシェ964とポルシェ993のエンジンのカムハウジング違いから、
空冷エンジンのエンジン技術の進化をご紹介します。


ポルシェ964とポルシェ993のエンジンの違いのひとつで、
ロッカーアームとロッカーシャフトにエンジンオイルを供給する方法が異なります。

ポルシェ 整備


ポルシェ964はロッカーアームにエンジンオイルが吹き付けられ、
ロッカーアームのオイル穴に溜まったエンジンオイルがロッカーシャフトに供給されます。

ポルシェ 整備


一方、ポルシェ993はカムハウジングからロッカーシャフトに直接オイルラインが通っており、
ロッカーシャフトからロッカーアームへとエンジンオイルが伝わります。

ポルシェ 整備


ロッカーシャフトの表面に常にエンジンオイルが付着している必要があるので、993ではロッカーシャフトに直接エンジンオイルが供給されるように964からの改良が施されています。

明日に続きます。

ポルシェ整備 996ターボ 不具合が多く発生する箇所
2013.09.04

 ポルシェ 996 ターボのエンジンのトラブルが発生しやすいソレノイドバルブをご紹介いたします。


ソレノイドバルブはターボチャージャーとアクチュエーターを繋ぐパーツです。
写真を見て頂くと接合部に向けて曲っている/変形していることがおわかりいただけます。

ポルシェ 整備



この部分に長期的に負荷ががかかることによって、ソレノイドバルブが切れてしまう症状が
出ているポルシェ 996ターボをよく見かけます。

ポルシェ 整備



ポルシェ996ターボのトラブルが発生しやすい箇所のひとつです。